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「為替」 リスク回避のキャリートレード手仕舞いに116.21円、原油続落57.75ドル／ニューヨーク外国為替市場概況
3月14日6時38分配信 フィスコ
「リスク回避のキャリートレード手仕舞いに116.21円、原油続落57.75ドル」ニュー
ヨーク外為市場概況 2007年3月14日（水曜日）−株式会社フィスコ 平松 京子／
片山 善博
[ニューヨーク外国為替市場概況]
*06:34JST 「リスク回避のキャリートレード手仕舞いに116.21円、原油続落57.75ドル」
【ロンドン市場概況】
13日のロンドン外為市場では、ドル・円は、クロス円の売り買いに連れて117円25
銭から117円48銭に上昇後116円95銭まで下落した。ユーロ・円は、154円29銭まで下
落後一旦買い戻され、独3月ZEW指数の上振れを受けたユーロ買いもあり154円72銭ま
で上昇したが、売り再開により154円06銭まで下落した。ユーロ・ドルは、ユーロ・
円の売りで1.3155ドルまで下落し、独ZEW指数の発表後1.3177ドルまで上昇した。
ポンド・ドルは、英1月貿易赤字の縮小を受けてポンド買いが強まり1.9277ドルか
ら1.9318ドルまで上昇後、ユーロ・ポンドの上昇により1.9276ドルまで下落した。
ユーロ・ポンドは0.6830ポンドから0.6816ポンドまで下落後0.6833ポンドまで上昇
した。ドル・スイスは1.2235フランから1.2257フランで取引された。
【経済指標】
英・1月貿易収支：-62.26億ポンド（予想-69億ポンド、12月-69.45億ポンド←-
71.42
億ポンド）
独・3月ZEW景気期待指数：+5.8（予想+3.3、2月+2.9）
【要人発言】
OECD
「最近の株価の変動は、リスク評価の正常化を反映している可能性」
「現段階でFRBが利上げを再開する強い根拠はない」
「米コアインフレ率は安全圏を依然としてやや上回っている」
「日本ではデフレが残っている、日銀はインフレがしっかりプラス圏に定着するま
で
利上げすべきでない」
「ユーロ圏の物価見通しはかなり落ち着いている」
「ユーロ圏の金融緩和は過去数カ月でほぼ解除された」
国際エネルギー機関（IEA)
「先進国の原油在庫、ここ10年余りで最大の減少となる可能性」
周小川中国人民総裁
「中国のインフレ率はここ数カ月やや高すぎた」
中川自民幹事長
「2月利上げの説明はまだ不足、引き続き日銀に説明責任」
「従軍慰安婦問題、自民党として再調査する予定ない」
【ニューヨーク市場寄付】
ドル・円：116円83銭、ユーロ・ドル：1.3188ドル、ユーロ・円：154円07銭、ポン
ド・ドル：1.9297ドル、ドル・スイス：1.2214フラン
【ニューヨーク市場概況】
13日のニューヨーク外為市場では、ドル・円は予想を下回る米2月小売売上高に加
え、昨年第4四半期の米住宅ローン不履行率の上昇観測を受けたサブプライム懸念の
強まりに株式市場が大幅下落し、リスク回避のキャリートレード手仕舞いが加速し
た影響から117円18銭から116円21銭まで下落し、ほぼ安値116円25銭前後で引けた。
ユーロ・ドルは米債券利回りの大幅下落を受けて1.3179ドルから1.3222ドルまで上
昇し、1.3200ドル前後で取引を終えた。ユーロ・円はキャリートレード解消の動き
に154円59銭から153円37銭まで下落。ポンド・ドルは1.9354ドルまで上昇後に
1.9283ドルへ反落し、ドル・スイスは1.2230フランから1.2169フランまで下落し
た。
【FF先物米金利変更織り込み率】
6月利下げ確率：50％←38％ / 9月利下げ確率：100％←90％（4.75％利下げ確率：
58％）
【原油市場】
原油相場は4営業日続落し、2/20以来初の57ドル台をつける。国際エネルギー機関
（IEA）が13日、先進工業国の経済協力機構（OECD、加盟国25ヵ国）の年初から2ヶ
月間の原油在庫減少量がOPEC減産や寒波の影響を受けて過去10年で最大となったこ
とを明らかにして午前は堅調に推移。しかしながら、午後に米株式市場の下げが加
速し、リスク回避の動きが強まった影響から引けにかけて売りに押される展開とな
った。NY原油先物価格は59.95ドルから57.75ドルまで2ドル以上下落し、ほぼ安値と
なる57.93ドル（前日比-0.98ドル、-1.6％）で取引を終えた。
【株式市場概況】
NY株式相場は大幅下落。2月の小売売上高が僅か0.1％増に留まったことを嫌気し
て朝方から下落して始まった。全米抵当貸付銀行協会が発表した住宅ローン不履行
率が大幅に上昇していたことで住宅ローンの不良債権問題に対する懸念が一段と高
