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16年ぶりにゼロとなった先行指数が示す意味とは?(Klug View)
2007/11/07(水)20:32
内閣府が発表した9月の景気動向指数(速報)は、景気の現状を示す一致指数が66.7%となり、景気の良し悪しの分かれ目となる50%を6ヶ月連続で上回りました。内閣府は、日本景気が改善を示しているとして、景気の基調判断を4ヶ月連続で据え置いています。
景気動向指数とは、景気動向を見るために、いくつかの経済指標を組み合わせて作られるものです。景気動向指数には、景気の現状を示す一致指数、景気の先行きを示す先行指数、景気から遅れて反応する遅行指数の3種類があります。景気動向指数では、採用された経済指標を3ヶ月前の結果と比較し、改善(プラス)、変化なし(横ばい状態)、悪化(マイナス)に分類します。改善(プラス)を1、変化なし(横ばい状態)を0.5としてそれぞれ合計し、採用した指標の数で割ることで各指数が計算されます。
興味深いのは、半年程度先の景気の状況を示す先行指数が、速報段階とはいえ0%になったことです。
先行指数が速報段階で0%になるのは、1991年10月以来(約16年ぶり)のこととなります。
9月の先行指数(速報)が0%になったということは、
先行指数を構成する経済指標のうち速報段階で得られるもの全てが、
3ヶ月前の結果に比べ悪化していることを意味します。
じつは、前回先行指数が0%となった1991年10月のときの先行指数と、
今回(今年の9月)の先行指数とでは、先行指数を構成する経済指標が異なっています。
そこで現在と同じ構成指標で過去の先行指数を計算しなおすと、
先行指数が0%となるのは1997年12月以来(約10年ぶり)のこととなります。
1991年10月はバブル経済が崩壊した頃、1997年12月は、
山一證券が倒産するなど金融危機が非常に高まり景気悪化が加速した頃に該当します。
日本国内では建築基準法改正を引き金にした住宅着工急減を背景に、
建築用素材の減産が広がっているほか、国外では米国のサブプライムローン問題で金融市場が不安定な動きを続けています。
日本景気の先行きに不安を持っている方は少ないようですが、
先行指数が0%になったという事実を、我々は、それなりに気をつけて考えた方がよいのかもしれません。
村田雅志(むらた・まさし)
●●●●●●●●●●今日のクイズ●●●●●●●●●●
景気動向指数の先行指数が速報段階で0%になるのは何年ぶり?
●●●●●●●●●●クイズの答え●●●●●●●●●●
約16年ぶり(1991年10月以来)
http://www.gci-klug.jp/klugview/07/11/07/post_877.php