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株式日記と経済展望
http://www5.plala.or.jp/kabusiki/kabu146.htm
http://blog.goo.ne.jp/2005tora/
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円キャリー抑止の利上げは、海外から見ると日本からのマネーフロー
削減と映るはずで、バブルが崩壊したら日銀が引き金役とみられやすい。
2007年6月17日 日曜日
超低金利の円を借りて、高金利でウォン高でダブルインカム!
◆米中日の通貨戦争に巻き込まれた韓国(上) 6月15日 朝鮮日報
http://www.chosunonline.com/article/20070615000063
米国・中国・日本による通貨政策で韓国経済が窮地に陥っている。3強による自国通貨の安値誘導戦略がウォン高をさらに進めているからだ。まるでクジラのケンカに巻き込まれたエビ(大国間の紛争に巻き添えを食う弱者の意)のようだ。
14日のソウル外国為替市場で円はウォンに対して前日よりも5.53ウォン安い100円757.06ウォンとなり、1997年10月以降初めて750ウォン台をつけた。一方、ドルに対してウォンは高値が続いている(1ドル930ウォン=123円を突破)が、円はドルに対して5年来の安値をつけている(1ドル122.8円台)からだ。
ウォンの独歩高は2001年末から始まった。02年以降ドルに対するウォンの価値は41%も高くなった一方で、円は6.9%、人民元は8.4%にとどまっている。ウォンは世界的なドル安の流れを忠実に反映している一方で、中国と日本は自国通貨の価値が上がるのを巧みに回避してきた。
◆米中日の通貨戦争
米国は昨年から景気の低迷がはっきりしてくると、金利の引き上げを抑制し世界的なドル安へと誘導してきた。ドル安により年間5000億ドル(約61兆円)を越える貿易赤字を減らし、消費の回復にもつながると判断しているからだ。
同時に米国は、中国をターゲットとした貿易制裁法案を準備するなど、圧迫の強度を強めている。議会を掌握した民主党は13日、中国の為替介入に米国が強く対応する報復法案を準備した。この法案は、中国政府が為替介入を続けるのなら関税の引き上げやWTO(世界貿易機関)への提訴などで対応するとしている。
しかし、中国は米国による人民元切り上げ要求を一蹴している。先月ワシントンで開催された米中経済戦略会議で呉儀副総理は「大幅な人民元の引き上げは中国に打撃を与える」とし、人民元の大幅な切り上げは不可能と釘を刺した。
日本は超低金利政策を維持し円安へと誘導している。日本政府は昨年7月以降2度にわたり政策金利を引き上げたが、それでも年0.5%に過ぎず、米国(5.25%)、欧州連合(4.00%)よりもはるかに低い。日本の個人投資家は自国の低金利を避け円キャリートレードへと参入しており、これが円安へとつながっている。
米国は政治的に近い日本に対しては為替操作との非難をしていない。米国財務相が毎年作成する為替報告書では「2004年3月以降、日本は外国為替市場に介入していない」と明記した。円安のおかげで日本企業は前例のない好況の恩恵を受けている。日本企業は02年第3四半期以降、18期連続の経常利益増という記録を打ち立てた。
◆行き場を失った韓国
中国や日本企業が輸出の増大で好調を維持している一方、韓国企業はウォン高による低迷が続いている。貿易投資振興公社(KOTRA)が対日輸出中小企業71社を対象に調査を行った結果、78%が昨年の日本への輸出が減少しているとし、5社は輸出が80%以上減少したという。
産業資源部によると、今年4月までの対日輸出増加率はわずか1.1%だったという。しかし原材料や資本財の輸入が大幅に増加、貿易赤字は101億ドル(約1兆2400億円)に達し、今年の対日貿易赤字は300億ドル(約3兆7000億円)を超え史上最高を記録することが確実視されている。
その上、韓国の相対的な高金利は円キャリー資金の流入を招き、ウォン高の要因ともなっている。産業銀行経済研究所によると、ここ2年で韓国に流入した円キャリー資金は約6兆8000億円に達するという。この資金が外国為替市場でドルに換えられ、ウォン高を後押しする要素として作用している。
このような外貨の借り入れ増などによる過剰流動性(キャッシュ)を吸収するには、金利を上げる必要がある。しかし金利を上げればウォン高をさらに進める原因となるため、政府としてはどうしようもないジレンマに陥っている。為替管理に成功している中国や日本に比べると、韓国はマクロ政策で敗北した(民間経済研究所の所長)との指摘が出るのも無理はない。
韓国シティバンクのオ・ソクテ博士は「現在のように中国や日本が通貨の切り上げを拒否している限り、ウォン安へと転換する可能性は低いだろう」と述べた。
■キーワード:円キャリートレード
低金利の円をドルなど他国の通貨に換え、金利の高い国の金融商品に投資すること。円キャリートレードが増加すれば外国為替市場に円が大量に流れ込み、円安へとつながる。今年初めは中国ショックでやや滞っていたが、最近再び増加している。
◆「一部地価を副次的要素として考慮する中央銀行を日銀以外に知らない」 6月14日 本石町日記
http://hongokucho.exblog.jp/
地価以外にも日銀に戦犯容疑がかかる議論がある。「円安(円キャリー)が大変だ、利上げしろ」という主張だ。日銀応援団となっている格好だが、世界的にバブルが崩壊すると、日銀に戦犯の濡れ衣を着せかねない主張となる。円キャリー抑止の利上げは、海外から見ると日本からのマネーフロー削減と映るはずで、バブルが崩壊したら日銀が引き金役とみられやすい。
