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2007年03月03日
経済の話。証券市場に限定して考えてみます
証券市場に限定して、少し話をしてみたいと思います。というのも、一部メディアの中にも謝った認識などがあると見られ、今後の予想を含めて考えてみます。
まず私は日経平均で16500円まで下落する可能性があると見ています。それは今回の上昇が12月以降、急速に市場に広がった楽観論に端を発しているからであり、その直前の水準が16500円近辺であったためです。そこから日本市場に大量の外国人投資家が買いを入れたので、そうした投資家が売りに回ればその水準まで下落する可能性があります。
一方で注意しなければならないのが、裁定買い残が史上最高額まで積み上がっていることです。そして更に2月のオプションSQ算出日以降、2月の第三、四週で外国人投資家が日経平均先物を1兆円ほど買い上げました。裁定買い残(現物買い、先物売り)が続く中で、それ以上の先物買いを外国人投資家は行ってきたのです。
先物取引はSQ算出日に決済されます。1兆円の先物、6兆円規模の裁定買い残、これらが解消売りを行えばどうなるのか?考えるまでもなく分かります。一部に円高が要因とも言われますが、単純に考えればこれだけの売り要因を日本市場が裁ききれるはずがありません。なぜなら市場占有率は外国人投資家が6割を占めますから、それらが一斉に売りを出せば確実に下落するのですから。
これらがリスク許容度の高まりとともに、昨年末からの世界株高を演じた最大の要因です。しかしこの資金が異常だと感じるのは、日本での裁定買い残もそうですが、米国でもITバブル時の水準を抜くほど積み上がった信用買い残などのように、いずれ売る資金だったということです。つまりこれらは短期マネーの動きであり、本当にその水準で買って良かったのか?という話にもつながります。
そしてこれは中国発ですが、米国が共振したのが最大の問題です。この信用買い残は重しとなって米国市場に影を落とすでしょう。ヘッジファンドの破綻などの問題とともに、米国のマネーフローを弱める問題として意識されるのかもしれません。
日本では外資系証券会社により、鉄鋼株が一斉に目標株価が引きあがりました。確かに一昨日の業績上方修正を受けた動きですが、違和感があるのは世界同時株安が進めば、確実に世界経済は鈍化します。その時に、鉄鋼だけが業績を確保するということは有り得ないでしょう。中国のインフラ整備が終わった後、一体何が起こるのかは長期の視点で見る必要があり、今は冷静に見るべきなのでしょうね。
簡単に市場予想をすると、17000円は割ると思いますがその後は米国の動向によるのだと思います。以前も指摘した通り、今の日本経済にとって16000円台後半は居心地が良いので、そこを割るようなことがあれば世界の流れとともに危険水域ではあるのでしょうね。
http://blog.livedoor.jp/analyst_zaiya777/