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「ドルが基軸通貨として世界に君臨する時代」はとうに過ぎたと言い切れる段階に一歩足を踏み入れた気がします。
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投稿者 TORA 日時 2007 年 12 月 19 日 12:42:46: CP1Vgnax47n1s
 

株式日記と経済展望
http://www5.plala.or.jp/kabusiki/kabu158.htm
http://blog.goo.ne.jp/2005tora/
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「ドルが基軸通貨として世界に君臨する時代」はとうに過ぎた
と言い切れる段階に一歩足を踏み入れた気がします。

2007年12月19日 水曜日

◆『基軸通貨ドルの失墜による影響』【森田レポート】 12月18日
http://www.asahi.com/business/today_eye/TKY200712180309.html

◇世界経済の中心はどこか

1945年に始まったドル決済経済は1971年のニクソンショック(金本位制放棄)を乗り切り、1985年9月23日のG5では米国経済を守ためにドル安誘導を行い、1995年には米国経済を守るためにドル高誘導を行い、全て成功するという米国が盛夏の盟主で『ドルが世界経済の基軸通貨』という体制を60年続けてきました。

背景には『世界一の軍事大国』という武力で押さえ付けるという姿勢があり、1990年代のソビエト連邦の崩壊、東欧諸国の民主化によって、唯一の抑止力であるソ連が崩壊したことで、米国の横暴はアフガニスタンとイラクで頂点に達しました。

頂点に達したあとの動きを米国のNYダウで見ますと、1982年の777ドルから2000年には11628ドルまで17年間で約15倍になったのに対して、その後は今年の10月までで14124ドルと8年間で20%しか上昇していません。

つまり、米国経済は既に終わっていたのですが、グリーンスパン前議長という天才がFRB(連邦準備理事会)議長でいたことでマジックのように米国経済は崩壊しないで済んでいました。

しかし、17年間で15倍(1396%)、8年間で20%の上昇という事実を見れば、米国経済は終わっていて、本来は新興国に経済の中心が移っているべきだと思います。

ではユーロ経済圏はどうかと言いますと中心のドイツのDAX指数の動きを見ますと、2000年に米国と同じように高値を付けていますが、違いはその後の下落率が米国の38.7%に対して73%と大きいことです。

その後に2.8倍と大きく上昇していますが、現在の高値近辺は2000年の高値近辺で、2000年を新しい成長のスタートの年とすれば米国よりも上昇率は低いということになります。

これに対して2005年に新しくスタートした中国の上海指数のチャートを見れば『いまだに成長途中』ということが分かります。勿論、株式市場はどんなに長い期間成長しても『必ず上がったり、下がったり』しますので、投資する時には『株式市場のバイオリズム』を意識して行う必要があります。

では、日本はどうかと言いますと、やっと90年以降の暴落後の高値近辺まで戻してきたという状態になっています。つまり、日本を代表する企業で構成されるTOPIXを見れば、欧米の出涸し経済とは違うが、中国などの新興経済国のような力強さはないということになります。

つまり、日本経済は株式市場の下がり過ぎの戻り高値としては強力な上値抵抗ラインまで上昇したところ、経済の基本的波動から見れば長期の調整が終わり、新しい景気上昇波動に乗り出すかどうかの瀬戸際に来ているということが分かります。

つまり、経済大国日本は欧米の成長に置いてきぼりされたことで、欧米とも新興国とも違う独自の道を歩き始めたということになります。
                                      
つまり、本当ならば日本は歴史的なチャンスに遭遇していることになります。もし、日本がボルカー元FRB議長やグリーンスパン前FRB議長、ルービン財務長官のような歴史的な指導者に恵まれれば、ドルの基軸通貨としての地位が崩壊する今は絶好のチャンスになります。

