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サブプライムショック発の信用収縮が、デリバティブ爆弾に着火し、最悪の事態(デリバティブ破綻による世界恐慌)も想定すべきだ
http://www.asyura2.com/07/hasan51/msg/690.html
投稿者 TORA 日時 2007 年 8 月 17 日 14:41:35: GZSz.C7aK2zXo
 

株式日記と経済展望
http://www5.plala.or.jp/kabusiki/kabu150.htm
http://blog.goo.ne.jp/2005tora/
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サブプライムショック発の信用収縮が、デリバティブ爆弾に着火し、
最悪の事態(デリバティブ破綻による世界恐慌)も想定すべきだ。

2007年8月17日 金曜日

◆世界が円の役割に気づき始める。 8月10日 エスプレッソダイアリー@信州松本
http://blog.livedoor.jp/takahashikamekichi/archives/51685732.html

もう日銀は8月に利上げなんかできないでしょう。もしも利上げをしたら、世界の市場に与える影響が大きすぎる。CNBCには、「円キャリー・トレードは死んだ」とか、「日銀の利上げはないだろう」と解説する人たちが登場しています。いま起きているロンドン市場の暴落が収まったとしても、しばらく世界の市場が神経質な動きを続けることは間違いありません。

私には円高のリスクが世界中に拡散しているようにも見えます。たしかに貿易だけを考えれば、ユーロ安やポンド安は欧州にとって有利。しかし、それで信用収縮が広がり続けたら、元も子もない。私たちが気づかないうちに、円という通貨の役割が、とてつもなく大きくなっていたのかもしれません。

これまでの世界では、信用収縮が起きるたびに米ドルを司るグリーンスパンが機動的な判断を下してきました。アメリカが金利を下げて、充分な流動性があることをアピールすれば良かった。しかし、いまアメリカが金利を下げたとしたら、それはドル不安やアメリカのインフレにつながってしまう恐れがある。多くの新興国は、自国の通貨高を引き受けきれないでしょう。だとしたら、どこかの通貨が潤沢な資金供給の源になる必要がある。

私には、米ドルが背負ってきた世界経済という名の重い荷物を、円が共に分かち合うことを求められている局面のように感じます。つまり、円もまたドルが歩んできたような通貨安の道を選び、世界の信用創造に貢献することが期待されているのではないか。福井総裁のところには、バーナンキから電話が行くかもしれません。「日本の利上げは、世界経済に与える影響が大きすぎるよ」、と。

日本の物価は、上がらざるを得ないでしょう。いまのような我慢を続けていても、もう誰も儲からない。内需関連の会社は、次から次へと合併せざるを得ず、社長や役員の人数も減ってゆきます。つまり円安によって、日本は世界の成長に貢献すると同時に、内なる構造改革を受け入れざるを得ないところまで追い詰められているとも言える。以前は世界の平和と安全のために軍隊を出すことを求められた日本ですが、いまは世界の経済のために資金を出すことが求められているのではないでしょうか。いわゆる「ワタナベさん」が出すお金で、世界経済の安定的な成長が約束されるのです。

ふつうなら先進国の中央銀行の動向は、事前にある程度は読めるものです。ところが日本の場合は、政策が不透明になってしまっている。ゼロ金利を解除するときには、さんざん透明性を求められて、1%前後の消費者物価の上昇を目安にするという話になっていました。

ところが最近では、物価がマイナスを続けているのに利上げだから、いったい何を基準にしているのか分からず、「蓋然性が高い」という曖昧な話で利上げが決められている。だから8月に利上げするのかどうか?も、まるで競馬の予想のような状態です。もしも日銀の政策決定会合が開かれるまで、このような不透明感が続くなら、私は世界経済に与える影響が大きいと思います。

嵐は続いてます。どこで株や為替が反転するのか?それを多くの人々が見守っています。バーナンキ議長はFOMCを終え、きのうは合衆国大統領が記者会見で対応を語りました。ポールソン財務長官は「いかなる形であれアメリカへの投資を歓迎する」と話し、ドルの維持に務めています。

次は、日銀の福井総裁が記者会見するなり、新聞のインタビューに応じるなりして、何らかのメッセージを出すことになるかもしれません。さすがに「利上げしません」とは言えないものの、円が世界で果たす役割について何かを喋らないわけにはいかない、と私は思います。そして市場は8月の利上げ見送りを確信し、円安へと歩みやすくなるのではないか…。

大量のお金を抱きかかえたまま、周囲を見ないで何もしないでいることは、ときとして他の人々にとって不愉快の原因ともなります。今回の株安と円高は、世界の経済にとって円という通貨が極めて重要な役割を演じる時代に入ったことを告げているのではないでしょうか。もう誰もが円高と株安との相関を胸に深く刻んでいるはずです。2007年の夏、マーケットは世界に2つの選択肢を示しました。ひとつは、円安&株高。もうひとつは、円高&株安です。通貨マフィアたちは、前者を選ぶと予想します。

