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(回答先: 世界通貨システムの重しと化した中国の元安 投稿者 怪傑 日時 2007 年 11 月 08 日 04:49:24)
為替と金利がおかしい! 元の切り上げか、金利上昇か? 2007/11/4
http://tokyo.atso-net.jp/index.php?UID=1194175381
カテゴリー » 経済・社会・流通
10月3日にベルギー財務相が、「欧州にとって人民元とドルの連動性が問題」と発言している。
財務相は「われわれにとっては、ドルの水準自体よりも、人民元とドルの連動性によって受ける影響のほうがはるかに大きい」と指摘。、「中国は世界貿易への参加をますます拡大しており、世界通貨システムの一員としての立場も拡大すべきだ」との見方を示したと、ロイターが報道している。
春以降の世界の為替は、おかしな動きをしている。
・EUROやAUD(オーストラリアドル)は、金融収縮時に戻したものの、一貫して、対ドル(対元)や対円ではどんどん高くなっている。半年あまりで20%ほど円ベースで高くなった。
・一方、ドルと元の為替レートは殆ど固定的である。
円も8月までに122円/ドルまで安くなったが、8月16日の金融収縮で一時上昇したものの現在115円/ドルである。
・言い換えれば、オーストラリアやユーロからみれば、中国からの輸出攻勢を受けやすくなったし、逆に商品を米国や日本には売りにくくなっている。日本からみれば、海外旅行も欧州やオーストラリアは急に割高になってきたということ。
日本の新聞報道は、サブプライム問題ばかり目を向けて、米国の国内資産バブルと世界の信用収縮の心配を言っているが、よく考えて対応すべき問題である。
経済理論に則して、考えてみよう。
為替と経常収支の関係をあらわす「マサチューセッツ・アヴェニュー・モデル」がある。
「2割のドル安を2年続ければ、経常収支のバランスは2割改善する。」 ――マサチューセッツアベニュー・モデル
この理論に従うならば、ドルがユーロやオーストラリアに対して安くなることは、米国の巨額な経常収支赤字(8000億ドル/年)は、対欧州で改善するかもしれない。
ところが、元に対しては、中国がドルでペッグして擬似固定相場政策を実施しているので、全く効果が無い。
米国の貿易赤字の殆どは対中国であり、日本よりも多のであり、元が対ドルで高くならない限り、米国の巨大な赤字は減りそうにないということである。
最近は、欧州と米国が為替政策では、これまでと異なり、元を高くするよう協力して圧力をかけている。為替市場が捻じ曲がっているのを正すべきとの圧力である。
為替は実力に応じて変動させるべきなのに、中国のみが管理的に運用しているためであろう。
中国は、貿易黒字による外貨準備高が急増して、すべに日本を上回っているにもかかわらず、そのほとんどを外貨で再運用することで、為替を安定化(極度に安い元で)させている。
元がどの程度、均衡価格から安いかは、世銀試算がある。
「世界銀行の試算(2001年)は、人民元の実力レートを現実レートの5分の1と大幅の元高になるとしています。(ちなみに、日本円の実力レートは現実レートの1.3倍と大幅な円安としている)。中国は、大幅な経常収支の黒字によって、外貨準備高を急増させながら、それをすべてドルなどの外貨に投資・交換することで元安の維持に努めてきた。(これも日本とは異なる為替政策です)」
日本株の出遅れと為替政策
中国は、外国からの資本進出を受け入れる一方で、安価な中国製品を世界に売って貿易収支を膨らませている。
今年になって20%の通貨高が欧州やオセアニアで発生したが、これらの国は、我慢できなくなったのでしょう。
ここで、予想。
・欧州・豪州の通貨高で、元に対する切り上げ圧力が世界で強まる。
・中国は、元を切り上げたくないので、金利を上げる。
・そうすると世界のバブルの源泉である、米国の経常収支赤字、中国の貿易黒字、石油高による資源国の資金流出はとまらず、国際金融の不安定化、変動はさらに激しくなる。
・香港や台湾から高金利と切り上げ期待から、中国にマネーが移動しやすくなる。
要すれば
・現在の為替市場は効率的でない。裁定取引の余地がある。
・「為替変更が重要であり、金利政策で均衡を変えることはできない」という話です。
・日本から見ると、元とドルが現在よりうんと高金利でないとデフレからの脱却は難しいということ(但し、円が対元で円安になれば景気が回復し、金利もupしてデフレから脱出できそう)