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「為替」 地政学的リスク＆米金利低下でドル軟化120.93円、原油続伸61.80ドル／ニューヨーク外国為替市場概況
2月24日7時31分配信 フィスコ
「地政学的リスク＆米金利低下でドル軟化120.93円、原油続伸61.80ドル」ニューヨ
ーク外為市場概況 2007年2月24日（土曜日）−株式会社フィスコ 平松 京子／片
山 善博
[ニューヨーク外国為替市場概況]
*07:29JST 「地政学的リスク＆米金利低下でドル軟化120.93円、原油続伸61.80ドル」
【ロンドン市場概況】
23日のロンドン外為市場では、ドル・円は、121円台前半の押し目買い、121円台
後半の本邦実需やオプション絡みの売りに挟まれるなか、ユーロ・円の下落に連れ
て、121円57銭から121円31銭まで軟調推移となった。ユーロ・ドルは、独2月IFO業
況指数が予想を下回ったことを受けてユーロ売りが優勢になり、1.3129ドルから
1.3102ドルまで下落した。ユーロ・円は159円41銭から159円13銭まで下落した。ポ
ンド・ドルは、英10-12月期GDP確定値が上振れならなかったとの見方から一時ポン
ド売りが強まり、1.9590ドルから1.9539ドルまで下落、その後1.9588ドルに買い戻
された。ドル・スイスは、ユーロ・ドルの下落をきっかけに一時ドル買いが優勢に
なり、1.2383フランから1.2412フランまで上昇した。
【経済指標】
英・10-12月期GDP確定値：前期比+0.8％、前年比+3.0％（予想+0.8％、+3.0％、速
報+0.8％、+3.0％）
独・2月IFO業況指数：107.0（予想107.5、1月107.9）
【要人発言】
独IFO経済研究所
「独企業マインドの落ち込み、劇的なものではない」
「付加価値税引き上げが小売り部門中心に2月の独経済を圧迫」
【ニューヨーク市場寄付】
ドル・円：121円38銭、ユーロ・ドル：1.3135ドル、ユーロ・円：159円39銭、ポン
ド・ドル：1.9623ドル、ドル・スイス：1.2389フラン
【ニューヨーク市場概況】
23日のニューヨーク外為市場では、ドル・円はチェイニー米副大統領がイラン問
題に関して「軍事的な選択肢も排除せず」と発言した事や、米サブプライム（信用
力の低い人向け）住宅ローン市場の悪化懸念を受けた債券利回り低下に121円38銭か
ら120円93銭まで下落し、安値圏121円05銭前後で引けた。
ユーロ・ドルは、地政学的リスクや米金利低下を受けた買いが強まり1.3125ドルか
らストップロスを巻き込み1.3188ドルまで上昇し、1.3165ドル前後で取引を終え
た。ユーロ・円はユーロ・ドルの上昇に連れて159円17銭から159円51銭まで上昇し
た。ポンド・ドルは1.9607ドルから1.9652ドルまで上昇し、ドル・スイスは1.2390
フランから1.2296フランまで下落した。
【FF先物米金利変更織り込み率】
6月利下げ確率：14％←10％ / 9月利下げ確率：36％←22％
【原油市場】
原油相場は2ヶ月ぶりの高値水準まで続伸。昨日明らかになった国際原子力機関に
よる「イランのウラン濃縮活動は継続している」との調査報告を受けて米国と欧州
が非公式に対イラン追加制裁に関する協議を開始したとのニュースや大幅な留出油
（暖房油含む）在庫の取り崩し、製油所の稼働率低下に伴う石油製品の供給懸念が
買い材料となった。NY原油先物価格は昨年12/26以来の高値となる61.80ドルまで上
昇し、61.14ドル（前日比+0.19ドル、+0.3％）で取引を終えた。なお、今週の原油
価格の騰落率は+2.9％となった。
【株式市場概況】
NY株式相場は下落。原油価格の高止まりが嫌気されているほか、住宅金融の不良債
権問題への警戒感が強く終日軟調な展開となった。セクター別では、公益事業やエ
ネルギーが上昇する一方で各種金融や不動産が軟調。住宅関連商品小売のロウズ
（LOW)は予想を上回る決算を発表して上昇。また半導体検査装置のベリジー（VRGY)
も好決算を発表して急騰となった。一方でイムパック・モーゲージ（IMH)が赤字決