◆収縮はデリバティブ破産へ 世界恐慌の可能性 8月17日 国家破綻研究ブログ
http://gijutsu.exblog.jp/m2007-08-01/

今回の世界同時株安に関連して、各国の中央銀行は、信用収縮に対応するために、流動性(簡単に言うとマネー)を供給しています。その額は、トータルで30兆円とも言われています。しかし、それにもかかわらず、世界株式市場は、大きく株安となっています。アメリカだけではなくイギリスの不動産バブル崩壊の可能性も指摘されており、これ以上の信用収縮には、世界経済はギブアップとなることもありえます。

過去のエントリーで、
『信用創造の縮小によって、50兆ドル(5000兆円)とも言われる巨額のデリバティブ(派生金融商品。非常に簡単に言うと、レバレッジの効いた権利取引)の焦げ付きも懸念されるところです(「「2011年金利敗戦」とサブプライムローン・デリバティブ破綻 国家破産のための保険を」)』
『このような信用創造の縮小は、過熱気味の世界景気に、ボディーブローのように効いてきます。それを先送りするかのようにジャブジャブに供給される円とドルですが、それとてもある一定の臨界点を超えると、巨額のデリバティブの焦げ付きもありうるのではないでしょうか(「アメリカ景気減速か サブプライムローン破綻 世界景気減速・世界同時株安ふたたび? 日本国破産の遠因か」)』
と書きましたが、まさに、サブプライムショック発の信用収縮が、デリバティブ爆弾に着火しようとしているように見えます。ですが、長期金利が上がっていないことから、不発に終わる可能性もあると見ています。

LTCM(ロングターム・キャピタル・マネジメント)の破綻を思い出された方もおられると思います。あの時も、質への逃避が起きました。今回も、主要通貨の長期金利は上がっていません。

ただの、中規模の世界株式調整であって欲しいが、最悪の事態(デリバティブ破綻による世界恐慌)も想定しなければならない、と主張します。また、デリバティブ破綻が起こらなくても、この調整は、グズグズと数ヶ月続く可能性がある、とも指摘します。


ドル円日足


ユーロ円日足


(私のコメント)
今週は夏休みで書くこともなくて閑ネタを考えていたのですが、アメリカでサブプライム爆弾が破裂して、それがディリバティブ破綻につながって世界の金融機関がクラッシュしそうだ。世界中のファンドマネージャーが夏休みに入ってバカンス中だから、世界中のファンドの状況の実態がつかめず損失の規模もまだ特定できない。株式の暴落は世界金融恐慌のほんの一部の現象であり、問題は債券市場だ。

為替市場から見るとドルとユーロの暴落と円の急騰は何を物語っているのだろうか? 円キャリによるドル経済圏とユーロ経済圏にバブルが起きた。世界中が好景気に沸いて株高と不動産バブルに沸いて、日本だけが株安と不景気が長く続いてゼロ金利で資金需要は国内では無く、日本の資金は海外に流失していった。

ユーロ高とヨーロッパの不動産バブルは日本からの資金で起きたのだろう。アメリカではサブプライムで不動産ブームも終わりを迎えましたが、ヨーロッパの不動産バブルもそろそろ終わろうとしている。だから中央銀行の対応を見ると欧州中銀の資金供給が一番大きく、ヨーロッパの不動産バブルが大きかった事を物語っている。

サブプライムだけが問題ならアメリカだけの問題ともいえますが、欧州中銀が資金供給した金額が一番多いということはEUが不動産バブル崩壊の規模が大きい事を示している。さらに世界各地の不動産バブルにも波及して、世界の投機資金は円キャリの逆流によって昨日と今日で7円もの円高になっている。今回の世界同時株安は日銀の金利引き上げによるものではなく、欧米のバブル崩壊によるものだ。

今月の日銀の金利の引き上げは不可能になり、福井総裁が強行すれば世界金融恐慌を起こしかねない。むしろ金利の引き下げで不安定になった世界の金融を落ち着かせる必要がある。エスプレッソダイアリーに書いてある通りに日本のゼロ金利からの金利の引き上げによる金融市場の変調が現れ始めたのだ。

USドルが果たしてきた世界の基軸通貨の交替期が来たのであり、円の役割は世界金融においてますます重要性が高まってきているように思える。それは円ドルチャートやユーロ円チャートを見れば分かるように、世界の投機マネーは大変動があるときは一番強い通貨に集まる傾向にある。つまり円が世界の基軸通貨になることが望まれているのだ。

