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債券相場は大幅安、米金利急騰を警戒−10年は今年最高更新の1.985%
6月13日(ブルームバーグ):債券相場は大幅安(利回りは上昇)。世界的なインフレ懸念や米利下げ観測の後退で、前日の米長期金利は5年ぶりの高い水準まで急騰した。これを警戒して、円債市場でも売り優勢で始まり、先物中心限月は約7年ぶりの安値水準をつけたほか、新発10年債利回りは1.985%と前日に続いて今年最高利回り水準を更新した。
T&Dアセットマネジメントの竹田竜彦ファンドマネジャーは、米10年金利上昇が5%で止まるとみていたのが、一瞬のうちに抜け、上値のめどが立たないなかで、前日にはさらに急上昇したことが影響を及ぼしたと指摘。「環境面からは日米とも金利上昇が止まっていいと思うし、10年債の2%は過去の展開から見ても大きな節目だが、米金利がいったんは止まらないと、オーバーシュートする可能性も否定できない」と話した。
東京先物市場の中心限月9月物は、前日比55銭安い131円87銭で始まった。中心限月ベースでは昨年7月11日以来の131円割れ。その後も水準を切り下げて、一時は66銭安い130円76銭まで急落して、2000年9月以来の安値まで達した。その後は持ち直しの動きとなり、131円台に戻す場面もあったが、買いは続かず、結局は43銭安い130円99銭で引けた。
最近の円債利回りの大幅な上昇要因となっている海外金利が前日に急騰したことを受けて、地合いの悪化していた円債市場での売りを促した。 大和証券SMBC債券調査部の鰺坂亮平チーフJGBストラテジストは「米債市場が落ち着きを見せないと、投資家は様子見姿勢を取らざるを得ない。個人的には米金利も1回程度の利上げを織り込んだとみているが、一部に5.5%まで上昇するとの見方もあり、少なくとも今晩の市場動向を見極めないと、買いが入りにくいのではないか」と話していた。
12日の米債相場は大幅続落。米10年債利回りは前日比14ベーシスポイント(bp)程度高い5.29%付近で取引を終えた。一時は5.30%と02年5月以来の高い水準まで達した。世界的なインフレ懸念や米利下げ観測の後退などを受け、売りが膨らんだ。12日に中国で発表された5月の消費者物価指数(CPI)を受けて、同国の早期利上げ観測が一段と高まったほか、同日夜に講演したイングランド銀行(英中銀)のキング総裁の発言を受け、英国でも追加利上げの可能性が高まった。
10年債利回りは1.985%に上昇
現物債市場で10年物の286回債利回りは、今年最高水準となった12日の終値1.93%より5bp高い1.98%で始まった。その後は利回りの上げ幅を縮めて、一時は1.975に戻したが、午前の取引後半に再び上昇。午前の終値は5.5bp高い1.985%と、新発10年債としては昨年7月4日に並ぶ高い水準となった。
市場参加者の間では、新発10年債利回りの1.9%台は夏場の追加利上げを織り込んだ水準とされており、値ごろ感は出ている。しかし、海外金利の上昇が続くことを警戒して、投資家からの買いが入らないと、昨年5月以来の2%台乗せに急接近するとの見方も有力だ。 三菱UFJ証券の石井純チーフ債券ストラテジストは、「米金利急騰のあおりを受けて長期金利は一段高となる。おいそれと手出しできない悪地合いが上昇余地を広げかねない情勢」との見方を示していた。
中期債相場も安い、5年債は一時1.605%
中期債相場が安い。5年物の64回債利回りは1.605%に上昇して始まった。 2000年2月に5年債が発行されて以降での最高利回り水準を更新。日銀による早期利上げ観測が高まるなかで、前日には米国長期金利が5年ぶり水準に達するなど海外金利が急騰したことが売り材料視された。その後はやや戻して午前の終値は1.585%だった。
一方、2年物の257回債利回りは前日比3bp高い1.10%に上昇して開始。新発2年債としては、1997年6月5日以来およそ10年ぶりの水準を更新した。
(債券価格) 前日比 利回り
長期国債先物9月物 130.99 -0.43 2.214%
売買高(億円) 41079
10年物286回債 98.46 1.985(+0.055)
記事に関する記者への問い合わせ先:東京 山中英典 hidenori yamanaka h.y@bloomberg.net
更新日時 : 2007/06/13 11:25 JST
http://www.bloomberg.com/apps/news?pid=infoseek_jp&sid=aNbER88uy.wQ