★阿修羅♪ > 国家破産50 > 742.html ★阿修羅♪ |
Tweet |
【私説・論説室から】カジノと化す?中国株【東京新聞】
2007年5月27日
ニューヨークのチャイナタウンから米東海岸最大のカジノがあるアトランティックシティーまで毎日、バスが出る。
中国の特別行政区マカオはカジノの売り上げが米ラスベガスを抜き世界一になった。
中国人の賭博好きを示すエピソードには事欠かない。もう一つ、それを象徴する出来事になりそうなのが過熱する中国の株式市場だ。
株価といえば上がり下がりが常だが、中国株は一昨年末からほぼ一貫して右肩上がりを続け、上海株の総合指数は、この二年で四倍になった。
株価の上昇を支えているのは個人投資家たち。物価上昇率を下回る低金利に愛想を尽かし、資金を銀行預金から株に移しかえている。上海株が暴落した先月半ばにも、反発を当て込んで三十万人近くが新たに株の口座を開いた。
中央銀行総裁までが株価はバブルと口にしたが、投資の勢いは一向に衰えない。たまりかねた証券監督管理委員会は「株投資のリスクは投資家が負うべきだ」と警告した。
一九九〇年代初め、株式市場が設立されたばかりの広東省深〓※1で株口座の開設に人々が殺到。口座が開けなかった人々が騒乱を起こした事件を取材した。市場経済が始まったばかりで人々は株を理解しておらず、大金をつかむ好機を失うと誤解したようだ。
今回も、どれだけの人々が元金を失うリスクを覚悟しているのか。市場経済化を提唱した経済学者の呉敬〓※2氏は早くから株式市場が投資知識のない人々のカジノと化す危険を指摘している。
米連邦準備制度理事会(FRB)のグリーンスパン前議長も中国株は「いずれ劇的な収縮が起きる」と不気味な「予言」をした。(清水美和)
※1〓は、土へんに川
※2〓は、王へんに連
http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/ronsetu/CK2007052702019419.html