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□日本にスポーツジャーナリズムは存在しない [裏スポ by OBA]
http://www.tamagoya.ne.jp/mm/old/oba/22.htm
第22回
スポーツジャーナリズム
日本にスポーツジャーナリズムは存在しない。これは私の持論です。「日本は」と偉そうにつけましたが、海外のことを知らないため、とりあえず限定しておきました。
ジャーナリズムという言葉は、どういう意味を持っているのでしょうか。この業界に末席ながら身を置く者としては、「『伝えるべき』『事実を』伝えること」であると思います。
ただ事実を伝えればよいというわけではありません。今、伝えなければならないことを報道するのが、報道機関の使命であると思います。
私はふとスポーツ紙の世界を見渡しました。
箱根駅伝を破格の扱いで報じる報知新聞。
必要以上に高校野球にドラマを求める朝日新聞。
阪神記事一辺倒の関西地方の各紙。
単なる芸能プロの広報となっている芸能面。
これらは、この世界では当たり前のことです。スポーツイベントのスポンサーになれば、取材活動で有利な立場に立てるだけではなく、イメージアップ、宣伝効果など、プラスの作用が多く働きます。
関西で阪神記事を捨てることは、自殺行為です。売上ががっくりと落ちることは間違いないでしょう。ですから、ドラフトの下位指名選手が「星野さんは好き」などと発言しただけで、一つのページを割くことになります。
芸能面については、スポーツジャーナリズムとは別物ですが、取材対象との癒着という点では同じことが言えます。
こうしたことは悪ではありません。マスメディアといっても利益を追求する一般企業です。上に挙げた活動は企業努力なのです。テレビもラジオも週刊誌も基本的には同じことをやっています。
しかし、ジャーナリズムはそこには存在しません。
本当に伝えなければならないニュースは何か?答えを見つけることは難しいかもしれません。ですが、そのことを考えもしないで毎日の仕事に追われている。それがスポーツ紙の現状であると思います。
プロ野球のキャンプで○○が何キロを出したとか、サク越えを何本放ったとか、単なる練習に人と時間とお金を割いている間にも、真剣勝負は行われています。ニュースは生まれているはずです。
2月にはキャンプを報道すること、プロ野球を第一に扱うこと、甲子園には涙を求めることなど、思考停止状態に陥った報道はこれからも繰り返されることでしょう。この状況を少しでも打破したいと思い、このメルマガでペンをとりました。しかし、うまく答えを見つけることは出来ませんでした。今回で裏スポは最終回となりますが、今後は本業で皆様に私なりの答えをお見せしたいと思います。ご購読いただき(無料ですが)ありがとうございました。
ジャーナリズム―[journalism]新聞・雑誌・ラジオ・テレビなどで、時事問題の報道・解説・批評などを行う活動。また、その事業。(広辞苑より引用)
2002.01.14
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