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丸山雅章参事官、「景気にはこのところ回復に弱い動きがみられる」
浜野潤内閣府審議官、「特に何か変わったサインというものではない」
http://www.bloomberg.com/apps/news?pid=90003017&refer=jp_japan&sid=aryLBfajyB0A
６月街角景気：現状判断ＤＩは46.0と３カ月連続悪化−予想下回る(４)
７月９日（ブルームバーグ）：タクシーの運転手や百貨店の店員、スーパーの店長ら、景気の動きを肌で感じやすい職業に就いている人の景気の現状判断は、６月には悪化したことが分かった。
内閣府が９日発表した６月の景気ウォッチャー（街角景気）調査によると、３カ月前と比べた景気の現状判断ＤＩは46.0と、３カ月連続で悪化し、判断基準の分かれ目となる50を３カ月連続で下回った。また、２−３カ月先の景気を示す先行き判断ＤＩは48.4と、前月の50.0を下回った。ブルームバーグの調査によると、現状判断ＤＩに関するエコノミスト３人の予想中央値は48.0だった。
景気ウォッチャー調査は、家計部門の消費動向の比重が約７割と高い。家計部門は現在の景気拡大局面が持続する上で鍵を握っているが、好調な企業部門の恩恵を十分に受けていない状況が続いている。先週発表された６月調査の日銀短観では大企業の業況の堅調さが確認されたが、５月の１人当たり現金給与総額は６カ月連続で減少した。
ただ、一方では、個人消費や雇用環境など、家計部門には明るい要素も見られる。５月の１世帯当たりの実質消費支出は５カ月連続のプラスになり、失業率も２カ月連続で３％台と低い水準を維持した。
第一生命経済研究所の新家義家・主任エコノミストは、発表後のリポートで、「６月についても、例年と比較して降雨量が少なく天候が良かったこともあって消費は好調だったとの報道もあり、まだ、６月の消費が低調だったと決めつけることはできないだろう」と述べ、「６月の個人消費動向については、現時点では判断を保留」するとしている。
景気ウォッチャー調査は家計動向、企業動向、雇用の３項目で構成される。６月は、家計動向関連の現状判断ＤＩが45.1に低下した。これに対し、企業動向関連ＤＩは46.2、雇用関連ＤＩは51.2と、ともに前月からわずかながら上昇した。
家計動向関連ＤＩの低下の背景には、ガソリン価格の上昇と税負担感の増加がある。近畿地方の百貨店からは、「税負担が増えることで家計が厳しくなり、客１人当たりの購入額も減少してきている」（発表資料）、中国地方のスーパーからは、「原油価格の高騰から石油・ガソリンの値上げがあり、客の財布のひもが固くなったようだ」（同）との声が上がっている。
浜野潤内閣府審議官はこの日午後の会見で、現状判断が３カ月連続で悪化したことについて「特に何か変わったサインというものではない」との認識を示した。
また、内閣府の丸山雅章参事官は発表後の会見で、６月の現状判断ＤＩの 46.0という数字は前月に引き続き、2005年２月（45.6）以来の低い水準と指摘した。また前月に続いて、「景気にはこのところ回復に弱い動きがみられる」との見方を示した。
調査は、北海道、東北、北関東、南関東、東海、北陸、近畿、中国、四国、九州、沖縄の11地域で、小売り、飲食、サービス、住宅などの家計動向や、企業動向、雇用などの経済活動の動向について、景気の変化を反映しやすい仕事に携わる2050人を対象に実施した。今回の調査は６月25日から30日に実施、有効回答率は86.1％。
記事に関する記者への問い合わせ先：東京 亀山律子 Ritsuko Kameyama rkameyama@bloomberg.net
更新日時 : 2007/07/09 16:11 JST
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