★阿修羅♪ > 国家破産50 > 943.html ★阿修羅♪ |
Tweet |
http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPJAPAN-26564020070623
東京 22日 ロイター] 来週の外為市場でドル/円は上値の重い展開となりそうだ。27、28の両日開かれる米連邦公開市場委員会(FOMC)では、政策金利据え置きを決定する見通しだが、インフレに強い懸念が示されればドル買いの地合いを後押ししそうだ。
また、引き続き金利動向や株価への影響も注視されている。5月全国消費者物価指数(CPI)は前年比0.1%低下すると予想されている。日銀の利上げ時期について市場は8月実施を織り込みつつあるため、仮にプラスに転じたとしても円買いは一時的なものとなりそうだ。
予想レンジはドル/円が122.50─125.00円、ユーロ/ドルが1.3300―1.3550ドル。
<FOMCのスタンスに関心、ドル/円相場は上値重い>
米連邦準備理事会(FRB)は27─28日のFOMCでフェデラルファンド(FF)金利の誘導目標を5.25%に据え置く見通し。インフレ後退の兆候に目を向ける一方、経済成長が上向いている兆しもあることから、インフレが主な懸念要因との立場を引き続き示すとみられている。
5月のFOMCでは、変動の激しい食品とエネルギーを除くコアインフレについてやや高水準(somewhat elevated)との表現を使っていた。それ以来、主な物価統計は軟化している。5月米消費者物価指数(CPI)は高い伸びとなったが、コアインフレは前月比プラス0.1%、前年比ではプラス2.2%と2006年3月以来の低い伸びとなった。引き続きインフレに強い懸念が示されれば、ドルがさらに買いやすくなりそうだ。また、米長期金利上昇で株価が下落するシナリオも想定できる。
6月18日から22日までの週に、ドル/円相場は4年半ぶりの高値圏となる123円台で推移した。オプション絡みや輸出企業による厚い売りが並んでいたが、週末の東京市場で124円台に乗せた。ただ、125円乗せは「切りがいい数字のためオファーを入れやすく、一段と厚い売り圧力がある」(邦銀)とされている。
別の邦銀関係者は「米国の利下げや日本の7月利上げ期待がほぼはく落しており、さらに日米の金利差が拡大し、ドル高が進むような材料は見出しづらい」と指摘。そのうえで「FOMCが波乱なく過ぎれば、週後半にかけてドルの上値は徐々に重くなる」と予想している。
<指標ラッシュ、主要通貨の値動きに影響>
25日に始まる週は指標ラッシュだ。特に、29日は第1・四半期ニュージーランド国内総生産(GDP)、第1・四半期仏GDP、第1・四半期英GDP確報値、6月米ミシガン大消費者信頼感指数確報値などの指標が集中する。ドルだけでなく欧州やオセアニア通貨の値動きにも影響を与えそうだ。
米国経済に関しては、25日の5月米中古住宅販売や26日の5月米新築1戸建て住宅販売が注目される。市場では「長期金利上昇を背景に、住宅市場の調整がさらに長引くとの懸念につながると、ドル売り圧力になる」(大手証券)とみられている。
29日の5月米個人所得・消費支出では、コア個人消費支出(PCE)価格指数について、市場の一部でプラス1.9%との予想が示されている。予想通りなら「景気減速に対して金融政策の対応がしやすくなることを意味するため、株式市場やドルににとってポジティブと受け止められる可能性もある」(大手証券)という。
<利上げ時期は8月の公算、CPIプラスでも円買い一時的>
ロイターがまとめた民間調査機関予測では、5月全国CPIの予測中央値は前年比0.1%低下となった。4月と同じ低下幅で、4カ月連続低下となる見通し。金利・為替市場関係者を対象にロイターが先に実施した緊急アンケート(回答者60人)によると、次回(第3次)の利上げ時期は8月との回答が36人(60%)に上り、前回調査(5月17日、GDP発表時)の26%(52人中14人)から大幅に増加した。
一方、同じアンケート調査で、7月の利上げを予想したのはわずか4人(6%)。7月2日公表の日銀短観で企業行動の強さが確認されれば、経済・物価情勢の展望(展望リポート)の中間評価を行う7月にも利上げは可能との見方だが、今のところ少数にとどまっている。市場はすでに8月利上げのシナリオを織り込みつつあり、5月全国CPIがプラスに反転しても、利上げ時期が7月に実施されるとの見方は少数にとどまり、円買いは限定的とみられる。