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強すぎるキャリア:携帯メーカー開発者のつぶやき
(2007/03/08)
◇携帯端末メーカーの製品開発担当者Aさん
日本の携帯電話市場は、携帯電話の通信会社(キャリア)が回線、端末の規格やデザイン、機能を事実上コントロールしています。例えば我々携帯端末メーカーがビジネスソリューションを提案する際に企業ユーザーと話をすると「こんな携帯電話が欲しい」という要望を受けることがあります。メーカーとしては顧客が望む端末を販売したいと思います。しかし、日本ではこの端末の販売をキャリアが了承しなければ売ることはできないという暗黙のルールが存在しています。
世界標準の端末は日本ではなかなか売れず、逆に日本独自の規格を入れた端末は世界で売れません。技術基準の適合証明を行う財団法人テレコムエンジニアリングセンター (TELEC)の存在、電波法の制限により、世界の端末をそのまま日本で販売できないという事情もあります。
キャリアは既に日本で製品力などが広く認知されているメーカーには、その製品力を生かした製品を開発するよう依頼します。一方で、製品力がそれほど認知されていないようなメーカーには「とにかく薄い端末をつくってほしい」というような要求をします。いずれにしても、キャリアは端末メーカーを自分たちの都合に合わせて端末をつくらせる下請けのような感覚でとらえる傾向があります。
欧米をはじめ海外は様子が異なります。キャリアとメーカーの関係はビジネスパートナーに近い。メーカー側がより良い端末をつくってメーカーに提案し、採用してもらうイメージです。回線と端末の市場が独立しているから成り立つ仕組みといえます。
一般利用者が日本の携帯電話市場の閉鎖性から受ける不利益は、端末の選択の自由が制限されていることです。PDA型など海外メーカーの独特なデザインの端末を使いたくても使えません。
また料金的に不利益を受けている人は「めったに電話を掛けない人」などです。一般に2〜3000円の基本料金が毎月掛かります。通話料だけなら100円しか使っていない人が、十倍以上の料金を負担しています。
携帯電話市場も、現在のパソコン市場のように変わることが正常な姿と考えます。パソコン端末、インターネットプロバイダー、ブロードバンドの種類など、パソコン市場は選択の自由が利用者に与えられているからです。