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【ワシントン=山本留美子】
米連邦預金保険公社(FDIC)によると、四―六月期は米国の商業銀行・貯蓄金融機関の九・六%にあたる八百二十四行が赤字決算となった。
赤字行の比率は十六年ぶりの高水準という。金利上昇で資金調達コストが膨らんだうえ、住宅市況の低迷を受けた延滞債権の増加が収益を圧迫した。
調査対象は八千六百十五行。同時に発表した四―六月期の純利益は三百六十七億ドルで過去四番目の高水準だったものの、前年同期比では三・四%減った。収益性を示す総資産利益率(ROA)は一・二一%となり、前年同期から〇・一三ポイント低下した。
貸出資産の健全性が低下していることもわかった。返済が九十日以上遅れた延滞債権は六百六十九億ドルで、住宅ローンを中心に前年同期から三六・二%増えた。四半期ベースでは五期連続で増加し、前期比では一〇・六%増となった。
不良債権の償却額は九十二億ドルで前年同期から約一・五倍増え、二〇〇五年十―十二月期以来の大きさ。貸倒引当金も百十四億ドルで〇二年十―十二月期以来、四年半ぶりの高水準だった。
FDICのチーフエコノミストのブラウン氏は住宅市場の調整は「〇八年以降も長引く可能性がある」と指摘。
住宅価格の下落や貸し出し基準の厳格化、サブプライムローンの焦げ付き増加で、〇二―〇五年に収益をけん引してきた住宅ローンは伸び悩み、厳しい収益環境が続くとの見方を示した。
ベア同総裁もサブプライム問題を注視するとしたうえで、金融機関の「財務、収益ともにいい状態で、市場の調整を切り抜けることができる」との見方を示した。
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