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日本株(終了)反発、業績期待で不動産と海運株が高い−外需株も堅調
4月18日(ブルームバーグ):東京株式相場は反発。東急不動産の前期利益予想の上方修正などをきっかけに、業績期待が高まった不動産株が朝方から買われ、相場全体の上昇をけん引した。良好な海運市況を背景に、海運株の上昇も目立った。このほか、17日の米国で経済指標や企業決算が予想より良い内容となり、米景気の底堅さが確認されたことで、指数寄与度の高い自動車や精密機器など外需関連株の一角も買われた。
大和住銀投信投資顧問株式運用部の窪田真之シニア・ファンド・マネージャーは、「前日の下げの反動のほか、米国で発表された経済指標や企業決算などが総じて良好な内容だったことを背景に、薄商いのなか指数が上昇した格好。ただ、米景気や日本の企業業績に対する警戒感を背景に、国内外の投資家が動きにくい状況が続いており、実需の売買は限定的。当面は安定的な方向性が出にくい」と述べた。
日経平均株価の終値は前日比139円88銭(0.8%)高の1万7667円33銭。TOPIXは同14.60ポイント(0.9%)高の1730.71。東証1部の売買高は概算で18億8609万株、売買代金は2兆6717億円、値上がり銘柄数は1228、値下がり銘柄数は377。東証業種別33指数の騰落状況は値上がり業種が30、値下がりは情報・通信業、鉱業、その他製品の3業種。
米景気不安の後退で大手自動車株が軒並み高
前日の米国市場で良好な企業決算や経済統計が発表され、米景気の先行き不透明感が後退したことを受け、トヨタ自動車、ホンダ、日産自動車といった大手自動車株がそろって上昇。セイコーやニコンなど精密機器、三菱電機や松下電器産業などの電機株の一角も高く、外需株は総じて堅調に推移した。
17日の米国市場では、医療機器・医薬品大手のジョンソン・エンド・ジョンソン(J&J)と世界最大の清涼飲料メーカーのコカ・コーラの決算が市場予想を上回るなど、好決算が相次いだ。
3月の消費者物価指数(CPI)は食品とエネルギーを除くコアベースで市場予想を下回り、住宅着工件数は前月比で予想外に増加した。利上げを引き起こすことなく景気が拡大を続けるとの見方につながり、投資家心理が一段と明るくなった。ダウ工業株30種平均は前日比52.58ドル(0.4%)高の12773.04 ドルで終えた。今月に入り、株式相場はほぼ休止することなく上昇しており、ダウ平均やS&P500種は2月の4年ぶりの大幅安から回復している。
不動産と海運指数が値上がり1、2位
07年3月期の連結経常利益見通しを増額修正した東急不動産が大幅反発。他の不動産株にも業績増額修正を期待した買いが波及し、住友不動産や三井不動産、三菱地所といった大手不動産株が軒並み上昇。 33ある東証業種別指数で不動産業指数は値上がり率首位。マネックス証券の清水洋介投資情報部長は、「決算発表を前に投資家は過度に慎重になっているだけに、主力株に上方修正があると、同業種の銘柄に買いが広がりやすいようだ」との見方を示した。
商船三井や川崎汽船といった海運株も高く、構成銘柄全てが上昇した海運指数は値上がり率2位。海運株については、「タンカーなど不定期船を中心に運賃市況が上昇しており、業績成長期待が強い」(大和住銀の窪田氏)との声が聞かれた。国際運賃指標であるバルチック海運指数は昨年5月以降、右肩上がりで推移しており、足元では約2年4カ月ぶりの高水準にある。
このほか、野村ホールディングスや大和証券グループ本社をはじめとする証券株、住友金属工業や新日本製鉄といった鉄鋼株も上昇。
情報通信株は下落
半面、KDDIやNTTドコモ、ソフトバンクなどの通信株が安い。光伝送システム事業の回復が遅延したとして前期の連結営業利益予想を下方修正した富士通は続落。このほか、売買代金上位で下げたのは、東芝、東京エレクトロン、三菱重工業など。世界流通業3位の英テスコが日本でコンビニ事業に参入すると、18日付の日本経済新聞朝刊が報じたことを受け、コンビニエンスストア株には競争激化を警戒した売りが出た。ファミリーマートが年初来安値を更新したほか、サークルKサンクス、コンビニ最大手のセブン−イレブン・ジャパンを傘下に擁するセブン&アイ・ホールディングスも安い。
新興市場は3指数とも下落、マザーズ指数は再び算出来安値
国内新興3市場の株価指数は、ジャスダック指数、東証マザーズ指数、大証ヘラクレス指数がそろって下落。マザーズ指数は前日比18.55ポイント(1.9%)安の973.22と反落し、2営業日ぶりに03年9月からの算出来安値を更新した。ジャスダック指数は0.33ポイント(0.4%)安の80.47、ヘラクレス指数は9.93 ポイント(0.6%)安の1579.26で終え、ともに6日続落で連日の年初来安値を更新。
ジャスダック市場では、時価総額首位の楽天が反落し、2日ぶりに年初来安値を更新した。12日に上場したエイチアイが大幅安となったほか、アーバネットコーポレーションや大日光・エンジニアリング、データリンクスなど直近上場銘柄に下げが目立った。インデックス・ホールディングスやファンコミュニケーションズといった主力ネット関連株も安い。半面、サハダイヤモンド、プロパスト、メイコーが大幅高。SBIイー・トレード証券と第一興商も高い。
東証マザーズ市場では、07年2月期の営業利益が減益となったGCA、携帯電話のシステム開発において利益率が低下するとして業績予想を下方修正したコネクトテクノロジーズがともに大幅続落。売買代金上位では、ネットエイジグループ、サイバーエージェント、アクロディア、サイバー・コミュニケーションズ、ACCESSが安い。半面、エーアイテイー、フリービットが高い。好決算発表を受け前日ストップ高(値幅制限の上限)まで買われたサマンサタバサジャパンリミテッドは続伸。
大証ヘラクレス市場では、ウェブドゥジャパン、アマガサ、アイフリークが急落。アセット・マネジャーズ、大阪証券取引所、クオール、エン・ジャパンも売られた。半面、ブロードバンド事業の黒字化や放送事業の好調を受け、 07年2月中間期の業績予想を上方修正したUSENがストップ高。ゼンテック・テクノロジー・ジャパン、ネクストジェン、ODKソリューションズは上昇。
記事についての記者への問い合わせ先:東京 河野 敏 Satoshi Kawano skawano1@bloomberg.net
更新日時 : 2007/04/18 16:27 JST
http://www.bloomberg.com/apps/news?pid=infoseek_jp&sid=awVff6vCf6C8