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保健所が検査断る 千葉市の被害女性、ギョーザ持参【中日新聞】
http://www.chunichi.co.jp/article/national/news/CK2008020202084529.html
2008年2月2日 朝刊
中国製ギョーザによる中毒で、昨年末に中国の「天洋食品」製のギョーザを食べて中毒症状に陥った千葉市稲毛区の女性(36)が1月4日、市保健所に食べ残したギョーザなどを直接持ち込んで検査するよう求めたにもかかわらず、断られていたことが分かった。
このギョーザからは、残留農薬基準の65−430倍にあたる高濃度の有機リン系殺虫剤(農薬)を検出。保健所が適正に対応していれば、千葉県市川市で1月22日に中国製ギョーザを食べた一家5人が中毒となり、女児(5つ)が一時重体になった事態は防げた可能性がある。
女性の親族や保健所によると、女性は公的機関の仕事始めとなる1月4日、食べ残したギョーザや吐き下し物を千葉市保健所に持ち込み、異物などが混入していないか検査するよう要望した。保健所は流通状況や同様の苦情の有無などについては調査すると回答したが、ギョーザそのものの検査などについては、生協側が微生物検査をする予定であることなどを理由に断り、そのまま保管するよう求めた。
さらに保健所は、1月21日、女性に対し、流通状況などの調査結果として「ギョーザと女性らの中毒に因果関係は認められない」ことを伝えて、いったん調査を打ち切ることを報告した。
親族は「食べ残したギョーザを検査もせず、どうして因果関係がないと言えたのか。4日の時点で検査していれば、市川の事件も防げたのでは」と、行政の対応に疑問を投げかけている。
千葉市保健所は検査しなかったことを認めた上で「当時は“点”の情報で、拡大して考えるのは難しかった。本人の納得がいかなかったとすれば反省材料としたい」としている。
女性は昨年12月28日夜、二女(3つ)とギョーザを食べた後、嘔吐(おうと)や下痢の症状を訴え入院。二女も治療を受けた。
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