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http://sp.mt.tama.hosei.ac.jp/users/igajin/home2.htm から転載。
5月16日(水)
ちゃんと考えてから、答えてくださいよ
「ちゃんと考えてから、答えてくださいよ」と言いたくなるような調査結果が報道されていました。今日の『朝日新聞』の一面に掲載されている「参院比例区 『自民へ』28%、民主21%」という記事です。
この記事は、7月の参院選に向けての第1回の連続世論調査(電話)についてのものです。これによると、現時点で投票先を決めている人は選挙区37%、比例区30%で、6割以上は決めていないそうです。
選挙はまだ2ヵ月先ですからね。そんなもんでしょ。
問題はこの後です。「仮にいま投票するとしたら」と改めて全員に聞くと、比例区の投票先は自民が28%で、民主の21%を上回ったといいます。他の政党は、公明4%、共産3%、社民2%となっています。
この後には、次のような回答も報じられています。選挙の結果、与党と野党のどちらが多くの議席を占めてほしいかとの問いに対する答えは、「与党」32%に対し「野党」が44%と上回っているというのです。
おかしいじゃありませんか。「野党」に多くの議席を占めて欲しいと考えているのに、「仮にいま投票するとしたら」、自民28%、民主21%、公明4%、共産3%、社民2%だというのですから。
これでは、「与党(自民+公明)」32%、「野党(民主+共産+社民)」26%となり、「与党」の方が6ポイントも多くなります。つまり、現時点で、「野党」の議席が多くなって欲しいと思っているのに、投票するとしたら「与党」に投票するというわけです。
もう一つ、注目すべき回答があります。参院選をきかけに「政治が大きく変わってほしい」という回答は56%で、「それほどでもない」は36%だったといいます。
「政治が大きく変わってほしい」というのなら野党に入れなさいよ、と言いたくなります。どうして、「与党(自民+公明)」32%、「野党(民主+共産+社民)」26%ということになるのでしょうか。
まさか、安倍首相を大勝させ、復古的改憲の方向に「政治が大きく変わってほしい」と願っているわけではないと思うのですが……。それとも、変化への願望を託すには、民主党など野党があまりにもだらしないということなのでしょうか。
おそらく、回答した人々は、政治が大きく変わって欲しい、そのために野党に勝って欲しいという思いと、与党に投票するということとの矛盾に気がついていないのでしょう。ちゃんと考えて、このような矛盾に気がついて欲しいものです。
与党が多数を占めたのでは政治は変わらないということ、安倍首相が押し進めようとしている現在の改憲路線がスピードアップされるだけだということに、是非、気がついていただきたいものです。そのために働きかけることが、野党にとっての大きな課題だということになるでしょう。
なお、沖縄の米軍普天間飛行場の移転を名目とした基地建設を強行するために、防衛施設庁が防衛省を通じて海上自衛隊に協力を要請し、掃海母艦「ぶんご」が沖縄近海に出動するなど、辺野古の状況が緊迫しています。「きっこの日記」が、事態を詳しく伝えていますので是非ご覧下さい。
安倍政権がめざしている「集団的自衛」とは、自衛隊によって国民から米軍を守ることだったのでしょうか。
朝日新聞世論調査記事は次のとおり ⇒
http://www.asahi.com/politics/update/0515/TKY200705150451.html
参院比例区 自民28%、民主21% 本社世論調査
2007年05月15日23時43分
7月の参院選に向けて朝日新聞社は12、13の両日、第1回の連続世論調査(電話)を実施した。現時点で投票先を決めている人は選挙区37%、比例区30%で、6割以上は決めていないと答えた。「仮にいま投票するとしたら」と改めて全員に聞くと、比例区の投票先は自民が28%で、民主の21%を上回った。公明は4%、共産は3%、社民は2%。連続世論調査は参院選の投票直前まで毎週続け、有権者の意識の変化をさぐっていく。
比例区の投票先は、男性では自民29%、民主27%と拮抗(きっこう)、女性は自民27%、民主16%と差が出た。選挙区は対決の構図がそれぞれ異なり、比例区のように一様ではないが、「いま投票するとしたら」の回答は自民31%、民主22%など。
今度の参院選は、与党が非改選の議席を加えて過半数を維持できるかが焦点。選挙の結果、与党と野党のどちらが多くの議席を占めてほしいかでは、「与党」32%に対し「野党」が44%と上回った。ただ、望ましい政権の形は「自民中心」が36%で、「民主中心」の30%より多い。
投票先を決めるとき、年金、教育、格差、憲法改正の問題を重視するかどうかを聞くと「年金」85%、「教育」81%、「格差」60%、「憲法改正」55%の順で重視が多かった。格差を重視する人の比例区投票先は自民、民主が互角。年金や教育、憲法改正を重視する人は自民がやや多い。参院選に「大いに関心がある」は23%で、04年の前回参院選の投票2カ月半前(26%)とほぼ同じだった。
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