★阿修羅♪ > マスコミ・電通批評6 > 175.html ★阿修羅♪ |
Tweet |
いつまでややこしいことを続けるのか?岡田 克敏(2007-07-15 05:30)
私たちは元号と西暦年号という2つの年号を使い続けている。誰にとっても不便だと思うが、不満の声が聞こえないのはなぜだろうか。あまりにも、当たり前のことなので、改めて疑ってみることをしないのだろうか。
古い話で恐縮だがメートル法と尺貫法の共存時代を持ち出さなくとも、2種類の単位系が並存するややこしさ、不便さはどなたでもお分かりだろう。しかも、元号はたびたびリセットされ、1からのスタートとなる。
また、昭和64年は1月7日までの7日間、平成元年は残りの358日間というように年度途中の改元であり、余計にややこしい。ひとつの年に2つの呼び名があるのだ。
元号の使用で困るのは年齢など、複数の元号をまたぐ年数の計算だ。しかし、それ以上に困るのは平成の年号と西暦の下2桁表記の数値が12の差しかないので、混乱が起きやすいことである。
統計に使われる年号もまちまちである。政府の公式統計は一部を除き元号を採用している。ところが大学などの研究者は外国の資料も使うので発表するデータなどは西暦を使うことが多い。かくして日本の統計はゴチャゴチャとなって読み取りが面倒なのだ。
現在、全国紙5社のうち、読売、朝日、毎日、日経の4社は日付表記は西暦を優先し、元号はカッコ内としている。本文(記事)でもほぼ西暦に統一されているようだ。しかし、産経だけは、日付表記も、本文(記事)も元号を優先している(いかにも産経らしいと思うが)。
調べたわけではないが、NHKも依然として元号の使用を優先しているように思う。メディアもいろいろでややこしい。もう少し読む側、視聴側のことを考えていただきたいものだ。
Windowsなどのコンピューターのオペレーションシステムでは西暦が使われている。ファイルのタイムスタンプ(更新日時の表示)やソート(並び替え)などは西暦年号によっている。突然の改元が起こる元号はコンピューターには不向きである。
参考までに近隣諸国で状況をざっと調べた。元号の本家の中国と韓国は西暦、台湾は1912年を元年とする中華民国暦を採用している。
現在、中国の文化的影響の下で伝統的な元号を用いているのは日本のみであり、元号制度の前提である「君主」が存在するのも東アジアでは日本のみとなっているそうだ。
元号を好む方もおられると思う。「明治時代」、「大正時代」と言えば、それぞれイメージが異なるように、ひとつの時代を象徴する言葉として使われているので(それにしても長さがまちまちだが)、廃止まではしなくてもいいが、公式文書やそれに準じるもの、つまり役所や民間企業の文書、メディアの表記を西暦に一本化すれば、ずいぶん便利になると思う。
そろそろ元号継続使用の利益、不利益を争点にして、騒いでみるのも悪くないだろう。
▲このページのTOPへ HOME > マスコミ・電通批評6掲示板
フォローアップ: