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中国の07年予算案の国防費は、前年当初比23.6%増 軍事費大増強を間接支援する「元安」を容認するアメリカ
http://www.asyura2.com/07/hasan49/msg/475.html
投稿者 TORA 日時 2007 年 3 月 05 日 13:43:24: CP1Vgnax47n1s
 

株式日記と経済展望
http://www5.plala.or.jp/kabusiki/kabu139.htm
http://blog.goo.ne.jp/2005tora/
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中国の07年予算案の国防費は、前年当初比23.6%増
軍事費大増強を間接支援する「元安」を容認するアメリカ

2007年3月5日 月曜日

◆中国 国防予算23.6%増 19年連続2けたの伸び 3月5日 毎日新聞
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20070305-00000004-maip-int

【北京・飯田和郎】中国国務院(政府)が5日開幕の全国人民代表大会(全人代=国会)に提出する07年予算案の国防費は、前年当初比23.6%増の約3509億元(約5兆3300億円)に上ることが明らかになった。2けたの伸び率は89年から19年連続。前年当初比で20%以上の増加は94年以来となる。

 全人代の姜恩柱報道官が4日の記者会見で公表した。前年実績比では17.8%増になる。
 中国が1月にミサイルによる衛星破壊実験を実施したこともあり、国防費の透明性が向上しない現状では、日米などで対中軍事脅威論が勢いを増しそうだ。温家宝首相の4月訪日を控え、改善基調にある日中関係にも影を落とす可能性がある。

 姜報道官は国防予算増加の理由として(1)現役軍人の給与など待遇向上や退役者の生活保障(2)兵士の訓練や生活条件の改善(3)情報作戦能力向上のための装備強化−−の3点を挙げ、「05年の国防費は米国の6.19%、日本の67.52%にすぎない」と脅威論の打ち消しに努めた。

 中国は近年、海軍、空軍、戦略ミサイル部隊などのハイテク化を進める一方、05年末までに20万人の兵員削減を完了し、兵力は230万人体制となった。現役、退役を問わず軍人の待遇改善に力を入れている胡錦濤政権は、国防費の大幅増による軍への「厚遇」で配慮を示したと言える。

 中国は日本との間で問題化している東シナ海のガス田開発など経済成長の維持に不可欠なエネルギー資源の確保に奔走。海洋権益を守るためにも軍事力の整備を急ぐ。

 また、来年3月の総統選を控え、中台関係が緊張することも視野に入れている。日米安保が台湾海峡危機を想定していることから、ハイテク戦への対応の一環として「情報作戦能力向上」はとりわけ急務のようだ。

 ただ、自民党の中川昭一政調会長が先月26日、「20年ぐらいの間に、ここ(日本)は中国の何番目かの省になるかもしれない」と発言し、日本が軍事的に中国に支配される可能性に言及するなど関係国は中国の軍事力増強に懸念を抱いている。

 中国人民解放軍の廖錫竜・総後勤部長は4日、「経済発展に見合う適度の増加」と主張したが、各国の疑念は膨らみそうだ。

中国の07年度国防予算案は、日本の同年度の防衛関係予算案の4兆8000億円を上回ったが単純な比較は難しい。中国国防費には新兵器を独自開発する国防科学技術工業委員会の予算は含まれておらず、ロシアをはじめ外国からの先進兵器購入費も別枠になっている。

 日本など西側諸国の国防・防衛費の定義を適用した場合、中国の実際の国防費は公表額の2〜3倍に達するとの見方が一般的。英国の有力シンクタンク、国際戦略研究所は1月、中国の06年度の軍事費は推定約1220億米ドル(約14兆3000億円)と算出した。4日公表された06年度の国防費は実績ベースで約2986億元(約4兆5400億円)。実際はその3倍以上だったといえる。【北京・飯田和郎】


◆対中国政策の鍵を握るポールソン米財務長官:なぜ財務省は元相場切り上げに消極的なのか? 2月20日 中岡望
http://www.redcruise.com/nakaoka/?p=209

中国側に押し切られた米中戦略経済対話」

米中戦略経済対話の設置に見られるように米中の間の経済問題は深刻の度合いを増している。議会では、貿易不均衡を理由に中国制裁法案が相次いで提出されるなど、保護主義的な動きが強まっている。特に産業界や労働組合から人民元切り上げの要求が出されている。ポールソンの財務長官としての最初の任務は、国内での保護主義の動きを押さえ込みながら、中国政府に為替相場の弾力化を求めることであった。

ポールソン長官は9月19日の訪中から帰国してすぐ中国の輸入品に一律27・5%の課徴金を課すことを求める法案を提出しているシューマー上院議員とグラハム上院議員に法案の撤回を求め、説得に成功している。議会での保護主義の動きを牽制しながら、同長官は12月の戦略経済対話に臨んだ。この対話で中国からなんらかの妥協を取り付けることで事態の改善を図るというのが、彼の戦略であった。だが、その思惑は成功を収めたとは言いがたい。

対話の最初に中国側代表の呉儀副首相は「アメリカの友人たちは中国の現実についてほとんど知識を持っていないし、非常に誤解している」と、延々と中国の歴史の説明を始めた。2日にわたる対話も具体的な成果のないまま終わる。ポールソン長官は、中国に金融改革を引き続き継続することを求める一方、米中不均衡はアメリカにも責任があり、アメリカも過小貯蓄問題に取り組むと約束させられてしまった。

現実的な穏健路線を取るポールソン長官に対して、バーナンキFRB議長は為替問題に対してさらに突っ込んだ発言を予定していた。同議長が中国社会科学院で行う演説で、当初の原稿には「中国の為替政策は輸出業者への“実質的な補助金”である」という文言を織り込んでいた。しかし、最終的にその文言は落とされ、“輸出業者へのインセンティブ”であるという言葉に置き換えられた。中国の為替政策を“補助金”と断定することは、中国に対する報復を容認する意味合いが含まれているからである。アメリカ代表団の中国批判は迫力を欠いていた。

