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http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20071228i103.htm
血液製剤グロブリンからもC型肝炎ウイルス、被害拡大か
はしかや小児の気管支ぜんそくなど、さまざまな病気の治療に使われた旧ミドリ十字(現・田辺三菱製薬)製の血液製剤「人免疫グロブリン」から、C型肝炎ウイルスが検出されたことが28日、長井辰男・北里大名誉教授(法科学)の研究で分かった。
薬害肝炎問題を受け、厚生労働省は過去に製造された血液製剤すべてについてウイルスが混入されていないか製剤各社に確認させているが、薬害肝炎の被害者数が拡大する恐れもある。
C型肝炎ウイルスが検出されたのは、77年製の人免疫グロブリン製剤2本。長井名誉教授は、約30年前に同社から研究目的で入手して冷蔵保管しており、薬害肝炎問題が浮上したのを受けて解析した。その結果、C型ウイルスの混入を確認し、国内の検査機関でも再確認した。このほか、臨床試験用の血液製剤「プラスミン」(76年製)1本から、B型肝炎ウイルスが検出されたという。
人免疫グロブリン製剤は、薬害肝炎の原因とされるクリスマシンやフィブリノゲンなどと同じく、血液から赤血球などを除いた「血漿(けっしょう)成分」にエタノールなどを加え、遠心分離を繰り返して作る「血漿分画製剤」の一つ。両製剤より後に抽出されるため、ウイルス混入の危険性は低いとされていた。
田辺三菱製薬によると、同製剤は57年に承認された。同じ血液製剤のアルブミンに次いで国内で使用量が多いものの、同社広報は「国の指示に基づいて調査を進めており、個々の製剤の調査状況については答えられない」と話している。
(2007年12月28日12時45分 読売新聞)
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