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補助金詐欺 銀座で毎週接待 技官側に現金還流か
3月11日17時8分配信 毎日新聞
科研費補助金が詐取された研究で出された報告書
厚生労働省の科学研究費補助金を巡る詐欺事件で、同省技官、中村健二容疑者(49)=埼玉県保健医療部長に出向中=が、NGO「レインボーブリッヂ」事務局長、小坂博幸容疑者(54)から東京・銀座のクラブなどで接待を受けていたことが分かった。また、小坂容疑者側から中村容疑者の口座に数年前から繰り返し金が振り込まれていたことも判明。警視庁捜査2課は、こうした両容疑者の関係と事件とのかかわりを追及している。【石丸整】
中村、小坂両容疑者は十数年前からの知り合い。調べでは、2人はほぼ毎週、銀座などのクラブや料亭で飲食をともにしていた。中村容疑者の給料でまかなうには高すぎる飲食代が支払われることもあったといい、同課は小坂容疑者による接待とみている。
また小坂容疑者は、社長を務めた医療機器販売会社「マルクインターナショナル」や自分自身の名義で数十個の口座を管理。うち複数の口座から中村容疑者の口座に、数年前から繰り返し入金があった。
マルク社の口座には、厚労省の補助金を受けた研究者らから計3000万円が入金されていたことがすでに判明している。逮捕容疑と同様の架空売買で詐取した補助金が、多く含まれていると同課はみている。中村容疑者の口座には、この金が流れた疑いがある。
中村容疑者は鹿児島県保健福祉部長時代、科研費補助金の余剰分210万円を厚労省に返還しないよう部下の課長補佐に指示し、マルク社の口座に振り込ませた疑いで逮捕された。この課長補佐と、実際に振り込み手続きをした係長について、同課は、見返りを受け取っていないことから、中村容疑者の指示に従っただけとみている。
◇見積もり素通り 甘さ突く
厚生労働省の科学研究費補助金は、受給側の研究者が概算した見積もりに基づいて金額が決定される。決算段階でも厚労省が領収書などをチェックすることはなく、今回の事件は、検査体制の甘さを突かれた格好だ。
同省によると、科研費補助金の交付金額の基礎となるのは、主任研究者が提出する計画書。主任研究者は、研究活動に必要な費用の見積もりを申告。予定外の費用がかかることも想定し、多めに見積もるのが実情だ。
交付を受けた主任研究者は、研究活動を分担する研究者に補助金を振り分ける。分担研究者は研究成果とともに、領収書など研究活動での支出を証明する証書付きの決算報告書を主任研究者に提出。これをまとめた研究報告書を主任研究者が厚労省に提出する。この際、厚労省は領収書などの提出を求めておらず、収支のチェックは主任研究者任せになっているのが実態だ。
同省の担当者は「領収書を上げられても取引の真偽をすべて確認するのは不可能。研究者の良識にゆだねるしかない」と話す。同省は事件を受け、補助金の交付先の研究者を対象に収支チェックの徹底を求める通達を月内にも出す方針だ。【鳴海崇】
最終更新:3月11日17時8分
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20070311-00000015-maip-soci