まり、下げ幅を拡大させる展開となった。セクター別では全面安となり、不動産や
各種金融の下落が目立った。サブプライム住宅ローンのアクレディテッド・ホー
ム・レンダーズ（LEND)は資本不足に陥っており身売りを含めた対応を検討している
ことを明らかにして65％の急落。また、同業のニュー・センチュリー・フィナンシ
ャル（NEW)はNY証券取引所が上場廃止を決定した。KBホームズ（KBH)など住宅メー
カー各社も大幅に下落。予想を上回る決算を発表したゴールドマン・サックス（GS)
も朝方上昇して始まったが失速。リーマンブラザーズ（LEH)やベアスターンズ
（BSC)など証券会社各社も下落。ダウ構成銘柄ではAT&T（T)を除く全銘柄が下落
し、特にJPモルガンチェース（JPM)やシティバンク（C)など金融各社の下げが目立
った。結局ダウは242.66ドル安の12075.96、ナスダックは51.72ポイント安の
2350.57で取引を終了。サブプライムの不良債権問題が、信用力の高い人々へのプラ
イム住宅ローンやその他金融全般へ波及するリスクが懸念されている。
【通貨オプション】
オプション市場では、リスク上昇に伴い買いが優先し、1週間物変動率は9.875％
から10.925％、１ヶ月物は8.500％から9.150％、3ヶ月物は7.725％から8.075％、6
ヶ月物は7.425％から7.525％、1年物は7.150％から7.40％へそれぞれ上昇してい
る。
リスクリバーサルでは、下値警戒観が再燃し円コール買いが強まり、25デルタ円コ
ール・ドルプット1ヶ月物は+1.400％から+1.650％、3ヶ月物は+1.450％から
+1.650％、6ヶ月物は+1.475％から+1.625％へそれぞれ拡大した。
【経済指標】
南ア・1月鉱工業生産指数：前月比-0.5％（12月+2.1％←+1.9％）、前年比+6.2％
（予想+6.4％、12月+5.0％）
米・2月小売売上高：前月比+0.1％（予想+0.3％、1月±0％）
米・2月コア小売売上高（除く自動車）：前月比-0.1％（予想+0.3％、1月+0.2％←
+0.3％）
米・1月企業在庫：前月比+0.2％（予想+0.1％、12月±0％）
【要人発言】
ポールソン米財務長官
「米企業統治めぐる規制、再検討する必要」
ウェーバー独連銀総裁
「インフレは来年2％以上に加速する可能性」
「景気の過熱は見られず」
「金利は引き続き緩和的」
「株式市場の下落を過剰に表現するべきでない」
「利上げペースに関して事前の決定は無い」
「追加利上げの可能性は除外できず」
「現在の金利が08年の成長を妨げる事は無い」
「政策金利は引き続き経済成長を刺激」
「政策金利はまだ適切な水準でない」
「ドイツ、ユーロ13カ国の経済状況は良好」
ドイツ連銀年次報告書
「ユーロ圏政策金利は一連の利上げ後も依然として比較的低水準」
「インフレリスク引き続き見られる」
「金融緩和政策を徐々に解除しているが、まだ引締め水準には達せず」
「ドイツのVAT（付加価値税）引き上げに伴う抑制効果で1-3月期の景気鈍化兆候が
でてきたものの、これも克服できるはず」
米財務省のライアン次官補
「（サブプライムモーゲージ）を注意深く監視しており、モーゲージ市場全体の一
部にかなりしっかりと抑制され、無論、資本市場全体の中で抑制されていると概ね
感じている」
【東京市場終値-ニューヨーク市場終値】
為替市場： （始値） （高値） （安値） （終値）
ドル・円 117.34 117.48 116.21 116.26
ユーロ・ドル 1.3168 1.3222 1.3155 1.3198
ユーロ・円 154.49 154.72 153.37 153.42
ドル・スイス 1.2248 1.2257 1.2165 1.2176
ポンド・ドル 1.9286 1.9354 1.9276 1.9289
株式市場：
NYダウ 12307.49 12307.57 12071.48 12075.96
ナスダック 2388.28 2395.98 2350.57 2350.57
債券市場： （始値） （終値）
米国債 2年物 4.631 4.509
米国債10年物 4.552 4.493
米国債30年物 4.697 4.657
先物市場：
NY金先物 649.9 653.5 648.8 649.4
NY原油先物 58.91 59.95 57.75 57.93
シカゴ日経平均先物 17025 17040 16765 16790
最終更新:2007年3月14日6時38分
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20070314-00000002-fis-brf
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