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□出版業界のお噂 [ネットゲリラは潜水艦戦である。]
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出版業界のお噂
まぁ、こんなネタは出版業界の人なら誰でも知っているような話なんだが、一般人はほとんど知らないね。きち@石根さんのところで音羽グループの事が出ているんだが、主要な出版グループが世襲制だというのがリテラシー云々以前の問題と書かれているわけなんだがね。まず、講談社を中心にした音羽グループというのがある。光文社も仲間なんだが、キングレコード、日刊ゲンダイも傘下だ。講談社は古い出版社で、むかしは大日本雄辯會講談社と言っていた。で、野間清司という人が創設者で、今でも野間一族が支配している。これを通称・音羽グループと呼ぶわけだ。で、もう一方が小学館なんだが、こちらは本拠地が一ツ橋なので一ツ橋グループと呼ばれる。小学館だけでなく、子会社から独立した集英社、白泉社などがグループ。ちなみに小学館の社長もまた創業一族の末裔なんだが、先代の二代目社長は11歳で社長となって60年間、経営者をやっていたという、もぅ、なんつーか、呆れるような話もあったりするんだが、株式公開しているわけでもないので誰も文句は言えない。で、鳩山が両グループに影響力が、とか、統一協会が民主党に寄生主を乗り換えたとか、まぁ、色々あるらしいんだが、そこら辺はよく知らないので置いといて、もうちょい踏み込んでみる。
出版というのは、製造と流通と販売で成り立っているわけだが、出版社が製造だとすると、流通は東販・日販が押さえているわけだ。トーハンの売上げが6500億円で日販が6800億円と、似たような規模だ。で、面白いのは
「株を上場してないのは出版社だけじゃないよ」という事だ。トーハンは主要株主が、講談社、小学館、集英社、角川書店、学習研究社、ポプラ社、新潮社、旺文社という事になっているんだが、トップの講談社でも5.2パーセントであって、まぁ、大手出版社の持ち合いだね。で、日販なんだが、これは詳細不明。ただ、相談役の名前で講談社社長の野間佐和子、小学館社長の相賀昌宏の名が出てくるので、やはり大株主なんだろう。で、もともと取次ではこの二社が圧倒的に強くて、他の会社はずいぶん小さかったんだが、最近になって事態が急変。大阪屋が素晴らしく成績を向上させている。
まず、このグラフを見ていただきたい。
※'99年10月16日開催の株主総会にて、営業年度及び決算期を変更。
第53期は8ヶ月11日間の変則決算。
1000億から1100億あたりでウロウロしていた売上げが、2006年度に突然、100億円も増えている。取次他社は出版不況で軒並み苦戦している中での快挙なんだが、実は、これAmazon効果なのだ。というのも、Amazonが日本進出を考えた時に、シェアの大きいトーハン、日販にまず声をかけたんだが、両者とも自前でネット通販を展開していたので話に乗らなかった。で、業界三位だった大阪屋がやっと、話に乗ってきた、という経緯がある。よくTVに出てくるAmazonの倉庫なんだが、結局アレって、大阪屋じゃん、というのが出版業界では常識なんだが、それでトーハン、日販が青くなっているかというと、そんな事はない。というのも、だねぇ。大阪屋の主要株主なんだが、これを見るとまた、笑ってしまうわけだ。「講談社,小学館,新潮社,文藝春秋,他」となっていて、結局、
トーハンも日販も大阪屋も全部、株主はいっしょなのだ。まぁ、極端な事を言えば、日本の出版界は講談社社長の野間佐和子が支配している、とか言っても嘘ではないんだが、いくら婆さんが有能でもそこまでは面倒見られないわけで、むかしからある大手出版社が、自分たちの利便性を考えて取次を動かしている、という程度の事である。
もっとも、この寡占状態のせいで、おいらはずいぶん苦労もさせられたんだけどね。そうしたルートから外れた自販機ポルノやビニ本業界で活動していたため、おいらのいた版元はなかなか書店で売る本を作れなかった。既成の流通ルートにエロ本屋として入り込むのは至難の技だったのだ。これは、おいらのいた会社だけでなく、コアマガジンとかも同じ。で、出版業界はその頃とまったく変わっていない。いまだに、出版社も取次も株を上場しようとしないし、既得権益にあぐらをかいた商売を続けている。それがいいのか悪いのかは、おいらは判断する立場にないけどね。
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