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米金融最大手のシティグループは4日、チャールズ・プリンス会長兼最高経営責任者(CEO)が辞任したと発表した。また、米国の低所得者向け(サブプライム)住宅ローンに関する新たな損失が約80億〜110億ドル(約9200億〜1兆2600億円)にのぼる見通しになったことも明らかにした。損失がさらに拡大し、プリンス氏が責任を取った形だ。
後任の会長には、元財務長官で現在はシティの経営委員会会長を務めるロバート・ルービン氏が就任。CEOは現職幹部が暫定的に務めながら後任探しを急ぐ。政財界に名の通った大物のルービン氏に厳しい局面の打開をゆだね、早期の信頼回復を託したものとみられる。
サブプライム問題にからむ米金融大手の引責辞任は、証券大手メリルリンチのスタンレー・オニール会長兼CEOが10月30日に辞任したのに続き2人目。ほかの大手も追加損失の可能性が指摘されており、米金融界は「辞任ドミノ」の様相だ。
プリンス氏は弁護士出身で、03年10月にCEOに就いた。経営破綻(はたん)したエンロンへの融資や日本の富裕層向け事業などで続いた不祥事の収拾に追われた。その間、積極的な拡大戦略をとった競合他社に激しく追い上げられていた。
先月発表した7〜9月期決算では、サブプライムがらみの損失が米銀大手で最大規模の65億ドルにのぼり、当期黒字は前年同期比57%減った。今月1日には、カナダの証券会社が投資判断を引き下げるなど追加損失が出る可能性があるとの見方が広がり、株価が急落。プリンス氏の経営責任を問う声が広がった。
シティはサブプライムなど不動産関連の証券化事業に力を入れていたことから、痛手が大きいとみられていた。