★阿修羅♪ > 国家破産50 > 915.html ★阿修羅♪ |
Tweet |
DJ-【米国債市場概況】サブプライム問題広がるなか、債券下落
6月22日8時5分配信 ダウ・ジョーンズ
ニューヨーク(ダウ・ジョーンズ)21日の米国債市場では、サブプライム・モーゲージ(信用力の低い借り手への住宅融資)部門に関する懸念が広がるなか、利回り曲線の平たん化に向けた動きが解消され、長期ゾーンを中心に売り圧力がかかった。
米国債は今週に入ってから、質への逃避を背景に短期ゾーンを中心に買われ、利回り曲線のスティープ化が進み、利回り曲線の平たん化を予想した持ち高が解消された。利回り曲線の予想外の動きは、ベアー・スターンズ傘下の二つのヘッジファンドが、サブプライム・モーゲージから構成される不動産担保証券(MBS)の急落による打撃を受けている問題によって加速した。ファンドに出資している証券大手メリルリンチが、担保として差し押さえた資産1億ドルを売却したことが多少の救済とはなったが、借り入れ資金を利用して高利回りを追求している他のファンドも、投資している複合証券の評価額が引き下げられた場合には損失を被る可能性があるとのと懸念が残った。
高リスク資産に関する問題が浮上すると、投資家が資金の安全な避難先を求め、国債相場は持ち直す傾向がある。
「引き続きモーゲージとサブプライムの問題が市場の注目を集めるだろう」とジェフリーズの国債ヘッド、トーマス・ディガロマ氏は述べた。
サブプライム問題がこれ以上悪化した場合には、米国債利回り曲線のスティープ化はさらに進むだろうとディガロマ氏はみている。指標となる2年と10年の利回り差は21日に、19日に続いてプラス19bpとなり、2006年5月以来の水準に上昇した。
「最善の策は、利回り曲線のスティープ化に賭けることだ」とディガロマ氏は語った。
また、一連の新規起債も長期債の売り圧力になったとストラテジストらは指摘している。大量の社債が起債されると、金融機関が未決案件をヘッジするために、米国債には売り圧力がかかる。ただ、発行条件が決まるとヘッジは解消され、米国債価格も上昇しやすい。今週の起債総額は300億ドル程度に達するとRBSグリニッジ・キャピタルの国債ストラテジー責任者、デビッド・アデール氏はしている。
また、来週開かれる連邦公開市場委員会(FOMC)で、低い失業率がインフレを押し上げる可能性があるとの認識が再び示されるとの見通しから、一部の市場参加者が長期債を買い進めることに弱気となっていることも考えられる。
サブプライム問題が市場の注目を集めたため、この日発表された経済指標はほとんど材料視されなかった。労働省が発表した6月16日までの1週間における失業保険新規申請件数は前週比10,000件増加し、季節調整済みで324,000件となり、2カ月ぶりの水準に上昇した。全米産業審議会(コンファレンスボード)の景気先行指数は、4月の前月比0.3%低下(改定値)に対し、5月は0.3%上昇して138.0となり、市場予想と一致した結果となった。
一方、製造業部門の業況を示すフィラデルフィア連銀の6月景況指数は、市場予想を上回る18.0となり、5月の4.2や4月の0.2から大幅に改善した。
価格 前日比 利回り
2年債 99 26/32 0 4.976%
5年債 98 18/32 - 5/32 5.082%
10年債 94 21/32 -14/32 5.195%
30年債 91 22/32 -29/32 5.309%
(米東部時間21日午後5時)
最終更新:6月22日8時5分
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20070622-00000007-dwj-brf