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2007年06月02日
雑感的に、漁業に関して
土曜日でもあり、少し雑感的な事柄を取り上げてみたいと思います。海外から、日本の食に関する記事が幾つかありました。欧州産のウナギの稚魚の輸出が制限されると言うものですが、台湾産のニホンウナギの稚魚の輸出も制限されるとのことなので、ウナギも養殖が可能となって随分と身近になりましたが、今後はどうなるのかも分かりません。
もう一つはロシアが生きたままのカニの輸出を制限するものもありました。これはロシアも漁業だけでなく、加工品を輸出したいとする意図かと思われますが、こうした諸外国の意向が、今後も日本人の食卓を直撃してくるのかもしれません。
更にIWCにおける捕鯨禁止の動きがありました。商業捕鯨の全面禁止という反捕鯨国からの強硬に対し、日本がIWCからの脱退も示唆するなど、今後の捕鯨の流れが少し変わってきそうです。日本がIWCの最大の資金供出国ですから、日本が脱退すればIWCの運営は賄えないことになります。仮に日本が脱退しても、他の国が持ち寄って運営される可能性もありますが、捕鯨国が全て脱退してしまった後の組織など意味を持たなくなります。
今までも、日本が脱退しても可笑しくない局面はありましたが、これまで残り続けてきたのは国際世論を気にしていたためです。日本が独自路線をとり始めると、他の方面で圧力がかかることも考えられ、これらは注意する必要があるでしょう。最初の記事にあるように、欧州のウナギの漁獲量が減っていることは以前から知られていたことです。もしかしたら、日本向けの稚魚の輸出は全面的に禁止してくる可能性もあります。
マグロもそうですが、海洋生物は今後も減り続けることでしょう。何より、ある種の個体数が減少すると、食物連鎖の一つの輪を断ち切ることになる訳ですから、バランスを崩した生態系に悪影響を与えることは確実です。そうした一つ一つの積み重ねが、今回の諸外国による禁輸であると考えています。日本食ブームの折、今後も需要の高まる魚介類と、減少する資源を保護する流れは今後も強まるでしょうからね。
赤城農水相には就任早々難問が山積みですが、ここでの対応を誤ると本当に日本の農林水産事業が衰退します。水産庁はかねてから、日本の魚と似た食感なり、味のものを探してきましたが、もうそうしたものも通用しなくなるでしょう。世界の経済に見られ始めた保護主義の流れ、水産業にも波及するのかもしれません。日本が世界と立ち回れるよう、農水省も今は正念場なのだと思います。
http://blog.livedoor.jp/analyst_zaiya777/