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第1四半期末の中国外貨準備、1兆2020億ドルに急増
20:22 JST
[北京 12日 ロイター] 中国人民銀行(中央銀行)は12日、同国の外貨準備が
第1・四半期に1357億ドル増加し、3月末時点で1兆2020億ドルとなったと発表
した。
中国の外貨準備は2006年第4・四半期に784億ドル増加して1兆0663億ドル
となっていた。
第3・四半期には468億ドル増加、06年通年では2473億ドル増加した。
第1・四半期の外貨準備の伸びは、2006年通年の伸びの半分以上に相当。記録的な
増加となった。
市場関係者は、人民元の上昇圧力が一段と強まると指摘。第1・四半期の貿易黒字は縮
小しており、外貨準備の急増は疑問だ、との声も出ている。
ドイツ銀行(香港)のエコノミスト、ジュン・マー氏は「外貨準備と貿易黒字の動向に
大きな開きがあり、少し奇妙な気がする」としたうえで、「貿易黒字は縮小したが、引き
続き人民元に上昇圧力がかかるのは明らかだ」と述べた。
第1・四半期の中国の貿易黒字は464億4000万ドルで、昨年第4・四半期の
677億5000万ドルから縮小。このため、第1・四半期の外貨準備の伸びは減速する
と予想されていた。
一部の市場関係者は、人民銀行が商業銀行との為替スワップ取引を縮小したことが外貨
準備急増の原因ではないか、と指摘している。
人民銀行は、商業銀行と為替スワップ取引を締結し、バランスシートのドル資産を減ら
している。
<一段の金融引き締めか>
人民銀行がこの日発表した3月のマネーサプライM2伸び率は前年比17.3%となり、
2月の同17.8%から鈍化したが、市場では、一段の金融引き締めが必要になる、との
声が多い。
ゴールドマン・サックスのエコノミスト、ホン・リャン氏は「商業銀行は、融資をさら
に拡大することが可能だ。融資を拡大する理由もある。これが、マネーサプライと信用の
伸びの再加速につながる可能性がある」と指摘。
「金融当局は引き締めバイアスを維持するだろう。貸倒引当金が再び増えれば、窓口指
導をさらに強化する可能性もある」と述べた。
外貨準備(単位:10億ドル、末時点)
07年3月 06年12月 06年9月 06年6月 06年3月 05年12月 05年9月 05年6月
1,202.0 1,066.3 987.9 941.1 875.1 818.9 769.0 711.0
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