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「為替」 リスク回避のキャリー取引手仕舞いに120.87円/163.25円／ニューヨーク外国為替市場概況
6月7日7時30分配信 フィスコ
「リスク回避のキャリー取引手仕舞いに120.87円/163.25円」ニューヨーク外為市場
概況 2007年6月7日（木曜日）−株式会社フィスコ 平松京子/片山 善博
[ニューヨーク外国為替市場概況]
*07:26JST 「リスク回避のキャリー取引手仕舞いに120.87円/163.25円」
【ロンドン市場概況】
6日のロンドン外為市場では、ユーロ・円はトリシェECB総裁の会見を控えてポジ
ション調整の売りが優勢になり、164円17銭から163円58銭まで下落、ドル・円は121
円35銭から121円05銭まで連れ安となった。ユーロ・ドルは1.3511ドルから1.3528ド
ルで小動きとなり、ポンド・ドルは1.9940ドルから1.9910まで下落、ドル・スイス
は1.2185フランから1.2167フランまで弱含みに推移した。
【経済指標】
独・4月鉱工業受注：前月比-1.2％（予想-1.0％、3月+1.1％←+2.4％)
【要人発言】
特に無し
【ニューヨーク市場寄付】
ドル・円：121円10銭、ユーロ・ドル：1.3519ドル、ユーロ・円：163円68銭、ポン
ド・ドル：1.9931ドル、ドル・スイス：1.2174フラン
【ニューヨーク市場概況】
6日のニューヨーク外為市場では、ドル・円は米株式市場の続落を受けたリスク回
避の動きに120円87銭まで下落後、押し目での買いに支えられて121円26銭へ反発
し、121円05銭前後で取引を終えた。
ユーロ・ドルは欧州中銀が政策金利を0.25ポイント引き上げ4.0％に決定したが、ト
リシェECB総裁の発言が予想されたほどタカ派とならなかった事や、トルコ軍がイラ
クに侵入したとのニュース、米証券会社の欧州株利食い推奨レポートなどを受けて
1.3531ドルから1.3485ドルまで下落し、1.3505ドル前後で引けた。ユーロ・円はリ
スク回避のキャリートレード手仕舞いに163円74銭から163円25銭まで下落した。ポ
ンド・ドルは1.9944ドルから1.9912ドルまで下落し、ドル・スイスは1.2147フラン
から1.2182フランまで上昇した。
【FF先物米金利変更織り込み率】
6月までの利下げ確率：0％←2％
9月までの利下げ確率：2％で変わらず
年内の利下げ確率：16％←10％
【原油市場】
原油相場は上昇。今後のガソリン在庫の減少観測やトルコ軍のイラク侵入ニュー
スを受けて買いが強まった。注目された米ドライブシーズンの第1週目にあたる先週
分の在庫統計では、ガソリン在庫が5週連続で増加し、3月下旬以来の高水準に戻し
た。しかし、製油所稼働率が80％台に大幅低下したことから今後のガソリン在庫は
取り崩される可能性が高いとの見方が広がっている。この他、詳細は伝えられてい
ないものの、トルコ軍が国境を越えてイラク北部に進軍したとの報道も支援材料と
なった。NY原油先物価格は一旦65.25ドルまで下落後に反発し、65.96ドル（前日比
+0.35ドル、+0.5％）で取引を終えた。
【株式市場概況】
NY株式相場は下落。第1四半期の単位労働コスト改定値が大幅に上方修正されたこ
とでインフレ懸念が強まったほか、利上げを実施した欧州の株式市場が急落したこ
とから終日軟調な展開となった。セクター別では、自動車・同部品を除いて全面安
となり、特に耐久消費財・アパレルや素材が軟調。食料品店のホール・フーズ・マ
ーケット（WFMI)は、既に合意していたワイルド・オーツ（OATS)の買収に関してFTC
（米連邦取引委員会）が反トラスト法違反で反対する意向を示したため下落。ゴー
ルドマン・サックスが投資判断を「売り」へと引き下げたボーダース（BGP)も下落
し、同業のバーンズ＆ノーブルズ（BKS)も売られた。一方、オンライン証券会社の
TDアメリトレード（AMTD)は、複数のヘッジファンドから合併を促す提案を受けたこ
とで3.8％高。結局ダウは129.79ドル安の13465.67、ナスダックは24.05ポイント安
の2587.18で取引を終了した。10年物利回りは5％目前に迫っており、インフレ懸念
や利下げ観測後退が相場の重石となっている。
【通貨オプション】
オプション市場では、相場のレンジ割れを受けて買いが優勢となり1ヶ月物は11年
来の最低水準となった5.900％から6.450％、3ヶ月物は6.075％から6.525％、6ヶ月
物は6.425％から6.675％、1年物は6.600％から6.750％へそれぞれ上昇した。
リスクリバーサルは、ドル・円の下値ヘッジ目的の円コール買いが強まり25デルタ