米長期金利上昇の要因としては、アジア各国の外貨準備のドル運用がやや減ったからじゃないかとの見方もあるようで、金利上昇がバブル崩壊の引き金となっても日銀のせいじゃあない。でもね、よくいるじゃないですか。何も悪いことしてないのに、間が悪くて犯人にされちゃう不運な人。日銀は愚直・まじめなので、そうなりやすい。変な理屈で利上げ論をぶつ向きは、日銀のためにを思った応援団では全然ないと私は思うんだが。
そう言えば「美しい金利」論は応援・批判のいずれにも当てはまらず、視聴者を不思議な世界に引き込むシュールさがありますね。無能なる味方よりはましかもしれん。次はどんな金利論で我われをシュールな世界に連れて行くのか期待したい。企画も想定問答で多少付き合ってあげたらいいのではないの。そうしてくれたら、少なくとも当ブログではネタにしたい。bewaadさんもまた反応するかも(笑)。
(私のコメント)
最近では株式よりもFX投資されている人が多いようですが私はまだやった事がない。しかし外債投資ではオーストラリアドルに投資をして損をしたことがあります。日本よりもはるかに高金利だから利回りに目が眩んで投資をしたのですが、オーストラリアに野党政権が出来てあっという間にオーストラリアドルは暴落してしまった。
ある程度の為替リスクは想定していたのですが、想定以上の変動でやられてしまった。このように金利差で円キャリートレードは盛んですが、政治経済の変動を反映して株式よりも変動幅が大きくて大きな損失を出しやすい。だから国際情勢に詳しくないとFXで勝つには難しいだろう。
朝鮮日報の記事は興味深いものですが、韓国ウォンが高いのは日本からの円キャリトレードが盛んだからだろう。韓国ならアメリカやオーストラリアに比べて近いし、為替変動があっても韓国に出かけて使う分には損にならない。日本の短期金利は0,5%ですが韓国の短期金利は4,5%だから利回りはかなり違う。
このような状況では韓国中央銀行がいくら為替介入をしてウォン安に誘導しようとしても無駄である事がわかるだろう。日本やアメリカでだぶついたお金が新興市場に流れ込んでいる。このように日本でお金をだぶつかせても景気が良くならないのは緊縮財政と増税で景気を良くしようとしないからです。
今月から定率減税が廃止される影響で地方税が大増税になりますが、この分が確実に消費が減ることになる。財務省のバカ役人が増税すれば税収が増えると思っているからです。増税すれば消費が減って景気は悪化して企業収益も減って法人税も落ち込みます。どこかで悪循環を断ち切らねばなりませんが、政府の財政拡大で使わないと金だけだぶつかせても景気は良くならない。
海外から見ると日本は超低金利で円安傾向だから投資しても利益を上げるのは難しい。こんな時だからこそ日本は国家的な大計画を打ち上げて取り組むべきなのですが、そのような大風呂敷を広げられる政治家が日本にはいない。日本の政治家はみんな政治を官僚に任せてしまって仕事をしない。
昔ならオリンピックをやったり万博を開いたりする程度でも景気刺激になりましたが、今ではその程度では景気刺激にはならない。つまり官僚に任しておけば土建屋的な発想にしかならない。瀬戸内海に橋を三ルート作り、東京湾にアクアラインを作ってみても使われなければ維持費ばかりかかる。
日本がこれだけの経済大国になり金融大国になったにもかかわらず、それを支える人材の育成に失敗している。有能な人材は数はそんなに多くは必要ないが一万人程度の知識層を充実させる必要がある。幕末には松下村塾が多数の人材を輩出しましたが、現在の学校教育は進学教育ばかりで本当のエリートに対する教育を行なっていない。本当に天才的才能を持った生徒を学校の教師達は潰してしまっている。
人材ばかりでなく国家的事業を作り出す事も怠っているのですが、従来の土木工事ばかりで、ハイテク技術を生み出すような宇宙技術開発や軍事技術開発にはアメリカからの圧力を慮って本格的に手を付けようとはしない。昨日の株式日記にも書いたように日本の権力中枢は北朝鮮や中国やアメリカの工作活動で秘密情報はみんな外国に筒抜けになっている。
日本銀行にしても国際金融資本の工作員の巣窟になっており、金融政策は日本のためよりも国際金融資本のために行なわれている。だからこそバブルの発生と崩壊は起きたのですが、金利の上げ下げ一つとってもアメリカのお伺いをたてなければならない。ドイツは独自の判断で金利を上げましたがその結果ブラックマンデーが起きた。
日銀も注意して金利を上げないと世界的なバブル崩壊の引き金を引いたとみなされる事を恐れている。もし日本が断固として金利を引き上げる決意があったのならばバブルの発生は抑えることができたはずだが、政府日銀は日本を犠牲にしてアメリカを助けた。日本はどうしてドイツのように断固とした利上げが出来なかったのだろうか?
米長期金利の上昇はアメリカのバブル崩壊の引き金になる事ですが、世界の黒字国のドル運用が減ってきたことに由来するものだろう。しかし日本と韓国の間でも金利差による円キャリートレードでウォン高円安になっている。アメリカやEUやその他の国とも同じように円キャリートレードが行なわれており、日銀が円安防止のために利上げをすれば2月に起きた世界同時株安が起きるだろう。
これを防止する為に政府日銀は日本を不況にして金利を上げさせない為に増税をしてわざと不況にしているのだ。政府日銀にとっては15年に及ぶ不況による犠牲が出てもアメリカ様の指示には逆らえないのだろう。これではいつになっても日本の景気は回復することはない。