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デング熱媒介蚊 北海道まで拡大の恐れ 国立感染研、温暖化で予測
(中日新聞)2007年9月15日 夕刊
東南アジアなどで流行しているデング熱の原因ウイルスなどを媒介するヒトスジシマカの国内生息域が地球温暖化の影響で拡大し、現在の北限である秋田県から、今世紀末には北海道に及ぶとの予測を、国立感染症研究所のグループが、まとめた。
現時点でデング熱の国内流行はないが、媒介蚊の生息域が広がると、流行の危険も大きくなる。
同グループの小林睦生・昆虫医科学部長は「患者や、ウイルスを保有した蚊を国内に入れないようにすることはできない。蚊の防除に力を入れるべきだ」と話している。
ヒトスジシマカはやぶ蚊の一種で、年平均気温一一度以上の地域に定着する可能性がある。一九五〇年代には栃木県が国内生息域の北限だったが、気温上昇や物流の拡大を受け宮城、山形、岩手、秋田へと北上した。
小林部長らは、温暖化予測モデルを基に二〇三五年と二一〇〇年の平均気温を算出し、ヒトスジシマカの生息域を予測した。すると、三五年には青森県の八戸市、弘前市、青森市まで、二一〇〇年には北海道まで広がるとの結果になった。今後、人口や地域の特徴も考慮して、予測の精度を上げたいという。
ヒトスジシマカが広げる病気には、熱帯、亜熱帯地域で毎年五千万−一億人が新たに発病するデング熱やインド洋諸国などで流行中のチクングニヤ熱などがある。デング熱は感染の3−7日後に突然発熱し激しい頭痛や筋肉痛、発疹(はっしん)などを起こす。チクングニヤ熱も熱や筋肉痛、関節痛などが主症状。
http://www.chunichi.co.jp/article/national/news/CK2007091502049095.html
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