算を発表して下落。サブプライム住宅ローンのノバスター（NFI)は9.2％の続落とな
った。またダイムラークライスラー（DCX)の買収に複数の投資ファンドが興味を示
しているとの報道で、GM（GM)が下落。ダウ構成銘柄では、マイクロソフト（MSFT)
がMP3ファイル形式の特許侵害に関してアルカテル・ルーセント（ALU)から訴えられ
ていた問題で、15億ドルの支払いを命じる判決を受けたことで下落した。結局ダウ
は38.54ドル安の12647.48、ナスダックは9.84ポイント安の2515.10で取引を終了し
た。来週は1月の中古及び新築住宅販売の発表が予定されており、引き続き住宅セク
ター動向に注目が集まる事になりそうだ。
【通貨オプション】
オプション市場では、ドル・円の反落や、米系筋のオプション格安水準での買い
が活発化した事を受けて変動率は上昇、1週間物は6.725％から7.125％、１ヶ月物は
6.625％から6.900％、3ヶ月物は6.625％から6.775％、6ヶ月物は6.625％から
6.775％へそれぞれ上昇した。今週に入って売りが継続していた1年物も売りが一服
し6.70％の過去最低水準から6.75％へ上昇している。
リスクリバーサルでは、調整が続いており、25デルタ円コール・ドルプット1ヶ月物
は+0.75％から+0.700％へ縮小、3ヶ月物は+0.85％から+0.900％へ拡大、6ヶ月物は
+0.975％から+0.925％へれ縮小した。
個別では、米雇用統計の発表日となる2週間物、1ヶ月物119円ストライクオプション
の買いが目立っていた。
【経済指標】
特になし
【金融政策】
メキシコ中銀：政策金利7％に据え置き
【要人発言】
チェイニー米副大統領
「イラン問題、軍事的選択肢も排除せず」
フィッシャー米ダラス連銀総裁（投票権無）
「グローバル化は継続、貿易保護主義抑制が重要」
「連銀はインフレ警戒姿勢を緩めず」
「インフレ水準は2％以下が理想」
「貿易赤字縮小を望む」
「インフレリスクは低下より上昇リスク」
「インフレは緩和した模様」
「CPIは全体的に見る必要があり、1月数字は単月の結果にすぎない」
「06年米経済拡大は3％前後」
「第4四半期の成長率はかなり強かったが、下方修正されるだろう」
トリシェECB総裁
「中国などのアジア新興国は通貨上昇を容認する必要」
「G7で明確な為替へのメッセージを送った」
「低いインフレ期待の継続は欧州の成長を助長する」
「06年欧州経済は潜在的水準を上回る勢いで拡大した」
イエレン米サンフランシスコ連銀総裁（投票権無）
「FOMC声明での引締めバイアス政策を支持」
「コアPCEは容認レンジを以上」
「雇用市場に不透明感」
「経常収支を懸念」
「引締め政策はとるべきでないリスクを追加」
「強い雇用市場は住宅ローン不履行率を低く抑える事を助長」
「住宅市場の不振は個人消費を押し下げ」
【東京市場終値-ニューヨーク市場終値】
為替市場： （始値） （高値） （安値） （終値）
ドル・円 121.35 121.57 120.93 121.01
ユーロ・ドル 1.3129 1.3188 1.3102 1.3171
ユーロ・円 159.30 159.51 159.13 159.37
ドル・スイス 1.2388 1.2412 1.2296 1.2327
ポンド・ドル 1.9589 1.9652 1.9538 1.9636
株式市場：
NYダウ 12679.89 12682.13 12628.02 12647.48
ナスダック 2521.73 2522.84 2506.95 2515.10
債券市場： （始値） （終値）
米国債30年物 4.829 4.778
米国債10年物 4.728 4.672
先物市場：
NY金先物 682.5 691.9 682.3 686.7
NY原油先物 61.20 61.80 60.50 61.14
シカゴ日経平均先物 18250 18250 18160 18205
最終更新:2月24日7時31分
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20070224-00000001-fis-brf
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