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□メガバンク格差拡大 「負け組」りそなと三井トラスト [J-CASTニュース]
http://news.livedoor.com/article/detail/3183661/
メガバンク格差拡大 「負け組」りそなと三井トラスト
2007年06月01日11時17分
大手銀行6グループの2007年3月期決算は、合算ベースの最終(当期)利益は、前期比9.5%減の2兆8,248億円だった。過去最高益だった06年3月期から減益に転じた直接の原因は、連結対象や融資先のノンバンクが巨額の赤字になり、貸し倒れ引当金の積み増しを迫られるなど予想外の出来事が響いた。これを除けば、住友信託銀や、りそなホールディングス(HD)が共に過去最高益を達成するなど、大手銀の業績は安定しているように見える。だが、本業のもうけを示す業務純益は同10.1%減の3兆4,942億円と、内実は銀行経営の改善の一服感を示しており、大手銀の中でも勝ち組と負け組の格差が目立ち始めている。
地銀などとの競合で、利ざやが稼ぎにくい状況
格差をうかがわせるのが08年3月期の最終利益の予想だ。合算では同11.3%減の2兆5,050億円とさらなる落ち込みを見込む。だが、みずほフィナンシャルグループ(FG)と住信は過去最高益、三井住友も増益の一方、三菱UFJFGとりそなHD、三井トラストHDは減益と、明暗を分ける。
三菱UFJFGの場合、あくまで保守的にみたものであり、銀行界トップの最終利益予想は変わらない。だが、りそなHDや三井トラストHDは07年3月期に、最終利益をかさ上げした財務上の特殊要因がなくなる結果で、実力不足を露呈している。
りそなHDは07年3月期の傘下銀の業務純益が同10.7%増の3820億円と、最も伸びが大きかった。しかし、内訳をみると、手数料収入の寄与が大きく、貸出金利から預金の調達費用を差し引いた収益は80億円も減った。りそなは中小・中堅の融資先が多く、教科書通りなら大企業相手より高い金利が取れるはずだが、そうはならなかった。りそなは「後半は改善した」というが、地銀などとの競合で、利ざやが稼ぎにくい構図にあるのは明らかだ。
公的資金完済の時期すら明示できない
何より、利ざやを生み出す母体となる貸出金残高の伸びで、りそなHD、中央三井HDは他行に遅れを取っている。積極的な買収で規模の拡大を図ってきた住信が順調に利ざやを増やしているのと比べると、融資戦略で見劣りするのは避けられない。「利ざやはこれ以上悪くはならないと思うが、よくもならない」(決算会見で瑞穂FGの前田晃新社長)という中、地力の差はあまりに大きい。
他の大手4行が公的資金を完済する中、りそなHDと三井トラストHDは時期すら明示できないのが、格差の何よりの証拠と言える。経営の自由度を増し、行員の給与を引き上げて士気も上がる大手4行と、りそなHD、三井トラストHDの格差は一層広がる恐れがある。