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(回答先: エイゴン・アセット・マネジメント・・・ 「世界中の投資家が避難場所を求めて右往左往している」 【ブルームバーグ】 投稿者 hou 日時 2007 年 8 月 01 日 20:06:39)
日経金融新聞
¥5,036/1カ月 (内消費税¥239-)
https://www.nikkei4946.com/np_j/index.cgi?c=0N4V&bt=0
住宅融資貸し倒れ問題――NY連銀、それでも強気(ZOOMウォール街)2007/08/01, 日経金融新聞, 1ページ, 有, 1534文字
信用力の低い個人向け住宅融資(サブプライムローン)の貸し倒れ増や関連債権を運用するファンドの相次ぐ損失発覚が端緒となり、米国では株式相場の調整が懸念されている。ファンドも個人も信用コストが上昇した結果、LBO(借り入れで資金量を増やした買収)をテコにした資産(株式・住宅)の買い上がりが難しくなった。だが、金融当局や政府は強気姿勢を崩さない。サブプライム・ショックが経済全体に波及する度合いを限定視しているようだ。
妻と久々に高級ボルドーを飲めるかな――。ニューヨーク大学経営大学院のエドワード・アルトマン博士は心の中で小躍りする日々を送っている。アルトマン博士は米国を代表する倒産研究の権威で、大企業が破綻するたびに好物のワインを空けるのが夫婦の習わし。
LBO市場異変
社債のデフォルト率は年前半で〇・二%と一九八一年以来の低水準。デルタ航空やデルファイが破綻した〇五年以来、祝宴はごぶさただったが、足元はちょっと風向きが変わってきた。
問題企業の身売りを可能にしたLBO市場の異変が第一の理由。企業の信用(LBOでの借り入れ)スプレッドが拡大し、大型買収のペンディング(延期)が相次いでいる。学生金融のSLMで一八%、ブラックストーンが買収することで決まったヒルトン・ホテルで八%。延期案件のトップ・テンを見ると、買収提示価格と比べた株価の下落率は約一〇%に達した。レバレッジ度は七―八倍、信用スプレッドの拡大は平均で一%超だから計算が合う。
第二の理由が米株高を支えてきたグローバル化がもろ刃の可能性を帯びてきたこと。十五億ドルを失った米スーウッド、解約を凍結した豪アブソリュートなどのファンド勢に加えて、引当金を積みました独コメルツや英HSC。残高で一兆ドル超とされるサブプライムへの投融資は国際色豊かで、どの国のプレーヤーが損失を抱えているのかが分かりにくくなった。
「正常化の過程」
「そもそも資産効果なんてなかったのでは」
一方で、ウォール街の金融機関を監督するニューヨーク(NY)連銀内ではこんな見方が強まっているという。「昨年までの住宅価格の上昇は消費にさほど直結していなかった」といった内容のデータをもとに、「住宅価格の下落も消費に影響しない」と逆資産効果をも否定しているようだ。
サブプライム投資に失敗したベアー・スターンズ(BS)が運用するヘッジファンドの実質破綻をしのぎ、システミック・リスクの芽を摘んだのもNY連銀の自信につながった。BSは運用資産が三百億ドル(売り買い別建て)にも膨らみ、九八年に破綻したLTCMに匹敵するほどのレバレッジや市場シェアを持っていた。
確かに、NY連銀がよりどころとする米企業のバランスシートは強い。S&P主要五百社の現金保有は十年前の四倍の水準。予想株価収益率も十六倍程度と九〇年代前半の水準で、二十七倍をつけたITバブルの二〇〇〇年をはるかに下回る。
S&P主要五百社の株価ボラティリティーをパッケージしたリスク指標として知られる、VIX指数は二〇ポイント程度と年初来高値水準で推移しているが、三〇ポイントを優に超えていたS&L(貯蓄金融機関)、アジア通貨危機、世界同時多発テロの水準には及ばない。スーウッドを狙うシタデルなど、運用資産が毀損(きそん)してもヘッジファンド間ですぐに買い手が付く。
「二十五年間に及ぶ過去最長の上げ相場を祝いましょう」
パニック売りを浴びた先週、NY連銀の諮問委員を務めるヘンリー・カウフマン氏からこんな夕食会の招待状が届いた。ウォール街のインナーはサブプライム・ショックを「危機」というより、今のところ「リスク評価の正常化過程」と見ているようだ。
(ニューヨーク=松浦肇)