資源国が決済をドルから自分の国の通貨やユーロで払えと言い出したことに止まらず、米国の女優が『出演料をユーロで払え』といい、新興国でも決済手段を変える動きが出てきています。これほどの金融危機に対して新しいバーナンキFRB議長は『0.25%の引き下げ』しか行いませんでした。グリーンスパン前議長は『市場の先を行く対策』を打たなければならないと言いましたが、今度の議長は『市場予想の半分しか利下げ』を行いませんでした。

市場が深刻に受け止めているサブプライム問題に対しての認識が甘いという不安感が市場に生まれ、市場が議長に気付かせるために株式市場が下がっている可能性が高いのですが、あとはバーナンキ議長が気付くかどうか、気付いたとしても動くかどうかが問題になります。

20世紀末は資本主義(民主主義)と共産主義(社会主義)の戦いで、資本主義が勝ちましたが、21世紀初頭は米国と新興国群の戦い、更に米ソ冷戦の復活、民族戦争の継続となりますと、21世紀初頭は20世紀末よりも難しい時代になるかもしれません。

◆基軸通貨ドルの行方。鍵を握るのは中国人民元の切上げとユーロの台頭 12月18日 ゴールデンエイジ総研
http://ameblo.jp/goldenage5511/entry-10060825483.html

世界の基軸通貨はいわずと知れたドルですが、ここのところ精彩を欠いています。ユーロの台頭、新興国の高度成長など世界経済が大きく構造変化を遂げる中で、サブプライム問題の深刻さがドル離れに拍車をかけています。

いったいこの先ドルはどうなるのでしょうか。見通し私見を展開してみます。

ドルの行く先を占うポイントは次の3点かなと思います。
第一はアメリカ自身の経済再生の可能性です。世界最大の経常赤字(資金不足)を海外からの資本流入で埋め合わせるといった「資金循環サイクル」をこれまでどおりに上手く機能させることが出来るか否かです。これまでの10年ぐらいはITといった先端情報技術が経済を活性化させ、世界の投資資金を引き寄せてきましたが、新機軸を打ち出せるかどうかです。サブプライム問題の余波でどの程度経済が疲弊しているかによりますが、時間がかなりかかるような気がします。

第二は中国の人民元の切上げの動きです。北京オリッピックを前に、輸出主導型の経済から内需型の経済へのシフトを急ぎたい中国は、輸出の腰を折りかねない人民元の切上げを出来るだけ先送りしたいところです。かといって人民元の切上げに後ろ向きでいると、取り返しのつかないハイパーインフレが待っています。このところの政策スタンスは、インフレ抑制に傾いていますので、人民元の切上げにやや踏み込んできた感があります。本題であるドルは、その分減価する要素を含み、基軸通貨の座布団から、少しお尻をずらさざるを得ないといったところです。

第三はヨーロッパ諸国のインフレ抑制がうまく進むかどうかです。通貨価値というのは、長期的には各国通貨の購買力の相対比で決定されます。ということは、インフレ率(物価上昇率)が低い国の通貨の価値が将来的にアップするということです。ヨーロッパ諸国が、インフレを上手くコントロールしながら、2〜3%台の成長を維持していけば、ローカルカレンシー「ユーロ」からの脱皮も現実化すると思います。サブプライム問題により、各国中央銀行は、利下げや信用供与を進めていますが、利上げへの転換のタイミングを誤らないことが最大の鍵となります。

以上のポイントでドルの先行きを見ていくことになりますが、ネガティブな言い方をすると「ドルが基軸通貨として世界に君臨する時代」はとうに過ぎたと言い切れる段階に一歩足を踏み入れた気がします。やむを得ずの基軸通貨ドルが暫く続き、ユーロ、人民元がその座にジワリジワリと上がっていくのかなと勝手に想像しています。


(私のコメント)
現在は国際政治の世界も経済の世界も大きな転機が来ているのですが、日本だけは相変わらず年金問題や新テロ特措法でかかりきりになっている。イラクやアフガニスタンはアメリカがやりたいだけやらせておけばいいのであり、日本がいろいろ忠告してもアメリカは聴く耳を持たない。要するにバカは死ななきゃ治らないのです。

