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http://www.nikkei.co.jp/news/kaigai/media/20080118NTE2IFT0417012008.html
ユーロ圏経済、強気見通し(1/17)※
米国が景気後退に入るとの懸念が高まる中、世界的な信用収縮が英国経済にも影を落とし始めている。だが、欧州大陸では景気停滞の気配は感じられない。
29日に開催される英独仏伊の欧州4カ国首脳会合に先立ち、4カ国の財務相がパリで金融混乱への対応策を協議する。この席上で1つ結論が出るとすれば、欧州本土のマクロ経済は思ったほど悪くない、ということになるだろう。
「米英と大きく違うのは、欧州本土では住宅価格バブルがほぼないこと」とドイツのファンド運用会社デカバンクのチーフ・エコノミスト、ウルリッヒ・カテール氏は話す。
欧州中央銀行(ECB)のトリシェ総裁は先週、ユーロ圏の2008年経済成長率は潜在成長率の2%を維持するとの先行き見通しを発表した。
ファンダメンタルズ(経済の基礎的条件)が「健全」であり、失業率が過去25年間で最低水準にまで下がっていることから個人消費が拡大。新興国の力強い成長が米国の景気減速を相殺するという。
ECBはここ半年ほど先行き見通しを基本的に変えていない。しかもインフレリスクに対応するため利上げの可能性も示唆しており、米連邦準備理事会(FRB)の姿勢とは好対照だ。
ECBが楽観的すぎるとの見方もある。スペインでは住宅価格が下落しているほか、アイルランドでも住宅価格が下落する公算が大きい。東欧経済も金融波乱の影響を受けやすいとされる。
金融業が国内経済で大きな比重を占めるスイスでも影響が出る恐れがある。だが、英国との比較で見ると、金融業界の比重はユーロ圏では小さい。信用収縮の影響も金融業界以外では限定的にとどまっている。
ECBは18日、銀行融資に関する調査結果を発表する。融資条件が厳格化されたことが示されるもようだが、欧州の経済成長の減速はなお特筆すべきほどのものではないようだ。
(英フィナンシャル・タイムズ特約、17日付)