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(回答先: 上海総合指数・・・ -346.704 (-8.26%) 【中国情報局】 投稿者 hou 日時 2007 年 6 月 04 日 19:44:21)
2007年06月04日
経済の話。上海株式市場の急落
財務相から発表された1-3月期の法人企業統計で、前年同期比13.6%増と高い設備投資の伸びを示し、16期連続の増加となりました。また経常利益も7.4%増となり、これでいざなぎ景気の増益期間に並びました。1-3月期GDPの設備投資(0.9%減)と較べると若干の違和感はありますが、GDPは前期比なので、年単位では増加傾向にあるということなのでしょう。
今日は上海株式相場が8.25%も急落し、2月27日以来の下げ幅を記録しました。印紙税率の引き上げに端を発し、継続的に株式市場に対して引き締め策が出される、という懸念が噴出した形です。元々、5000ポイントまで行くのでは?北京オリンピックまで大丈夫では?との観測もありますが、そう意識されていると実際は中々そこまで到達は出来ないものです。
中国市場は特殊で、元が国営企業がほとんどなのですから、株価上昇は国策でもあった訳です。しかし過熱感を警戒する声は強く、バブルを懸念して口先介入や小刻みな引き締めは行ってきましたが、ここまでその効果は出ませんでした。逆にこのタイミングで過剰な反応を示し始めたのは、1億を越える口座数が発表されるなど、相場が末期に来ていたことが大きく影響しています。
ではこれで世界同時株安が起きるのか、と言うとそうはならないでしょう。初回のインパクトに較べ、諸外国がその影響を冷静に分析できるようになっているので、極端な流れにはなり難くなっています。ただし注意が必要なのは、中国の国内事情が悪化することによる、世界経済への影響です。
リターンがある間は、国民の間に不満も溜まりません。しかし国家が国民の利害を補償しない、今回の流れはそこから発生して来ており、投資家にそうした意識が広がると、特に中国のような国は国内情勢が一気に緊迫化する可能性があります。借金しても投資に回すなど、中国の過熱ぶりはブラックマンデー前夜のようでした。熱狂的な投資家が負債を抱えるようになり、一転して国家批判に回り、積極的な活動家になる。その流れが生まれる可能性は十分にあると考えています。
BRICs諸国の間でも懸念が有るのは、ロシアのカードローン問題です。これまでクレジットカードなど使用したことの無い人間が、安易にローンを組んで買い物をし、その後金利負担がかかってそれが払えず、困っているという話があります。かつて日本でもありましたが、消費社会の仕組みを理解しないで消費を拡大してきた国が、今後は大きな問題を抱えていくのかもしれません。
新興国の成長に頼ってきた世界経済だけに、新興国の鈍化はやがて大きな問題へと発展します。そして成長が止まった新興国が抱える社会問題も、今後は大きな懸念材料となるでしょう。社会が一方通行に拡大するなど、そんな都合が良い事例は皆無であり、紆余曲折を経ながら進むものです。昨日も取り上げましたが、好調な時にこそ来るべき問題に備える、G8がそういう会議であって欲しいものです。
http://blog.livedoor.jp/analyst_zaiya777/