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http://www.bloomberg.com/apps/news?pid=90003017&sid=asx1HRCh904U&refer=jp_japan
スイスのUBS:7−9月は赤字、評価損で−1500人削減計画(3)
10月1日(ブルームバーグ):資産規模で欧州最大の銀行、スイスのUBSは1日、2007年7−9月(第3四半期)が赤字となったことを明らかにした。また、1500人を削減する計画も示した。同社は住宅ローン担保証券の評価額を約40億スイス・フラン(約3940億円)引き下げた。
発表によると、第3四半期の税引き前損失は6億−8億フランとなる。同社はまた、投資銀行責任者のヒュー・ジェンキンス氏とクライブ・スタンディッシュ最高財務責任者(CFO)の退任も発表した。同社
UBSの債券トレーディング事業は再び打撃を受けた。同社は5月に、米国のサブプライム(信用力の低い個人向け)住宅ローン担保証券投資で損失を出したヘッジファンド部門のディロン・リード・キャピタル・マネジメントを閉鎖した。1日に発表した約40億スイス・フランの評価損は大半が、ディロン・リードが保有していたポジションによるものだった。ディロン・リードの閉鎖後、取締役会は7月に最高経営責任者(CEO)だったピーター・ウフリ氏を更迭していた。米国のライバル会社の一部は債券や融資債権で損失を被ったものの、黒字を確保している。
パンク・ジーゲルのアナリスト、リチャード・ボーブ氏はUBSの発表前に、「銀行が実際に損失を出したならば、それは重大な経営ミスがあったことを示唆するものだ」として、トップ更迭の理由が分かったと述べていた。
ブルームバーグ・ニュースがまとめたアナリスト調査では、UBSの第3四半期は26億フランの黒字と予想されていた。ニューヨーク在勤の広報担当者、ロヒニ・プラガサム氏はコメントを控えた。赤字の見通しについては先に、米紙ウォールストリート・ジャーナル(WSJ)が報じていた。
UBSのマルセル・ローナー最高経営責任者(CEO)は発表文で、「好調だった1−6月(上期)の後で」、第3四半期の「赤字は非常に不満な結果だ」と述べた上で、「これを受けて透明性確保に向けて断固たる措置を取るとともに、経営陣で適切な人事を行った」と述べた。
発表によると、ローナーCEOはジェンキンス氏に代わり、投資銀行部門の会長兼CEOを兼務する。執行副会長のマルコ・スーター氏がCFOに就任し、リスク管理責任者のウォルター・スタージンガー氏が最高業務責任者(COO)となる。
UBSの債券部門は2005年以来、同業他社に後れを取っていた。同社は05 年に、同部門の従業員120人をヘッジファンド部門に移した。ヘッジファンド部門が損失を出し閉鎖された後も、サブプライム問題が住宅ローン担保証券から債務担保証券(CDO)や高利回り社債、レバレッジド・バイアウト(LBO)向け融資などに広がるとの懸念から、市場は回復しなかった。
UBSの4−6月(第2四半期)の債券セールス・トレーディング事業の収入は31%減少した。同社は今月30日に、第3四半期決算を発表する。同社は8月に、市場の悪環境で投資銀行部門の「トレーディング収益は」年末まで「非常に低調」となる可能性があると警告していた。
同業の米ゴールドマン・サックス・グループやモルガン・スタンレーは既に、保有債券の一部の評価替えを終えている。ゴールドマンのアナリスト、ウィリアム・タノナ氏の先週のリポートによれば、10月に決算を発表するメリルリンチは債券で最大40億ドル(約4600億円)の評価損を計上し、四半期利益は約6年で最低となると見込まれる。
既に6−8月(第3四半期)決算を発表した米ゴールドマンとモルガン・スタンレー、リーマン・ブラザーズ・ホールディングス、ベアー・スターンズの4社は、ゴールドマンを除き減益となったものの、赤字に転落したところはなかった。