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http://mainichi.jp/select/biz/news/20071013k0000m020105000c.html
赤福:製造日・消費期限不正表示…東海地方の小売店に影響
製造日の偽装が発覚した赤福餅=加藤新市撮影
商品が撤去され、販売見合わせの張り紙が出された赤福の売店=名古屋市内のデパートで12日午前10時1分、小林努撮影 12日に発覚した「赤福餅」の製造日・消費期限の不正表示は、赤福が製造販売の中止を公表したことで、商品を扱う東海地方の小売店に深刻な影響を与えそうだ。信用調査機関は「赤福の業績に与える影響は小さい」と分析しているが、300年の伝統を持つブランドが大きく傷ついたのも事実。再出発への姿勢が問われている。【山田一晶】
赤福餅を取り扱う販売店は、突然の販売停止に困惑している。旅行客らによる土産購入が多い名古屋駅。JR東海系の「東海キヨスク」によると、駅構内の31店で1日平均2000箱の赤福が売れているという。土産物では2位以下を大きく引き離し「置き換える商品は考えられない」。中部国際空港でもこの日、専用の赤福コーナーから商品を撤去、ディスプレーも取り外した。「赤福からの連絡を待って対応を決めたい」と同空港の広報担当は話す。
一方、赤福の経営に与える影響はどうか。信用調査機関などによると、同社の06年9月期決算(単独)は売上高84億円、最終(当期)利益11億円。05年の愛知万博や中部国際空港の開港で爆発的に売れたため、売上高は01年の5倍に達した。ある調査担当者は07年9月期の売り上げについて「万博などの特需後で一服しているが、80億円前後ではないか」と分析、経営基盤は盤石とみる。
赤福は無借金経営で知られており、内部留保は200億円強とされる。8月に発覚した賞味期限偽装事件で生産停止が続く北海道の銘菓「白い恋人」の製造元・石屋製菓(札幌市)も内部留保が160億円前後あるとされ、ともに急激な経営悪化には至らないとみられている。日常的に消費する食材ではなく、他社の商品とは置き換えがきかないブランド力があるためだ。調査担当者は「販売を再開すれば、早い段階で元通りになるのではないか」という。
石屋製菓の生産再開は早くても年内。赤福も営業自粛が長期化する可能性もある。信用回復は業績回復より難しいと指摘する声もあり、同社の取り組みが注目される。
毎日新聞 2007年10月12日 21時15分 (最終更新時間 10月12日 22時55分)
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