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2007年12月21日 (金)
NHK会長候補は財界人にタライ回しするポストなのか?
昨夜、「次期NHK会長候補、アサヒビール相談役の福地茂雄氏で調整」というニュースがかけめぐった。古森経営委員会委員長は同日、福地氏起用で経営委員の理解を求める説得を始めたとも伝えられている。福地氏は福岡県出身で古森氏といっしょに米国視察にも出かけた親しい間柄という。
しかし、古森委員長は前回の会合で「意中の人の名前を言ってほしい」という菅原委員の要望にも応じず、「次回、当人を連れてくる、その時否決されては当人の面子をつぶすので困る」と語ったという。これでは、他の経営委員は福地氏がNHK会長に適任かどうかをなにほどの材料を以て判断できるのだろうか?
水面下での各経営委員に対する説得工作の有無は別にして、正規の会合での審議という意味では、いきなり候補者を連れてきて紹介し、「この人を信任してほしい」というやり方で即日決定するなどという議事進行をまかり通らせてよいのか? これでは 合議機関としての体をなさない。他の経営委員はこのような不十分な情報のもとでNHKの会長選出を強行決定しようというやり方を黙認したり、同調したりしてよいのか? 各経営委員は自らの良識が厳しく問われることを銘記すべきである。
なによりも不可解なのは、古森委員長一人が、経営委員会の合意も経ない財界人に次々と会長受諾の意向を打診して回っていることである。そうしたやり方で福地氏が会長就任に前向きの回答をしたからといって、古森氏が福地氏を委員の前に連れてきて、「この人を否決して私の親友の面子をつぶされては困る」と一任を迫るやり方は常軌を逸している。こうした手法を独断的運営と批判するのは至極当然である。
そもそも、なぜNHK会長候補を財界人に絞って打診するのか、その選考理由が全く明らかにされていないし、古森氏が連呼する「思いきった改革」の中身も一向に示されていない。それなしに、「改革を断行できる人」と叫ぶのでは、「改革」というフレーズが一人歩きする思考停止の議論である。
「異論があるなら、なぜ委員会の中で言わないのか」と菅原、保両委員を非難する向きがある。しかし、委員会を代表して審議の模様を報道発表する古森氏が少数意見を公表せず、議事録も残さないとなれば、自分たちの意見を別の形で公にせざるを得ないと両氏が判断したのも無理からぬことである。なによりも両氏が視聴者に対する責任という視点から委員会運営の透明性を訴えたのは、「自分の周囲から聞こえてくる声」しか口にしない古森氏と対照的である。
どちらが経営委員としての職責に忠実なのかを判断するのは政治家でも総務省でもなく、視聴者である。
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