円コール・ドルプット1ヶ月物は+1.050％から+1.100％、3ヶ月物は+1.200％から
+1.300％、6ヶ月物は+1.275％から+1.375％、1年物は+1.475％から+1.525％へそれ
ぞれ拡大した。
個別では1年物の買い意欲が目立っていた。
【経済指標】
米・1-3月期非農業部門労働生産性改定値：前期比+1.0％（予想+1.1％、速報
+1.7％）
米・1-3月期単位労働コスト改定値：前期比+1.8％（予想+1.2％、速報+0.6％）
米・週次MBA住宅ローン申請指数（6/1）：前週比-1.7％（前回-7.3％）
米・週次在庫統計（6/1時点）
原油在庫：前週比+11万バレル（予想+13万バレル、前回-196万バレル）
ガソリン在庫：同比+351万バレル（予想+160万バレル、前回+136万バレル）
留出油在庫：同比+186万バレル（予想+90万バレル、前回+15万バレル）
製油所稼働率：89.6％（予想91.6％、前回91.1％）
加・5月Ivey購買部協会指数：62.7（予想65.0、4月60.9）
加・4月住宅建設許可件数：前月比-8.4％（予想-3.0％、3月+26.5％←+27.4％）
【金融政策】
欧州中銀（ECB）：政策金利を0.25ポイント引き上げ4.0％に決定
【要人発言】
トリシェECB総裁
「金融政策は引き続き緩和的」
「インフレリスクは上向き」
「物価期待抑制は成長、雇用を押し上げ」
「ECBは引き続き確固とした時期を得た対応をする」
「ECBは綿密に監視monitor closely」
「ユーロ圏13カ国経済成長は予想以上」
「指標が第2四半期も引き続き堅調な成長を裏づけ」
「経済成長見通しは良好」
「国内需要は引き続き堅調継続が予想される」
「雇用市場は成長継続」
「短期的成長リスク見通しは均衡」
「短期的インフレ見通しは原油動向次第」
「価格安定リスクは引き続き上向き」
「インフレは、向こう数ヶ月、若干緩和しそうだが、年末に再び上昇しそうだ」
「賃金交渉リスクは予想以上」
「流動性は豊富」
「ECBは全ての指標を観察、必要となる全てを行う」
「金融政策に事前決定はない」
「警戒vigilanceが必要となれば言及。今のところ綿密に監視monitor closely」
「インフレ期待は抑制」
「価格リスクを抑制するため必要となる事を実行」
「ECBは50ベーシスポイントの利上げを協議せず」
ECBスタッフ予想
「07年成長見通し2.3-2.9％へ上方修正（前回2.1-2.9％）08年1.8-2.8％へ下方修正
（前回1.9-2.9％）」
「07年インフレ見通し1.8-2.2％（前回1.5-2.1％）、08年1.4-2.6％（1.4-
2.6％）」
「ユーロ・ドル見通し1.3600ドル」
「07年原油価格見通し65ドル、08年原油価格見通し69.9ドル」
スマギ欧州中銀専務理事
「政策金利は歴史的低水準」
ウェーバー独連銀総裁
「金利は引き続き緩和的」
「金利は明確に引き続き成長を支持」
「本年ドイツ成長は2.5％」
「ECBは行動する用意」
「インフレは予想以上でリスクは上方」
ラッカー米リッチモンド地区連銀総裁
「インフレが緩和しているかどうか明らかでない」
「米住宅市場、07年半ばに上向く可能性」
ホーニグ米カンザスシティ連銀総裁（投票権有）
「成長は強まり、インフレは緩和予想」
【東京市場終値-ニューヨーク市場終値】
為替市場： （始値） （高値） （安値） （終値）
ドル・円 121.26 121.38 120.87 121.09
ユーロ・ドル 1.3520 1.3532 1.3485 1.3505
ユーロ・円 163.92 164.17 163.25 163.53
ドル・スイス 1.2180 1.2187 1.2147 1.2164
ポンド・ドル 1.9937 1.9946 1.9908 1.9929
株式市場：
NYダウ 13590.66 13591.07 13437.31 13465.67
ナスダック 2599.95 2599.56 2578.81 2587.18
債券市場： （始値） （終値）
米国債 2年物 5.000 4.954
米国債10年物 4.991 4.968
米国債30年物 5.087 5.082
先物市場：
NY金先物 672.7 677.0 670.3 674.6
NY原油先物 65.70 66.31 65.25 65.96
シカゴ日経平均先物 17890 17915 17755 17790
最終更新:6月7日7時30分
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20070607-00000002-fis-brf
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