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2050年、国の借金4000兆円 財政審・債務残高の長期推計
10月27日8時0分配信 産経新聞
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20071027-00000101-san-bus_all
財政制度等審議会(財務相の諮問機関)は26日、日本の国家財政が歳出削減や増税などの再建努力を怠って悪化の一途をたどった場合、2050年度時点で、国と地方を合わせた借金の残高が今の5倍以上にあたる約4000兆円にまで膨れ上がり、国内総生産(GDP)の4倍にも達して完全な破綻(はたん)を招くとの試算をまとめた。
財政審が国の借金の超長期の見通しを示すのは初めて。福田政権の重要課題に浮上した消費税率引き上げ論の本格化をにらみ、財政再建の必要性を強調する狙いとみられる。西室泰三会長も「建議(意見書)に反映させたい」との考えを示した。
試算は、財政赤字の縮小を掲げる欧州連合(EU)各国が採用する債務残高の長期推計に基づき、社会保障の給付と負担に関する厚生労働省の長期見通しを加味して作成した。前提となる名目GDP成長率を07〜11年度は2・5〜3・2%、その後は少子高齢化の進展に伴う労働人口の減少などで1・0〜1・6%とした。
EU各国は条約で債務残高の対GDP比を原則60%内に抑えるよう定めているが、日本は07年度で142%に達する見通し。50年度時点でEU条約と同じ60%まで引き下げるには、現時点で消費税11%分にあたる28兆円超もの収支改善努力が必要としている。
最終更新:10月27日8時0分