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2007年09月28日
雑感、政治とカネなど。
ミャンマー軍事政権に対するデモが今日もまだ続いています。日本政府の腰が重いことが気になりますが、、軍事政権成立後にいち早く政権樹立を認めたことでも分かる通り、日本はこの地域に及び腰の外交を続けています。今が話し合いによる解決を求める段階なのかは、日本人ジャーナリストが狙い撃ちされたとされる中で、あまりに遅い動きであるといえるでしょう。
正義とは人々の上にあります。歴史の記述が国家から民間へと移った時点で、現状の対応が如何に人々の幸福に寄与したのか、それが歴史の正義です。時の政権であろうと、未来において勝者となるかは現時点で全く不透明なのです。外交上、日本が気をつけなければならないのは、時の権力者に気を使うのではなく、人々の正義の実現のために何が出来るのか、です。
それが成功すれば、やがて歴史と人々に支持され、国としても友好的に接することが可能となるでしょう。住民に向けられた銃口はやがて権力者に跳ね返るものです。中国の天安門事件の時にも感じましたが、投石や木の棒で立ち向かう民衆に近代兵器で立ち向かう、そんな軍がいる国はいずれ歴史の敗者となるのです。日本が今はどちらに与するべきか、軍事政権に近い中国なのか、経済制裁をかける欧米諸国なのか、もう一度考えてしっかりと対応して欲しいと思います。
政治とカネの問題が後を絶ちません。福田氏の領収書あて名書き換えがありましたが、あて名を変えられた領収書など紙くず同然であり、何の価値もありません。また伊吹氏が累積赤字を抱えていた企業から献金を受けていた事例もありました。一方で民主党の加藤氏も多額の献金を受けていた、とメディアで伝わっています。
一連の流れを見ると、自民党側は「知らなかったので、献金を返す」という説明に終始し、民主党側は額ややり方には首を傾げる部分があっても、法的には問題ないように済ませているようです。しかしどちらにしても、政治資金規正法に罰則がなく、問題があったら返すという甘い態度でいる限り、こうした問題は一向に解決しません。返すだけでなく、同額から数倍の額を罰金として国庫に納める、というような懲罰的なものが必要でしょう。
もう一つ、鳩山法相の「乱数表で死刑執行」発言ですが、大臣が署名することにより死刑、という重大な問題に国民は納得できるのです。恐らく心情的な問題として、躊躇いや戸惑いはあるのでしょうが、それが法相就任を引き受けた責務です。司法と行政が何のために別れ、幾つかの判断を経てでないと死刑が執行されないのか、もう一度問い直すべきなのでしょうね。
analyst_zaiya777 at 23:04|Permalink │Comments(0) │TrackBack(0) │clip! │政治 | アジア
2007年09月27日
経済の話。戻り始めた資金
まず渡海文科相と石破防衛相の政治とカネの問題がありましたが、各政治家は自分の弱点を知り、政治資金収支報告書を修正するタイミングを模索しており、閣僚になってメディアから精査される前に、こうして修正を行っているのでしょう。先の松岡氏も就任と同時に訂正を行っており、こうした動きは常態化しつつあるようです。福田首相がこの二名に説明責任を求めていますが、鴨下環境相の名無し領収書の問題に対しても、しっかりと説明責任を果たして欲しいところです。
日経平均が400円近い上昇となり、上値抵抗線を次々と破る強い展開を示しました。先物優位の展開で、これまで売られていた内需関連の買戻しの一環として、米系の動きの活発化が今回の下地にあります。米で流れ始めた究極の楽観論、これにより信用市場に資金が戻り始め、それが流動性を取り戻す結果になったこと、そのことから地域別で買い越しを続けていた米系が、ドレッシング買いと換金売りの狭間で先物大量買いで相場を支えたのでしょう。
イスラムはラマダン前であり、売りも買いも資金は細ります。欧州系の売りが細れば買い方優位になり、資金量の豊富な米系が買い上がるという構図が出来つつあるようです。郵政民営化先回り買い、年金基金買い、投信買い、いずれにしろ先物で支配されているので、先物次第でどうとでもなる展開が今後も続くのかもしれません。
