★阿修羅♪ > 国家破産51 > 608.html ★阿修羅♪ |
Tweet |
中国でも無視できないサブプライムローン問題【Klug View】
2007/08/07(火)18:55
香港からの一部報道によると、米投資銀行JPモルガンの中国担当者が、中国と米国のサブプライムローン問題の関係について問われ、中国市場は国際的に孤立しているので大きな影響はないだろう、コメントしたようです。コメントの詳細はわかりませんが、おそらくコメントを出した方は、中国株を始めとする中国の金融市場は、仮に米国市場がサブプライムローン問題で大きく揺れたとしても、さほど連動することはないだろうと述べたかったように思えます。
ただ、米国のサブプライムローン問題が中国にとって全くの無縁とは思えません。中国景気を押し上げてる貿易黒字を国別に分けると、黒字の8割近くは米国との貿易によるものです。仮にサブプライムローン問題が悪化し、米国の個人消費の伸びが縮小すれば、中国の対米貿易黒字も縮小し、中国景気を下押しすることになります。
中国がこれまで溜め込んだ巨額の外貨準備が毀損している点も見逃せません。米ニューヨーク・タイムスの報道によると、中国政府は、米大手プライベートファンドのブラックストーンへの投資により、過去半年で4億2500万ドル(約500億円)の損失を被ったようです。中国政府は、ブラックストーンに約30億ドルを投資したといわれていますので、わずかの期間で投資額の約14%も失ったことになります。またニューヨーク・タイムスは、中国人民銀行が、米国の住宅ローン債権を担保とする債務担保証券(CDO)にも1千億ドル(約11兆8千億円)を投資しており、これによる損失も少なくないと報じています。仮にCDOへの投資が5%の損失を出したとすれば、中国政府の損失は50億ドル(約6千億円)以上になります。
今のところ米国のサブプライムローン問題は、米国金融市場に悪影響を及ぼしているものの、日本を始めとする米国外への影響は限定的だろうとの見方が大勢です。ただ、サブプライムローンは、証券化という手法で最終リスクを広く分散されていたため、想定外の投資家が(じつは)リスクを引き受けていた可能性があります。今後も「大きな影響はないだろう」とみられていた中国や日本でも、思わぬ形でサブプライムローン問題に直面する投資家が現れるかもしれません。
村田雅志(むらた・まさし)
●●●●●●●●●●今日のクイズ●●●●●●●●●●
中国政府は、米大手プライベートファンドのブラックストーンへの投資で
どれくらいの損失を被ったと報道されている?
●●●●●●●●●●クイズの答え●●●●●●●●●●
4億2500万ドル(約500億円)
http://www.gci-klug.jp/klugview/07/08/07/post_1240.php