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2007年05月14日
米国と中国の経済的な繋がり
最近、米中の蜜月ぶりが分かるようなニュースも多いですが、またこんな記事もありました。まず今月10日、ブッシュ大統領による「対米投資」を呼びかけるメッセージの発信です。「保護主義圧力を排し、規制緩和による魅力的な投資を促す」、一国の大統領としては、かなり思い切った発言です。
一方で、今日は中国による個人投資家の銀行経由による、外国株投資が解禁されました。この資金は直接的に米国だけに流れる訳ではありませんが、過剰流動性のラストランナーが満を持して世界経済に登場して来た感もあり、米中ともにこの段階での経済減速を快しとしていないことも分かります。
過剰流動性相場が継続する前提は、層が拡大していくことが求められます。投資する層が増えていく過程では、投資しても更に買い上がる層がいるので、リターンが見込めることになります。その時は市場原理に任せていても、経済は順調に回ります。しかし層の拡大が止まると、上値余地が限られてくるため買い上げられず、最終的には売られることになります。
米国はイラク問題を前に、自国の赤字を顕在化させる訳にはいかず、中国は北京五輪や上海万博を前に、経済を停滞させて国内の不満を爆発させることも出来ず、今は互いが一蓮托生であり、経済を減速させないとの思惑が一致した形となっています。
よく聞かれますが、今の世界経済が減速するかについては、兆しは幾つか見られていますが、すぐかどうかは分からないという説明をすることにしています。
大型の買収案件が増えるなど、これは金余り、投資資金が潤沢にあることの証明ですが、他方でその資金を運用する側に収益の機会が減ってきています。収益性を確保するためには無理な運用に走らざるを得ず、それが結果的に失敗して巨額損失を出すことになり、その時にはっきりと今の状況がバブルと認識できるのでしょう。その時がいつかは、誰にも分からないのです。そして、その時には世界が大混乱することもほぼ間違いないのでしょうね。
某番組内で、中国が台湾に攻め込む可能性について、議論されていました。確か一年ぐらい前、私も米中の戦争の話を取り上げたことがありますが、仮に中国が台湾進攻を考えた場合、その時中国が米国依存でない経済(中国経済が破綻、もしくは依存せずとも自立している)となっていれば、米国債を売り叩いてジャンク債とし、米国経済を徹底的に潰せば、米軍は中台の戦争に介入するどころではなくなります。
この可能性は国際世論を中国が味方につけ、国連決議が通らないほどの根回しが出来たときに可能なのでしょうが、番組内でも自国が困窮すれば、対外的な敵を想定する国家運営が常道とも語られています。今の米国との蜜月関係を崩す前提(北京五輪、上海万博が失敗しそうだ)が揃えば、2011年を待たなくとも行動は起こるでしょう。日本としてはその時、どう行動するのかを早めに決めておくことが必要なのでしょうね。
http://blog.livedoor.jp/analyst_zaiya777/archives/51140289.html