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「為替」 米経済見通し下方修正やサブプライム問題にドル軟調、原油高75.25ドル／ニューヨーク外国為替市場概況
7月19日6時48分配信 フィスコ
「米経済見通し下方修正やサブプライム問題にドル軟調、原油高75.25ドル」ニュー
ヨーク外為市場概況 2007年7月19日（木曜日）−株式会社フィスコ 平松京子/片
山 善博
[ニューヨーク外国為替市場概況]
*06:39JST 「米経済見通し下方修正やサブプライム問題にドル軟調、原油高75.25ドル」
【ロンドン市場概況】
18日のロンドン外為市場では、ドル・円は、ポンド売りをきっかけにドル買い戻
しが優勢になったことで121円86銭から122円17銭まで強含みに推移した。ユーロ・
ドルは1.3795ドルから1.3772ドルまで下落し、ユーロ・円は168円01銭から168円37
銭まで上昇した。
ポンド・ドルは、7/4-5英中銀金融政策委員会議事録で利上げが6対3で決定された
こと、英・3-5月平均所得伸び率が予想を下回ったことを受けてポンド売りが強ま
り、2.0525ドルから2.0484ドルまで下落した。ドル・スイスは1.2003フランから
1.2029フランまで上昇した。
【経済指標】
英・6月失業者数増減：-13800人（予想-8000人、5月-11800人←-9300人）
英・6月失業率：2.7％（予想2.7％、5月2.7％）
英・3-5月平均所得伸び率：+3.5％（予想+3.6％、前回+4.1％←+4.0％)
ユーロ圏・5月貿易収支：+17億ユーロ（予想+21億ユーロ、4月+23億ユーロ←+18億
ユーロ)
南ア・5月実質小売売上高：前年比+9.0％（予想+6.2％、4月+5.9％←+5.4％）
【要人発言】
7/4-5英中銀金融政策委員会議事録
「6対3で利上げを決定」
「ロマックス副総裁、ビーン政策委員、ブランチフラワー政策委員が据え置き主
張」
【ニューヨーク市場寄付】
ドル・円：122円18銭、ユーロ・円：168円29銭、ユーロ・ドル：1.3768ドル、ポン
ド・ドル：2.0493ドル、ドル・スイス：1.2036フラン
【ニューヨーク市場概況】
18日のニューヨーク外為市場では、ドル・円は予想を上回るCPIや住宅着工件数を
受けて一旦122円29銭へ上昇したが、サブプライム絡みの新たなる米インべストメン
トバンクの損失の噂や連銀の経済見通しの下方修正、バーナンキFRB議長が住宅市場
の調整が予想以上に長引き、消費を妨げる可能性を指摘した事から東欧筋主導の売
りに拍車がかかり121円68銭まで反落し、121円95銭前後で引けた。
ユーロ・ドルは米指標発表後に一旦1.3752ドルまで下落したが、欧米金利差縮小に
伴う買いに1.3817ドルまで反発し、1.3800ドル前後で取引を終えた。ユーロ・円は
サブプライム問題の悪化懸念を受けた米株式市場の下落に伴うリスク回避の動きに
168円37銭から168円04銭まで下落した。ポンド・ドルは英中銀金融政策委員会の議
事録を受けた英金利はピーク近いとの観測に2.0461ドルまで下落したが、2.0548ド
ルへ上昇して26年ぶりの高値更新し、ドル・スイスは1.2051フランまで上昇後
1.1981フランへ反落した。
【FF先物米金利変更織り込み率】
9月までの利下げ確率：2％で変わらず
年内の利下げ確率：18％←14％
【原油市場】
原油相場は上昇。先週末時点の在庫統計でガソリンが予想外に取り崩されたこと
に加えて、夏場のガソリン需要に対応するために製油所の稼動が本格化しているこ
とが示されたことから買いが優勢となった。これまで低水準にあった製油所の稼働
率は予想以上に上昇し、5/25以来の高水準に回復した。NY原油先物価格は在庫統計
の発表をきっかけに75.25ドルまで上昇し、高値圏の75.05ドル（前日比+1.03ドル、
+1.4％、年初来+22.9％）で取引を終えた。
【株式市場概況】
NY株式相場は下落。冴えない企業決算が相次いだほか、サブプライム住宅ローン関
連商品への投資でベアスターンズ傘下のヘッジファンド2社の保有資産が殆ど無価値
であることが明らかとなり、金融システムへの影響が懸念されて下落した。ダウは
一時150ドル近く下げる場面もあった。セクター別では、エネルギーや運輸が上昇し
た一方で半導体・同製造装置や各種金融が軟調。インテル(INTC)は昨日予想に一致
する決算を発表したものの、利益率の低下が嫌気されて下落。またヤフー(YHOO)は
決算発表と同時に通年の業績見通しを引き下げたことで4.8％安となった。サブプラ
イム住宅ローン問題の波及が懸念されてメリルリンチ(MER)やモルガンスタンレー
(MS)などの証券会社各社が売られた。その一方で投資ファンドによる買収合意が間
