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息の長い景気沈滞のシナリオ
日本人の息切れを待っているデフレ
この間日銀は、息の長い景気回復のシナリオに自信のようなコメントを出していた。正気の沙汰ではあるまい。
1、日本の借金はついこの間の発表では、この長い景気回復の間に850兆円を越えたという。借金の減らない景気回復などあり得ない。この6年間日本経済は好調だったという人達はこのことをどう説明するのだろう。借金が増え、貯蓄も減っている。資金量が減って、まさしく生産量だけ増えているのだ。まさにタダ働き、やらずボッタクリ経済と言えるだろう。
後世この期間を暗黒の景気沈滞と呼ぶであろう。日本が没落したのはこの期間になんらまともな政策を打たず、景気回復だと錯覚していたからだと世界は笑い、各国はこの教訓を肝に銘じて経済運営をすることだろう。
日銀は自分たちのインフレ政策の失敗を少子化に求めたり、日本人の生活習慣に求めている。ある経済雑誌の福井日銀談。日本のインフレ率は0、3%である。あれだけ何年にもわたり低金利にし、過剰に資金をだぶつかせてである。これはインフレ政策が失敗したことを物語っている。というよりデフレからインフレにするやり方を知らないのである。教科書に載ってないからね。
2、さらに追い打ちをかけるように住民税が上がった。これなどは典型的な政策の失敗を物語っている。
当時住民税を先送りして下げたのは、正しいデフレ政策と言えよう。そしてその間に経済を復活させようという計画のはずである。しかし今前と状況はなんら変わっておらず借金がさらに増え、貯蓄がより減っているのが現状である。
にもかかわらずそれが再び課されるのは、小泉政権の経済政策が根本的に間違っていた結果である。
そのツケが今に回っているのである。実際中国の需要がなければもっと悲惨な状態になっているであろう。外需による成長分と国内の消耗とをはっきり区別して政策立案しなければ大きな失敗を招くだろう。
現在支配している経済学は、デフレに対する政策をこのようなものしか用意できないのである。政策担当者はもう気が付くべきであろう。経済理論の方が間違っていることに。それが失敗の原因なのだ。
3、デフレにおいて企業の生産量を伸ばさせるような援助、補助金などは、単に経済を消耗させるだけで無意味である。これは今までなんども公共投資という名で行われてきた。借金を増やすばかりである。
というのも資金額が増えない市場で商品が増えればどうなるであろうか、よりいっそう価格引き下げ競争の販売競争を引き起こし、企業は価格が減った分を量で補おうとする。これが普通の状態以上に生産量を増やすのである。過剰生産である。消耗に過ぎない。これが実質GDPに現れて、普通以上に比率が上がるのである。
さらにデフレにおいて正しい政策である日銀の金利引き上げも、住民税の引き上げにより帳消しになってしまった。さらに年金不安は消費をひるませる。このような矛盾した政策がデフレの解消を台なしにするのである。
今しなければならないのは、資金を民間の消費に回るようにすべきであり、企業に回すような政策を取ってはならないのである。デフレは市場に回る資金が生産力に比べて著しく少なくなっている現象である。
それ故企業が生産力を伸ばせば伸ばすほど競争が激しくなり付加価値がつけられず売上が伸び悩むのである。生産量が増えるからと言って喜んでいてはいけないのである。日本がデフレから抜け出せず借金を増やして行くのはまさしくこれが理由である。
詳しいことはデフレインフレの一般理論をお読みください。http://blog.so-net.ne.jp/siawaseninarou/