今の経済は競馬に例えられます。第4コーナーを回り、直線に向かったところで、これまで前のめりになっていた馬(金融)の手綱を締めていた騎手(FRB)が、手綱を緩めて馬にムチを入れ始めました。つまり官民が揃って金融バブルを助長し、サブプライムという坂を駆け上ろうとしているのです。
このレースにゴールは見えず、いつ疲れ(インフレ)が溜まって足が疲労骨折を起こすのか、それとも対抗馬(実体経済への影響)に抜かれ、失速することになるのかは誰にも分かりません。ただ馬も騎手もまだ行ける、との感触で後は必死に突っ走るのみです。それが米国の「悪材料は好材料」とする極端な楽観論の背景であり、全ての市場を上昇させるパワーとなっています。
FOMCで利下げが行われ、日本の証券市場の水準調整もしなければなりませんが、実はずっと悩んできました。金融バブルが日本に到来するのはいつか、次にどんな要件でそれが去るのか、不透明な部分が多いからです。米国証券市場は実体を反映しきれておらず、ムチが入れられるままに突っ走っています。では日本はどの程度か?かなり厳しい予想です。
当面、16300〜17300がFRB利下げ後の水準ということになるのかもしれません。今日の上昇は一過性ですが、米国の動き次第では上にも下にも大きく振られる、裁定ではない先物売買によって日本もどういう動きを示すのか分からない、ということになるのでしょうね。
analyst_zaiya777 at 22:42|Permalink │Comments(2) │TrackBack(0) │clip! │経済 | 株
2007年09月26日
福田内閣の経済政策は?
福田内閣が始動しましたが、緊急世論調査では概ね50%を越える数値となったようです。「首相の安定感」がその理由のトップに来たのは、安倍氏の辞任の仕方が国民にも異様に映ったからでしょう。元々、不人気内閣の次は大抵、ご祝儀で支持率が高いものですが、福田カラーは見えないとも言われますし、正当な評価が出てくるのはこれからの政権運営にかかっているのでしょう。
そんな中、私が注目しているのはやはり経済政策です。自民党総裁選からここまで、その具体的な提案は何一つないといっても良いでしょうが、幾つか推測できる材料も出てきました。今回の組閣で与謝野氏は外れましたが、財務省と繋がりの深い人物が党4役にも入りましたので、これは消費税増税シフトと見られています。
小泉時代は竹中路線の中、規制緩和に注力したことは確かです。その芽が出て政権終盤は外国人買いに支えられ、市場は上昇しました。安倍時代は規制緩和が引き起こした問題点の修正に追われ、錦の御旗には『成長』を掲げて、産業界を優先させる政策をとってきました。
福田内閣では大田経済担当相が再任されましたし、一先ず成長重視路線を継承するようです。更に渡辺金融担当相が金融・資本市場の競争力強化プランの策定を目指していますが、市場ではすでに構造改革路線は停滞と見る向きが多く、マイナスの影響を算定する所も出てきました。
日本は超低金利のため海外からの投資が呼び込めませんが、輸出企業が稼いでそれが内需に波及する、という理屈を各金融機関が使い続けてきて、もう海外勢から呆れられている、というのが現状です。内需が成長し、金利が上がって円高となり、海外勢が利益を得るというシナリオはもう描けなくなっています。この内閣の描く成長が、相変わらず大企業優遇というばかりでは、海外からの日本の見方は更に厳しくなって行くことでしょう。
福田氏は自ら「背水の陣」内閣と命名したそうですが、これは自民党の問題であって日本がどうかということではありません。このキャッチフレーズでは日本全体が危険なのか?という誤ったイメージを海外に発信する危険があります。レームダックだろうと、崖っぷちだろうと、国を代表する内閣は諸外国と対するという重要な仕事があり、自虐的とも感じられるこうした命名をするものではありません。
危機感は内にあって、体外的には堂々とした態度で接する、というのが外交の基本なのです。討論で麻生氏に指摘されたように、福田氏に『自虐的』のイメージが付き纏うと、結局支持率は下り坂になります。高村外相が国連に向かいましたが、きちんと日本の主張をする、そうした演説をしてきて欲しいものです。
analyst_zaiya777 at 23:16|Permalink │Comments(0) │TrackBack(0) │clip! │政治 | 経済
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