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2007年05月09日
経済財政諮問会議に一言
今日、とんでもない記事が飛び込んできました。以前、中国産小麦に化学薬品メラミンが使用され、米国でペットが死んだとの記事を上げましたが、今度は中国製咳止め薬にジエチレングリコールが混入し、パナマで365人が死亡しているというものです。中国政府が発表しているのでほぼ間違いないと思いますが、対応の遅さ、品質管理の甘さ、など少し考えられないほどの杜撰さです。
これは少し敏感に反応すべき問題に発展するかもしれません。何しろ、安価な製品の裏に品質管理の問題が絡むとすれば、特に食の安全や人体に取り入れるものに対して、輸出規制等が起きる可能性もあるからです。世界は今保護主義へと向かい始めていますから、安全が脅かされる問題にはより反応するでしょうから。
経済財政諮問会議がGW前後に開催されています。いつも通り、あまり特筆すべきものはありませんでしたが、歳出・歳入一体改革の話の中で、公共事業費に対して『身を削る努力』によって『1/2を下回る水準』に予算を削減した。『公共事業関係予算の削減額は、他の一般歳出の主要経費に比べて格段に大きい』と述べられているものがありました。
わざわざ『』で囲んだ部分は、赤字で強調されているものをそのまま転載しています。更に欧米は成長力を強化させるために『公共投資を増加』とも述べています。経済財政諮問会議で何度も言われているので、私も何度も繰り返しますが、まずは政府の無駄を削減するのが先です。
一つに尾見財務相が提出した資料の中に、長期債務残高が平成19年で779兆円、対GDP比で148%になり、受益と負担のバランスが悪いと言われます。日本は中福祉‐低負担であり、国民負担率39.7%は先進国が50%近くあるのに、低過ぎるというのです。
しかし先に述べたように、無駄な公共投資が国家財政を疲弊させてきたのであり、更に言えば、日本の高い建設業への就業率を変えない状態で公共工事を垂れ流せば、それは単に構造変化を促さない、一時しのぎの状態を生み出します。合併特例債などの計画もない、ハコモノ行政を続けてきた責任を、単純に国民負担率の責任に仮託させてはいけないのです。
最後に、マヨネーズが値上げされるそうです。今後はこうした悪い物価上昇圧力が強まります。『悪い』としたのは、原油高騰や素材価格の上昇、バイオ燃料に転嫁されるための農産物価格の高騰、などのいわゆる益をもたらさない物価上昇だからです。
今まで、政府は物価が上昇しないことや、消費が盛り上がらないことを悪者にして、経済指標の発表を行ってきました。それは日銀の利上げを阻止したかったからです。ですが、こうした企業努力では吸収できない、企業には利がなく、国民負担が増えるだけの値上げにより物価上昇圧力は高まることでしょう。経済財政諮問会議も効果的な歳出・歳入の議論をしていかないと、『成長なくして改革なし』の達成は難しいことになるかもしれませんね。
http://blog.livedoor.jp/analyst_zaiya777/