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2007年06月03日
今週末に開かれるG8への期待
今週末にG8(主要国首脳会議)がドイツのハイリゲンダムで開催されます。今回は中国やインド、ブラジル、南アフリカ、メキシコが参加し、知的財産権保護、イノベーションの促進、投資環境の改善、エネルギー効率問題など、新興国にも何らかの成果を求める可能性もあり、環境問題などの世界的な諸問題に新興国を引き込む狙いもありそうです。
世界経済が堅調である中、世界には様々な紛争やテロ、デモなどの衝突による混乱が様々に伝わってきます。一つには中国などの国内事情が日本にも伝わるようになった、というのもあるのでしょうが、火種を抱え続ける中東や、移民政策の転換を図られている先進国。宗教、民族対立を抱える新興国など、経済が安定的に成長しているとは思えないほど、多くの国が国内情勢に不安を抱えています。
今の経済はかつての常識が通用しなくなっていますが、国内でクローズしない経済により、外貨を稼いだり、外国から投資された資金が人々に還流しない、そんなシステムが構築されつつあります。このため、民族問題や宗教対立を抱えた国では、その不安定さが顕著に表面だっている、今はそうした世界情勢なのだと考えています。
今回のG8が一体どんな話し合いになるのかは、今のところ推測の話でしかありませんが、もし現状を追認するような流れになると少し危険なのかもしれません。現状の世界は、小さな紛争が世界を巻き込む大きな戦争に発展する可能性は低くなっていますが、注意しておく段階にはあるのかもしれません。
今の世界の流れの中で、ある言葉を紹介しておきます。功利主義者で、社会主義の影響も受けた英国の人、ジョン・ミルの言葉です。
「人類が何者かの行動の自由に干渉することが正当とされる唯一の根拠は、自己防衛である。また、国家や社会が市民の意思に反して権力を行使しても正当化される唯一の目的は、他の市民に害が及ぶのを阻止することである」
受け取りようによっては、テロを容認するようにも聞こえますが、彼は「他人の自由に干渉するのは避けるべき」とも述べているので、互いが関わり合う世界での「干渉」の問題について、一つの意見だとすると理解できるのかもしれません。
経済の好調さが情勢の安定を促さない今、世界が如何に戦いのない世界を構築するかと言うことを、真剣に討議する段階には来ているのだと考えています。G8ではそうしたことも、合わせて話し合ってもらいたいと考えています。
http://blog.livedoor.jp/analyst_zaiya777/