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米国景気の減速で日中競争が激しくなる?(Klug View)
2007/10/29(月)18:01
今年1−9月期の中国の実質GDPは、前年同期比11.5%増となりました。これにより中国の経済成長率は、昨年に続き今年も11%台の高い伸びとなり、5年連続の2桁成長になる可能性が高まっています。
中国の高成長は、個人消費、設備投資、貿易黒字の3つの拡大でほぼ説明ができます。GDP成長率のうち約4割は、個人消費と設備投資がそれぞれ寄与しており、残り2割は貿易黒字によるものです。個人消費と設備投資は、過剰流動性が高止まりしていることを背景に今後も拡大が続くことが見込まれており、中国の高成長はしばらく続くとの見方が大勢です。
ただ個人的に気になるのが、米国経済の減速です。米国経済は、サブプライムローン問題をきっかけとした住宅市場の縮小を主因に減速傾向を強めています。中国の輸出金額の約2割が米国向けのため、
米国景気の減速が中国の対米輸出の減少に繋がれば、中国の貿易黒字が縮小する可能性が高まります。
中国の高成長は、個人消費と設備投資に支えられたものであり、仮に貿易黒字が縮小しても、中国の成長率が大きく鈍化することはないとの見方もあります。ただ中国の場合、個人消費、設備投資どちらも、貿易黒字が今後も拡大することを前提に増えています。前提である貿易黒字が縮小することで、民間部門が、消費や投資を手控える動きを強めても不思議でない気がします。
対米輸出が減少した場合、中国企業には2つの選択肢があります。1つは、対米輸出の減少を甘受し、ビジネスを(一時的にせよ)縮小させる選択肢です。もう1つは、対米輸出の減少を補うべく、他地域へ輸出ドライブをかける選択肢です。この場合、地理的な近さもあって日本への売り込みは、今以上に激しくなるでしょう。中国企業が素直にビジネスを縮小させるとは考えにくいことを考えると、米国景気減速の次に目にするシナリオは、日本市場における日本企業と中国企業の競争激化なのかもしれません。
村田雅志(むらた・まさし)
●●●●●●●●●●今日のクイズ●●●●●●●●●●
中国の輸出額のうち対米輸出が占める割合は
だいたいどれくらい?
●●●●●●●●●●クイズの答え●●●●●●●●●●
約2割
http://www.gci-klug.jp/klugview/07/10/29/post_254.php