しかし円が世界の基軸通貨になるためには、経済力だけではなく軍事力や情報力などをつけなければなりませんが、日本の政治家や経済界にはそのような気概はない。日本の学者達は日本の本当の実力を評価しようとはせず、自虐的になり日本を貶しアメリカを世界にスーパーパワーと称賛する。・・・今までならそれでも良かったのですがアメリカは明らかに衰退期に入っている。

規模から言えばEUのユーロがドルに代わる基軸通貨になる可能性がありますが、通貨の後ろ盾になる経済力の強さと質的な面では円が基軸通貨になる資格をもっているのではないかと思う。日本は80年代から円高に耐えてきましたが、それが円を世界一強い通貨にしてきた。ドルはいくら安くなってもアメリカの産業は復活せず金融だけで稼ぐようになった。しかし金融は今度のような金融パニックが起きれば壊滅的打撃を被る。

中国も元も注目されていますが、中国は世界の工場と言われても資本と技術は外資に頼った世界の下請工場に過ぎない。元が切り上げられれば中国の輸出産業は壊滅的打撃を被る。ユーロもユーロ高にどれだけ耐えることが出来るだろうか? 円ほどは強くは無いと思える。それに対して日本は素材や部品などで円がいくら高くなろうと耐えるだけの力をつけてきた。

「株式日記」ではかつて「大東亜共円圏」構想について書いたことがあります。中国や韓国や東南アジアは日本の経済圏に入りつつあります。いずれも日本の資本と技術に依存した経済圏だからです。


◆大東亜共円圏構想について(その3) 1998年5月4日 株式日記
http://www5.plala.or.jp/kabusiki/kabu5.htm

アメリカは91年のソ連の崩壊により軍事力による世界支配の時代を終えました。これから当分軍事力でアメリカを上回る国家は現れないでしょう。中国もいずれソ連と同じ崩壊の道を歩むと見ています。もしアメリカに対抗できる軍事国家が出来る可能性がある国は日本だけでしょう。日本が本気になって軍備を増強したらソ連以上の軍事的脅威になります。これからの戦争はスーパーコンピューターと軍事衛星とミサイルが主要な兵器となります。それらを作るハイテク技術は日本がアメリカを上回っているかも知れません。しかしその心配は当分ありません。そしてアメリカは金融による世界支配を目指し始めました。ユーロの誕生もマルク、フラン、ポンドといったバラバラの体制ではドル帝国に巻き込まれる恐れから誕生したものです。出来ることなら日本もドル本位制から脱却してユーロとの連携を深め、少しでもドル帝国主義にによる金融略奪から逃れる作戦を立てるべきでしょう。出来ることなら大東亜共円圏を作りドルからもユーロからも独立した新しい通貨圏を作ることを目指すべきです。アジア諸国の繁栄は主に日本からの投資と技術協力により経済発展をしてきました。しかしドル帝国主義者はそれを横取りすべく陰謀を図ってきたのです。まず85年のプラザ合意で円高ドル安を仕掛けることにより、円資本をアメリカとアジアに引き出させます。そして今度は急激に円安ドル高に誘導します。ミスター円こと榊原氏はルービン、サマーズの二人の思惑に気がつかず円安ドル高の陰謀に躍らされます。日本の輸出企業を救うためでもありました。しかし思惑とは別に円は60%もの円安により、アジアの経済競争力は低下しました。そこをソロスをはじめヘッジファンドがアジア経済の破壊活動を始め、見事に成功してタイに始まり韓国までその支配下に置くことに成功しました。そして今回のアジアの経済危機は日本によるものであると、アメリカ政府議会は宣伝しています。確かに日本はアメリカに躍らされた面があります。日本政府がドル帝国の陰謀に気がつかなかった責任があります。アメリカはドルの安定を計ることをせず、むしろ上げ下げすることによりドルを武器として使っているのです。FRBは今までどれだけ協調介入に協力しただろうか。基軸通貨でありながらその努力した形跡は見られない。


(私のコメント)
日本こそ世界のスーパーパワー国家として世界をリードすべき国家なのですが、日本の政治家や官僚にはその気概は無い。日本はあまりにも自虐的で自己卑下しすぎる。政治家や官僚にとってはその方が気楽であり小日本主義でいた方が楽でしょう。現在のアメリカが担っている役割をするとしたら安倍総理にしても福井日銀総裁にしても明らかに力量不足で、日本にはそれを支えるシンクタンクも無い。中央官庁も学歴秀才ばかりで壮大な世界戦略を考える頭脳の持ち主はいない。

1998年5月の株式日記を見ていただければ分かるように、私の描いた「大東亜共円圏構想」は自覚のあるなしに関わらずに実現の方向に向かっているようだ。1998年は日本のバブル崩壊で最悪の時期であり山一證券をはじめとして次々と倒産して外資に買収された時期だ。だから危機感から「株式日記」を書き始めたのですが、10年近く前と比べてみれば現在の日本は変わりつつあることがわかる。


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