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□「世界で最も後進的」 日本の記者クラブ制度 [JANJAN]
http://www.janjan.jp/media/0705/0705246065/1.php
「世界で最も後進的」 日本の記者クラブ制度 2007/05/25
韓国の金蒼浩・国政広報庁長が政府記者室の統廃合に絡んで、日本の記者クラブ制度は「世界で最も後進的な制度」と述べた、と日本の新聞各紙が伝えている。
書いた記者は、掲載を決めたデスクはどんな気持ちだったのだろうか。多分、そんなことを言う韓国の国政広報庁長のことを「何、言ってんだ!」くらいにしか思わなかったのではないだろうか。
日本の場合当局にとっても報道各社にとっても、記者クラブは「楽園」だ。記者は自社のブースであぐらを書いていても、ネタは当局から飛び込んでくる。かつては雀卓を置いていた記者クラブも珍しくなかった(今もあるかもしれない)。
当局は大メディアを使って自らの事業を宣伝する。そこには当然のことながら『便宜供与』が存在する。
「酒酔い運転、駐車違反など交通違反のもみ消し」「公団住宅への入居」などは朝飯前だ。旧国鉄(現JR)の時代は「無料パス」もあった。盆暮れには企業から付届……スーツの仕立て券まで入っていた時代もあった。「記者特権」は数え切れない。こんな例はまだ可愛いほうだ。
とてもじゃないが、彼らには談合や議員特権を批判する資格はない。もうひとつ。税金のムダ使いも同様ではないだろうか。
官公庁の一室に設けられた記者室の光熱水費は、公費すなわち税金で賄われている。返還を求める訴訟がちょくちょく起こされている。当然だ。
これに対して大メディアは「知る権利」をしばしば口にするが、誰にとっての「知る権利」なのだろうか。つい最近、こんなことがあった。ある庁の記者会見に出たいので、その庁の広報に電話を入れた。
広報課員は「記者クラブの幹事社にオーケーを取ってください」。幹事社は「一度顔を出して下さい。全加盟社にはかりますから。そこで1社でも反対があればダメです」という。
「日銭ライター」の筆者は、そんな時間の浪費はできない。バカバカしいので行かなかった。会見の内容は数時間後にはその庁のホームページに掲載されていた。数時間、長くて1日。それでも情報を独占しておきたいのが、記者クラブなのだ。「いじましい」などという前に、「当局が発表したくない情報を取れ」と言いたくなる。
インターネットの普及で当局にとって、記者クラブはかつてのような利用価値はなくなった。一方、当局者へ「食い込む」記者の姿も、めっきり少なくなった。役人、警察官のクビが飛ぶほどの不祥事を当局との取引材料(業界用語で『脅しネタ』といった)にして、スクープを取る、なんてことも聞かなくなった。
ある警察副署長がこんなことを話してくれた。「今の記者さんたちは(あしらうのが)楽。こちらが言った通りに書いてくれる」
これが大メディアの言う「国民の知る権利」に応えている姿の実態だ。陰でほくそ笑んでいるのは誰だろうか。
(田中龍作)
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