近と伝えられたメイシーズ(M)が9％高。ダウ構成銘柄では、ファイザー(PFE)が予想
を下回る決算を発表して売られた。結局ダウは53.33ドル安の13918.22、ナスダック
は12.80ポイント安の2699.49で取引を終了した。原油価格が75ドルを上回り、エネ
ルギー関連株が堅調推移となっている。
【通貨オプション】
オプション市場では買いが優勢となり1ヶ月物変動率は7.300％から7.400％、3ヶ
月物は7.175％から7.325％、6ヶ月物は7.225％から7.275％、1年物は7.200％から
7.300％へそれぞれ上昇した。
リスクリバーサルでは、円コール買いが強まり、25デルタ円コール1ヶ月物は
+1.750％から+1.800％、3ヶ月物は+1.800％から+1.850％、6ヶ月物は+1.875％から
+1.925％へそれぞれ拡大した。1年物は+1.925％で変わらずで取引されている。
【経済指標】
米・6月消費者物価指数（CPI）：前月比+0.2％（予想+0.1％）、5月+0.7％、前年比
+2.7％（予想+2.6％）、5月+2.7％
米・6月コアCPI：前月比+0.2％（予想+0.2％）、5月+0.1％、前年比+2.2％（予想
+2.2％）、5月+2.2％
米・6月住宅着工件数：146.7万戸、前月比+2.3％（予想145万戸）、5月143.4万件←
147.4万戸
米・6月住宅建設許可件数：140.6万戸、前月比-7.5％（予想148万戸）、5月152万戸
米・週次原油在庫統計（7/13時点）
原油在庫：前週比-45万バレル（予想-50万バレル、前回-146万バレル）
ガソリン在庫：同比-224万バレル（予想+85万バレル、前回+114万バレル）
留出油在庫：同比-15万バレル（予想+90万バレル、前回+76万バレル）
製油所稼働率：91.0％（予想90.4％、前回90.2％）
加・6月消費者物価指数（CPI）：前月比-0.2％（予想+0.1％）、5月+0.4％、前年比
+2.2％（予想+2.5％）、5月+2.2％
加・6月コアCPI：前月比+0.0％（予想+0.1％）、5月+0.3％、前年比+2.5％（予想
+2.6％）、5月+2.2％
加・6月景気先行指数：前月比+0.2％（予想+0.4％）、5月+0.4％←+0.5％
【要人発言】
バーナンキ米FRB議長
「インフレは引き続き主要懸念」
「最近のインフレは明らかに高すぎ」
「コアインフレは、商品価格が上げ止まっている事から低下すべき」
「住宅市場の調整は予想以上に時間がかかる可能性」
「サブプライム乱用の再発防止へ努力」
「米経済は本年緩やかな拡大」
「正当なサブプライム融資を排除すべきではない」
「連邦当局による住宅ローン仲介業者の免許制について、真剣に検討するべき」
「通貨をフロートさせることは中国の利益」
「為替レート変更のみでは貿易不均衡は解消できない」
「連銀は低水準で、安定したインフレを約束」
「インフレには綿密な監視必要」
「歴史的にエネルギーや食品価格の変動は激しく、長期的なトレンドを見極めるに
はコアインフレが歴史的に妥当」
「エネルギー価格は引き続き高水準を維持する見通し」
連銀米経済見通し
「07年GDP成長予想前年同期比2.25-2.50％へ下方修正（2月時2.5-3.0％）、08年
2.5-2.75％（2.75-3.0％）」
「07年コアインフレ見通し2-2.25％、08年1.75-2.0％」
【東京市場終値-ニューヨーク市場終値】
為替市場： （始値） （高値） （安値） （終値）
ドル・円 121.93 122.29 121.69 121.97
ユーロ・ドル 1.3786 1.3817 1.3752 1.3804
ユーロ・円 168.09 168.46 168.01 168.35
ドル・スイス 1.2012 1.2051 1.1981 1.2007
ポンド・ドル 2.0511 2.0548 2.0461 2.0531
株式市場：
NYダウ 13955.05 13965.94 13823.60 13918.22
ナスダック 2694.03 2699.87 2674.26 2699.49
債券市場： （始値） （終値）
米国債 2年物 4.874 4.852
米国債10年物 5.049 5.030
米国債30年物 5.138 5.124
先物市場：
NY金先物 668.7 675.3 666.3 673.7
NY原油先物 74.30 75.25 74.25 75.05
シカゴ日経平均先物 18040 18080 17940 18090
最終更新:7月19日6時48分
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20070719-00000002-fis-brf
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