アメリカが中東で足を取られている隙にロシアは着実に経済を立て直して国力をつけてきている。中国も経済成長でドルを貯め込んでそれを武器に使おうとしている。ドルの基軸通貨体制はEUや中国やロシアに包囲されて、ドルの基軸通貨体制を守る勢力は日本と湾岸諸国ぐらいになってしまった。しかし湾岸諸国もドル離れを模索してる。

日本としてはアメリカが唯一のスーパーパワーであって欲しいところですが、そのアメリカが足元から炎上し始めている。住宅着工件数も数年前は200万件越えていたのに最近では120万件程度に落ちてきている。住宅の値上がりが消費に結びついていたのですが、住宅バブルがはじければ経済の歯車は逆転を始める。金融緩和で活性化させたいところですが、あまり金利を下げすぎると投機マネーがアメリカから外に行ってしまう。

日本のバブルの発生と崩壊は85年のプラザ合意における金利の秘密協定に原因があるのであり、日本の金利はアメリカの暗黙の了解無しには動かせなくなってしまった。だから政府や日銀の金融調節がおかしなものとなりバブルを発生させたのも、バブルを崩壊させたのも金融政策に宗主国の了解無しには動かせない秘密協定に原因があったのだ。


◆3%の金利差があれば、日本のカネは米国へ向かう。プラザ合意前後から、日米金利差はつねに3%。 2007年2月19日 株式日記
http://blog.goo.ne.jp/2005tora/d/20070219

ちなみに前掲エコノミスト誌の最新データによれば、
 日本の国債10年モノ標準金利  1・73%
 米国の同上           4・74%

 日米金利差は、絵に描いたように3・01%。
要するに3%の金利差があれば、日本のカネは米国へ向かう。プラザ合意前後から、日米金利差はつねに3%。
 これが米国が日本の金を吸い上げる装置である。

なぜ日本の財務省が景気を回復させまいとするのか不思議だったのですが、アメリカとの密約があるとすれば納得が出来る。アメリカは基軸通貨の特権を生かしてペーパーマネーを刷りまくって世界から物を買っている。貿易赤字が巨額になっても日本からの資金還流があれば平気なのだ。それを保証しているのが日本との3%の秘密協定だ。

アメリカはドル安なのだから金利を上げてドル高にすべきなのですが、そうなると株が暴落してしまう。さらに住宅バブルがあるからむやみに金利は上げられない。だから日銀は金利を大幅には上げられない。FRBのバーナンキ議長もポールソン財務長官も最近の円安について容認しているのも、その辺の事情がある。


(私のコメント)
このように日本とアメリカとの間には金利における秘密協定があるのですが、最近では中国が一番ドルを貯め込んでいるが金利の秘密協定はあるのだろうか? 人民元はドルとペッグしているからアメリカが金利を下げれば中国も金利を下げなければなりませんが、中国はインフレが激しいから金利を逆に上げている。日本も80年代末に金利を上げていればバブルの発生は防げたが、中国は毅然と金利を上げている。

経済の事がわからない日本の政治家達は、アメリカの言いなりになって日本経済を破滅的状況にしてしまった。普通ならば政権の交代が起きてもおかしくない状況なのですが、日本国民もアメリカを崇拝する信者が多くて自民党政権が続いている。だから85年のプラザ合意の秘密協定も生き続けている。

中国はこのような秘密協定は守らないし自国の利益が優先する。日本も国益が優先するはずですがアメリカの利益の方が優先されるのだ。プラザ合意がそれを証明している。中国はアメリカからの大幅な人民元引き上げ圧力には頑として応じていない。日本も中国の気骨を見習うべきであった。

「森田レポート」ではグリーンスパン氏やルービン氏の手腕を高く評価していますが、それは日本の協力があったから出来たことであり、日本が自主的な金融操作が出来ていればドルの基軸通貨体制はもっと早く崩れていたはずだ。そしてユーロの登場や人民元の切り上げはドルの基軸通貨体制を終わらせるものとなるだろう。


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