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http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/news/CK2007091702049413.html
院長時、『PFI』で収賄容疑 同志社大教授を逮捕
2007年9月17日 朝刊
高知医療センター(高知市)の施設整備をめぐり、業者から高級家具や家電製品を受け取ったとして、高知県警捜査二課などは十六日、収賄容疑で、同志社大教授でセンターの前院長瀬戸山元一容疑者(63)=京都市左京区=を逮捕。贈賄容疑でオリックス・リアルエステート(現オリックス不動産)の元従業員二人を逮捕した。県警はセンター内にある関係先や瀬戸山容疑者の自宅を捜索。同容疑者は、調べに「(業者に)世話をしてもらったが自分で購入したものだ」と容疑を否認し、贈賄側は認めているという。
センターは民間資金やノウハウを活用するPFI方式を導入した初の公立病院として、県立と高知市立の病院を統合して二〇〇五年三月に開院。瀬戸山容疑者は経営手腕を買われ、昨年三月まで初代院長を務めた。昨年十月、同志社大教授に就任した。
オ社はセンターを運営する特定目的会社(SPC)の構成企業。贈賄容疑は、現場責任者だった無職松田卓穂(68)=広島市安佐南区、同矢倉詔喬(64)=神戸市東灘区=の二容疑者。
調べでは、瀬戸山容疑者は開院前のセンター施設整備に関連し、オリックス中心の企業グループに有利な取り計らいをした謝礼として、〇四年十二月と〇五年一月、当時高知市の自宅で松田容疑者らからソファやプラズマテレビなど計二十一点(時価合計約二百五十万円相当)を受け取った疑い。県警は余罪や資金源などを追及する。
SPCは記者会見で「(家具などを渡したとする)数カ月前に瀬戸山容疑者から要求されたと聞いている」と明かした。病院側は会見で「個人の資質に問題があった」と話した。
瀬戸山容疑者は二〇〇〇年四月に院長予定者となり、高知県・高知市病院組合の理事を務めていた。〇二年には病院事業に参入を希望する業者らと米国へ視察旅行をしたことが問題となり、減給処分を受けた。
一九七〇年に京都大医学部を卒業。専門は外科で、地方病院の院長を歴任し、島根時代には全国に先駆けて「電子カルテシステム」を導入した。
電子カルテ導入…病院経営の旗手、脇甘く
病院経営の手腕を買われ、高知医療センターの初代院長に招かれた瀬戸山元一容疑者は、公立病院として初のPFI方式を導入した。「患者中心」の高い理念を掲げる一方、周囲から「脇が甘い」と不安視され、開院前から業者との癒着が疑われていた。
先進的な取り組みに積極的で、PFI方式を発案したのも瀬戸山容疑者。導入の経緯を知る元高知市幹部は「全国初が好きだった」と指摘。しかし「総論はあるが各論がなかった」という。
地方病院の院長を歴任するうちに、外科医としてよりも病院経営の力が評価されるように。「医療の質を上げるには経営基盤がしっかりしていなければならない」と自信をのぞかせ、同志社大では医療経営を研究テーマにしていた。
センターが掲げた理念は「経営の効率化」「医療の質の向上」「サービスの向上」。いずれも瀬戸山容疑者の持論を強く反映したものだった。
一方で、高知県・高知市病院組合の理事を務めていた二〇〇二年三月には、センターの事業に参入を希望していた業者らと、旅行会社の費用負担で海外旅行。かつての同僚は「脇が甘いなんてものじゃない。公務員という立場が分かっていない」と強く批判する。
〇二年七月に業者との旅行が発覚。費用を返還し、当時就任していたセンターの業者を選定する審査委員を辞任した。減給処分も受けたが、〇五年三月に開院したセンターの「初代院長」という約束された地位が揺らぐことはなかった。
<メモ>PFI 「プライベート・ファイナンス・イニシアチブ」の略で、民間の資金や技術などを活用して公共施設を整備する手法。設計、建設から維持管理、運営まで民間業者に委託する。民間に任せることで財政負担が少なくなり、業者側も安定した受注が見込める。発注者の行政側は民間の行う公共サービスを監視する。1999年にPFI法が制定された。
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http://www.asahi.com/national/update/0916/TKY200709160112.html
・前高知医療センター院長を収賄容疑で逮捕 業者から家具【朝日】
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20070916i413.htm
・業者から家電や家具、高知医療センター前院長を逮捕 【読売】