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日銀の利上げ、ひとまず少し前進。
今の重要事は、2度目のバブル崩壊特に株式市場のバブル崩壊を防ぐ事にあるからだ。そのためには経済の実態と株式価格が解離し過ぎることを防ぐ必要がある。余計なお金が株式市場や外資に流れることを防ぐためである。輸出関連の企業は、ここ2、3年の上昇から十分な内部留保があり、先進技術による製品やサービスであるため、この利上げが設備投資に大幅に影響を与えるとは思えない。
今後する日銀の仕事は、この利上げをできるだけ個人に還元できるように預金金利を目一杯上げることだ。そして各銀行に対して内需関連のみの大企業や中小零細企業から貸し剥がしをしないことを指導することが大事になる。
次に重要なのは、金利操作などの金融政策だけでデフレを解消させることは難しいので、個人が潤うような政策を政府が打ち出し実行することである。
(デフレのような経済状態の時日銀の独立性を認めることは無意味なことだ、政府と日銀が協力して当たる必要がある。)
例えると、低率減税をやめずにそのまま続ける。年金を物価スライドさせずに、より多く支払う。ガソリン税を安くしたり、車関連の税金を下げる。高速代金を大幅に下げる。その他下げられる公共料金を下げる。などである。
これはぐずぐずしていてはいけない問題だ。
日銀が利上げをしたこの時に、もしこれをすぐさま実行するならばデフレから解消される確率は高いであろう。
しかしこの内閣はやりそうにない。今までの内閣もそうであったように、彼らはデフレの解消の仕方を知らない、学者自体がしらないのだからどうしようもない。となると、当面
経済的な刺激の焦点になるのが4月の賃上げということになろう。
この1月2月の経済状況は非常に悪いので、当面6月頃までは、名目GDPが再び実質GDPの下に潜らないかどうかが、景気判断の基準になるようだ。名目が上回ることは、市場に、と言ってもこの市場は需要側の個人の消費側だけど、に資金が回ってきた証拠になるからだ。
健闘は祈るが、ほとんど日本の私的企業や国民の力の成り行きであり、政府が何もしない、言い換えるとなんと有効でない政府であることだろう。バブル崩壊からこちらまで足を引っ張ってきたのではないか。
経済学者や評論家にも言っておきたいことだが、賃上げを重視するのは、消費を増やすことに直結するからである。ならば、低率減税を廃止することを先延ばししたり、高速代金などの民間負担分を減らしてやることは、同じ効果のあることなのだ。賃上げを重視するなら、当然民間負担を減らす事も重大なはずである。消費税の減額も直接消費を増やすことにつながるのだ。デフレでは先に売上ありきであり、企業は需要増によって動き始めるのだ。それを間違ってはならない。ここを間違っているから企業減税などという逆さまの事が横行するのだ。
皆さんもご存じのように日銀が金利を上げると、景気が下降するようなコメントがメディアをにぎわせているがそれは、それは正常な経済での理論に過ぎず、デフレでは通用しない。ケインズ経済学はデフレやバブルのインフレでは通用しない。
さらに物価が下がることを懸念する論調も見られるが、それは昨年原油価格が上昇したからに過ぎない。デフレやインフレを単なる価格の上昇下降と理解しているからそんな馬鹿げたことを言ってしまうのだ。
デフレやインフレは全体の資金が増えているか減っているかに過ぎないのである。(デフレインフレの一般理論参照のこと)
今は本来日銀の後押しをして需要が増えるよう個人負担を減らすべき時なのだ。日銀も最低でも預金金利が1%を越える程度にしなければ効果が上がらない。
しかしながら日銀はひとまず良しだろう。それに比べて政府は協力するどころか、高みの見物で責任はすべて日銀に押し付けるようだ。これではデフレには立ち向かえまい。日銀だけが泥を被り再びデフレから脱出の芽をつぶすのか、神風が吹くのだろうか。
日銀がやった利上げは当然のことである。しかし利上げだけでは、経済に及ぼす影響が少なすぎる。政府は今行動を起こす時なのである。静観しては行けない時なのだ。野党もこの時に個人の負担を減らす政策をどんどん打たすように提唱しなければならない時なのだ。しかしこれも日本の運命なのか、日本の復活はもう少し先になりそうだ。消費税を上げなければの話だが。
余談
以前は補正予算を何度も組み一向に消費を回復させ得ず大借金を作り、それができなくなると低金利で大幅に資金をダブダブにしてミニバブルを作り、大企業は国内を見限り海外で稼がざる負えないようにして、そのお金が回ってきて少しは潤っているが、それとて政府の本来の国内のデフレ解消とは大違いである。今度は民間の賃上げ頼り。効果のある政策が見当たらない。日本の民間は自殺者をたくさん出しながらよくやっていると言える。これだけ失敗している政府の経済政策にもかかわらず。だけどいくらぼんくらでも消費税の上げだけはするな。これをデフレでやったら日本はおしまいなのよ。分かってないからやりかねないね。日本の経済学者は細かいことをよく知っているが、肝心の理論が正しいかどうかを判断する力がない。評論家と言われる人は、昔の勉強のまま言っているだけなので、なんら発展性や反省がない。デフレに対してメクラメッポウやってるに過ぎない。それでも平気な面だ。後世笑われるであろうが、その時はしらなんだ。ですませるのだろう。地動説なのに天動説で説明していることに気が付かねばならない。
日本の政策担当者は、今まで経済理論どおりやってきたではないか。しかしなんらデフレには通用しなかった。それは使っている経済理論が間違っているからだ。日銀の金利引き上げはデフレ解消の正しい一歩である。日銀自体もその真意が分かっていないだろう。それを生すも殺すも政府次第である。