対話終了後、ポールソン長官は「米中政府は中国が改革を必要としていることで全面的に合意した。問題はそのタイミングである」と語っているように、中国政府は為替政策、金融改革も独自の路線を譲ることはなかった。ポールソン長官も、本音では、急激な元高を実現は米中経済にとって好ましくないとの認識を持っており、中国の金融改革に時間がかかることも熟知している。

「日米円ドル委員会」で大蔵省が「一歩一歩改革を進めていく」と主張したのに対して、当時のリーガン財務長官が「大またで改革を進めるべきだ」と強硬に主張したのと比べると、「米中戦略経済対話」での財務省の姿勢は大きく異なる。それは、日米経済関係は日本の一方的な対米輸出超過であったのに対して、米中経済はアメリカ企業の直接投資やアウトソーシングを軸に互いに補完し合う関係にあるからである。また、改革に伴って2000万人の失業者が出るとの推計もあり、失業問題を処理するために中国は高い成長率を維持する必要がある。急激な元高は輸出依存の中国経済の成長を阻害し、それが中国の社会不安をもたらす懸念もある。中国政府は内需転換を政策課題に掲げているが、中産階級が未熟な中国で消費増加を促進することは容易なことではない。中国を熟知するポールソン長官が、そうした事実を知らないはずはない。

(私のコメント)
中国が経済成長を大きく上回るペースで軍事費を大増強していますが、ついには日本の防衛予算をも上回る金額になってしまった。実質的な予算規模は14兆円にもなるということですが、日本にとってはただ事ではない。中国は原子力潜水艦の増強や、宇宙衛星撃墜実験に見られるようなスターウォーズにも力を注いでいる。

このような中国の軍事増強は日本にとっては脅威なのですが、アメリカは元安を容認しつつ中国の経済発展を支援している。中国の元安については2月27日にも書いたように83年当時は1ドル2元程度だったのが94年には1ドル8元にまで対ドルレートが引き下げられた。

順調に経済発展がなされていれば貿易黒字なのだから対ドルとの交換レートは切り上がって行くはずなのですが逆に切り下がっている。最近では5%ほど切りあがっていますが1ドル7,8元程度でほとんど上がっていない。世界最大の対米貿易黒字を溜め込みながらドルに対して切り上げられないのはおかしい。

中国は国民を只同然の安い賃金で働かせながら経済発展をさせて、それを軍事増強に使っている。アメリカのポールソン財務長官は中国の元安に対して寛容な態度で臨んでいる。ポールソン財務長官は親中派と知られており、過去70回も中国を訪れている。

アメリカがどのような思惑で中国の元安を容認しているのかわかりませんが、中国の軍事予算が大幅に伸びている事に対してどう考えているのだろうか? 80年代の日本に対する貿易不均衡に対する態度と現在の中国に対する寛容な態度とは不可解なのですが、アメリカの議会も対中制裁決議などを出そうとしてもアメリカ政府は押さえ込んでいる。

アメリカ政府は日本に対しては強い圧力をかければ言う事を聞くという認識があるが、中国は外国からの圧力には屈しない外交的な伝統がある。本来ならば中国がこれだけ経済発展すれば労働者の賃金も上がって、元のレートも上がって購買力が出来て輸入が増大するはずだ。ところが中国政府はそれを押さえ込んでいる。

このような状況が続けば中国の輸出依存体質は変わらず、労働者の賃金は低いまま抑えられて消費も拡大しないから中産階級も育たない。この事は中国にとってもアメリカにとってもマイナスである。一部の都市部の住民は経済発展の恩恵を受けてマンションに住んで自動車を乗り回しているが、農村にはその恩恵が及んでいない。

そのような貧富の差は革命前の中国と大して変わらぬ情景であり、やがては中国の内乱を予感させる。貧しい農村の暴動は年々増えつつあり、巨額の軍事費を国内経済のために回せばと思うのですが、軍部のタカ派はますます勢力を拡大して軍国主義化を進めているのではないかと思う。

中国が軍事大国に変貌した時は、東南アジアなどはその勢力下に置かれて、台湾も戦わずして併合されているかもしれない。そのようになることをアメリカの奥の院も考えているのだろうか? 最近のアメリカ政府の外交戦略が猫の目のように変わり外交が迷走している。北朝鮮に対する外交も大きく変わりつつあるが、このような秘密外交は日本を疑心暗鬼にさせる。

最近の中国発の世界同時株安は世界の金の流れを浮かび上がらせていますが、今日の東京市場の株の下落が止まらない。日銀は0,25%の利上げをしただけで円キャリトレードの逆流が始まり円高株安の流れが止まらない。「株式日記」では利上げはまだ早すぎると書いてきましたが、円高株安が回復しかけた景気を悪くしそうだ。


◆円急伸、3カ月ぶり115円台=世界株安で円買い継続−東京市場 3月5日 時事通信
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20070305-00000026-jij-bus_all

週明け5日午前の東京外国為替市場の円相場は約3カ月ぶりに1ドル=115円台まで急伸した。世界的な株価下落を背景にドルを売って、円を買い戻す動きが継続している。午前9時現在は116円10〜12銭と、前週末比1円54銭の円高・ドル安。
 朝方発表された2006年10〜12月期の法人企業統計で、設備投資額が市場予想を上回る伸びを示したことで、円買いが一段と活発化した。「日経平均株価の下落幅が一時400円を超えたことも円買い材料になった」(準大手証券)という。


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