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http://news.livedoor.com/article/detail/3217519/
携帯電話を長時間使う人ほど、精子の数が少なくなる−−。携帯電話の精子への影響を示唆する新たな研究結果が先月、発表された。海外では英国BBCや、ガーディアンなど一流紙が取り上げたが、ドコモやKDDIなどを大スポンサーとする日本のマスコミは、まったく報道しなかった。胎児への悪影響を示唆する研究もあり、電磁波による生体への影響を重視するロシアでは、政府が未成年や妊婦に対して携帯電話の使用中止を勧告している。
【Digest】
◇濃度や生存率に顕著な影響が
◇精子影響を示した2度目の研究
◇ガーディアン紙、インディペンデント紙が報道
◇タマゴの孵化率へも影響
◇ロシアでは政府が未成年や妊婦の使用中止を勧告
◇濃度や生存率に顕著な影響が
新たな研究は、米国の学会「American Society for Reproductive Medicine」が発行する学会誌「Fertility and Sterility」で2007年5月、発表された。
研究を行ったのは、アメリカ・オハイオ州クリーブランドクリニックの生殖研究センター所長のアショック・アガルワル教授たちだ。
2004年9月から2005年10月までの間に不妊治療のため来院した男性361人を対象に調査を行った。男性の平均年齢は31.81歳。
それぞれの男性から精子を摂取し、精液量やpH、精子の濃度や運動率、生存率、正常形態率などを分析した。また携帯電話の一日の使用時間に応じて4つのグループに分類してデータを比較した。
まず携帯電話使っていないグループAで40人、1日2時間未満107人のグループB 、2時間以上4時間未満の100人がグループC、1日4時間以上114人がグループDだ。
そして精子分析の項目とそれぞれのグループの平均値をあらわしたのが右の表だ。精液量やpHなどの4項目については差が無かったものの、精子濃度、運動率、生存率、正常形態率については、携帯電話の使用時間が長いグループほど下がってきていることが分かった。
それを分かりやすくあらわしたのが右グラフだ。
アガルワル教授はイギリスの新聞デイリーメール紙の取材に対して「携帯電話の使用時間と精子分析データの関連性は統計的にも非常にはっきりしている。精子数が減っているグループの精子数は、世界保健機関(WHO)の定める正常値を下回る場合も多い」と指摘する。ちなみにWHOが1999年にだした精子の基準値では、精子数2000万/ml以上、運動率50%以上、生存率75%以上、正常形態率15%以上としている。
「世界中では数十億人の人たちが携帯電話を使っており、その数はいまだ増え続けている。人々はまるで歯ブラシを使うみたいに気楽に携帯電話を使っているが、それは精子の致命的な影響を与えているかもしれない。研究はまだ検証が必要だが、携帯電話の普及率を考慮するとそのインパクトは大きい」と警告する。
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