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□バブル就職最前線 「複数内々定」はあたりまえ [J-CASTニュース]
http://news.livedoor.com/article/detail/3140281/
バブル就職最前線 「複数内々定」はあたりまえ
2007年04月28日14時27分
2008年入社の新卒採用で、内々定を出した企業が07年4月に70%、内々定をもらった学生は約30%になっていることが日本経済新聞、毎日コミュニケーションズの調査や、ネットの「みんなの就職活動日記」アンケートでわかった。内々定の辞退者も増えていて「学生は複数の内々定をゲットし、『さぁどこに就職しよう』と考えるのが最近の特徴」なのだという。どこか、80年代のバブル期就職を思い出させる光景だ。
「3月中旬に最終選考が終わり内々定をいただいた」
日本経済新聞が「採用活動に関する緊急アンケート」を実施し、07年4月22日付け紙面で報じた。調査に応じたのは主要企業43社で、07年4月20日の時点で27社が「内々定を一部出した」、2社が「ほとんど出した」と回答した。さらに、「みんなの就職活動日記」アンケート「就職活動、今の状態は?」では、07年4月23日時点で「内定が決まった」が28%(782票)、「ラストスパート」が16%(460票)と、なんらかの目処が立っている就活者が半数に近づいているのだ。
ブログを検索すると「内々定が出た!」という記述が続々と現れる。
「3月中旬に最終選考が終わり先週末に晴れて内々定をいただいた」
「就活終わったぁ〜ほんと良かったぁ。しかも就活当初から行きたい!と言っていたいわば第一志望の会社から、『ぜひうちに来てください!』と内定を頂くことができた♪」
「4月の頭に面接をしていた会社2社から、同じ日に内々定の連絡があった」(いずれも07年4月23日付け)
しかし、ブログの中にはこんな気になる記述もある。
「内々定承諾ってカタチで返事しちゃっていいのかな??でも(本命の)最終受かったらそこ行きたいのにしらじらしく『御社いきます〜』とか言うのかと思うと今から憂鬱です」
「私の勤務先も昨年の新人までは、結構思うような人材を採用出来ていましたが、その後はさっぱり。。。辞退者も結構いますし、採用担当者は頭をかかえています」(同日付け)
つまり、学生はこんなに早く就職先を決めていいのか、という疑問と、企業側は内定を出した学生に「逃げられる」リスクが高くなっている、という話なのだ。
会社は学生をつなぎ止めるのに苦労している
毎日コミュニケーション(マイコミ)は、08卒対象「就職活動アンケート 3月の動き」調査結果を07年4月11日に発表した。07年3月までの内々定ゲットは前年比1.8ポイント増の24.6%だったが、内々定先に満足し就活を終了する人は全体の31.8%だけだった。不満足なので続行する人は55.4%と半数以上もいる。文系男子に限っては66.1%が続行すると答えている。
マイコミ広報はJ-CASTニュースの取材に応じ、まず、企業が内々定を出す時期を早めていることについて、
「新卒の採用を増やす企業が多くなったためです。理工系の研究職でも院卒に限っていたものが、学部卒でもOKになったりしています。つまり企業間の争奪戦で、いい学生を早期に囲い込みたいという思いの現われです」
と説明した。
しかし、こんなに早く内定を出しても、先の調査にあるように、学生は他の企業に「浮気」しようとしている。マイコミ広報は、学生に内定が早期に出ることによって、こんなことも起きているのだという。
「複数の内定をもらってから企業研究を始める学生もいます。もっと有名企業に行けるのではないかとか、もっと自分にあった会社があるのではないか、と考えるようです」
企業側はそんなわけで、内定を出した以降、学生をつなぎ止めておくためのフォローに苦労しているのだという。華やかだった80年代のバブル期を思い出させる。